東京五輪、本当にやる?できる?

 

こさいたろうの視点・論点 0166

2020/12/23

 

東京五輪、本当にやる?できる?

 

僕はそもそも、2020年の東京五輪開催について積極的に賛成はしていませんでした。開催に賛成していないというよりも、招致活動を始めると聞いた時からモヤモヤしていました。一度落選後、再挑戦で開催決定。その時には「コンパクト五輪」がコンセプトで開催予算は7300億円だったのに、その後3兆円を超えるまでに膨れ上がっていきました。

 

明確な根拠があったわけではなく、後から言うのも気が引けますが、東京が再び五輪に手を上げると耳にした時から何となく予測できたことです。さらに言えば、開催決定後、大会組織委員会の会長に元首相・森喜朗氏、事務総長に元財務事務次官・武藤敏郎氏が就任した時点で、利権の匂いが一気に立ち込め、際限なき予算の膨張に進みました。

 

トップアスリートたちが集い、正々堂々と戦い、世界最高峰の技を競い合うというオリンピック、パラリンピック。青空が最もよく似合うわけですが、2020東京オリパラのトップ2は功成り名を遂げた二人のおじいさんで、再び表舞台に出てくるお歳でもなく、とても青空の下の清々しさが感じられないのは私だけでしょうか。

 

ただ、開催決定後は、ことさら「賛成でない」ことを口にすることはしないようになりました。政治家を離れ影響力も何もないということもありますが、そんなことよりむしろ、決まったのだからそれならば、多くの人が胸を躍らせ、成功するに越したことはないと考えるようになっていました。しかし、大会半年前、今年の冬から新型コロナウイルスが世界中に蔓延してしまったのです。

 

3月、安倍首相とバッハIOC会長との電話会議により開催延期が決定され(これも少しおかしいのですが)、遅くとも2021年夏までに開催することになりました。その後、菅内閣もこの決定を踏襲。12月21日、菅首相は「来年の夏に人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として東京で五輪・パラリンピックを開催する」との決意を改めて示したとの報道がなされました。

 

来年の夏に打ち勝てるのか。僕の素朴な疑問です。世界中からアスリートやお客様を呼べるのか。その準備ができるのか。もしかすると劇的に環境が好転することがあるのかもしれませんが、それならその青写真を示すべきではないのか。そもそもこの言い方なら、打ち勝てなかった場合は開催しないのか。きちんと、丁寧に、日本国民のみならず全世界に向けて説明する必要があります。

 

新型コロナの蔓延で会食も移動もままならない現状では、国民の声に耳を傾け、五輪開催の可否、是非を再考するべきです。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

金を配る政治

 

こさいたろうの視点・論点 0165

2020/12/22

 

金を配る政治

 

前号で取り上げましたが、河井夫妻が現金を配り歩いていたことは衝撃的でした。配るお金の一部が自民党本部からやってきたのか、それを自民党本部側は知っていたのか、つまり二階幹事長をはじめ、安倍総理や菅官房長官が関わってはいなかったのか、徹底的に調べるべきと思いますが、内部調査もせず、検察もそこまでは切り込まないようです。

 

昭和、平成を経て、令和の世となりました。私は3つの元号を生きる日本人となりました。小さな子どもには、明治生まれのおじいさんのように思われる時が来るのでしょう。そんな昭和の時代、金権政治の打破が叫ばれ、平成が始まった頃、新しい政治勢力が生まれ、自民党は分裂し、新しい政治の幕が開きました。そんな時、私はその世界の末端に身を置いていました。

 

当時は田舎ではまだまだ、選挙になるとおにぎりなどの食事がふるまわれるような時代でした。私は東京でしたのでほとんど経験しませんでしたが、こんな話を聞いたことがあります。ふるまわれるおにぎりには、海苔が巻いてあるものと巻いていないものがあり、みんな海苔のない方を食べ、海苔の方は持って帰るのだとか。海苔の方にはなかに現金という具が入っていたそうです。

 

そんな時代でした。私自身も少ないですが、政治と金にまつわっていくつかの経験をしています。

 

地方議員になってすぐのころ、ある選挙に関してある候補者を応援してほしいと頼まれました。私は、政策協定を結べるならば前向きに検討すると伝えました。当時20代半ばの若者に長老議員は内心激怒しながら、厚い封筒を差し出しました。20だったと思います。領収証を書いて受け取れ、と。もちろん断り席を立ちましたが、その金の出どころはどこだったのか。

 

こんなこともありました。新興政党から都議、国会議員へと上り詰めたある政治家。

 

そんなに親しいつもりではなかったのですが、相談事がある人がいるので会ってほしいと連絡がありました。内容は、役所との契約の相談で、話の終盤に厚い封筒が出てきました。むちゃくちゃ分厚くて、驚きました(商品券だったからなのですが)。もちろんつき返し、抗議の電話をその人に入れました。その人、今も野党でそこそこのポジションにいます。だから、野党も信頼できません。

 

引退した長老政治家から訪ねられたことがありました。

 

区長選挙に落選し、熟慮の末、もう一度区議選に出馬していた頃。ある長老政治家に呼ばれ、話をしました。僕としては敬意を表してご挨拶のみのつもりでしたが、その後も会いたいと頻繁に電話が。お断りしていると自宅に突然来て、厚い封筒を受け取れと。私は不在で妻が対応、妻からの電話に「絶対受け取らないでくれ」と。あとで妻から「嫌な役をさせられた」と嫌味を言われましたが。

 

最後の話も野党系です。与野党関係なく、金を配る政治を受け入れたことのない、根絶できる政治家が必要です。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

河井事件と菅首相(指導者の資格)

 

こさいたろうの視点・論点 0164

2020/12/21

 

河井事件と菅首相(指導者の資格)

 

菅首相、GO TOキャンペーン一時停止の遅れに加え、銀座でのステーキ会食に参加したことも打撃となり、支持率が大きく下がっているようです。突っ込みどころ満載で、かばう言葉が見当たらない状況です。なぜ、会食に参加したのでしょうね。本人の口からの説明はありませんでした。国民との信頼関係がボロボロと崩れていくように感じます。

 

僕は、今や国会議員の多くが、普通に暮らす人々と別世界で、全く違う感度の中で生きているように思えてなりません。大人数での会食は控えて、と言いながら自分たちは特別なわけですよね。その中には残念ですが、王貞治氏や杉良太郎氏、みのもんた氏も含まれてしまうわけです。

 

昔、聞いたことがあります。太平洋戦争も敗色濃厚となる戦争終盤、庶民は食べるものがなくなり大変な思いをしていた頃、列車の一等車に乗車している高級将校ら軍人たちの食事には、米も肉も魚も酒もふんだんに供されていたのだとか。知らず知らずのうちに、そんな時代に近づいているように見えてなりません。

 

菅政権の本質。否、菅政権にとどまらず今の自民党の体質。否、小選挙区制度下で胡坐をかく野党も含めて、普通に暮らす国民が信頼を寄せられる政治というものが、どんどん遠ざかっていくように感じます。僕が最もそれを感じているのが、タイトルにもした「河井事件」です。金を配って歩く姿を想像すると、おぞましいばかりです。

 

金を受け取った数多くの地方議員も同罪。国会議員に言われたから仕方がない、という向きもありますが、それは違います。会社ではないから上下関係はありません。金を受領したことを認めて辞任した政治家を僕は評価します。四の五の理由をつけて国会議員に居座り裁判を受けている河井夫妻は言語道断です。

 

そして何より、河井夫妻は離党したからと頬かむりを決め込む自民党、安倍前首相、菅首相、これが今の政治の体質を物語ります。政治の体質は社会の空気となり蔓延します。疑惑があっても説明しなくていい、権力者は謝る必要がない、一般人はおかしいと思っても何もできない、むしろ権力者に取り入りオイシイ思いをできる側に近づきたい…

 

当時の安倍首相に批判的な溝手議員を落とし、子飼いの河合氏を広島の参院議員にしたかったわけで。だからこそ、わかっているだけで自民党本部が1.5億円もの金を投入したのでしょう。安倍事務所から多数の秘書も投入され、当時の菅官房長官が何度も応援に入ったと。結果、溝手氏が落選し河合氏が当選しました。

 

その河井夫妻が現金を配っていたわけです。安倍氏からも菅氏からも、説明も謝罪も、あるいは弁解も何もないわけです。選挙で金を配るという、経験者の私からすれば最もアンフェアな行為。これを結果的に認めている人々に指導者の資格はありません。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

コロナ禍・雑感

 

こさいたろうの視点・論点 0163

2020/12/20

 

 

コロナ禍・雑感

 

> 東京をはじめ全国的に陽性者が増えていっていますね。ただ、検査数が増えているのだから陽性者数も増えて当たり前ですし、医療のひっ迫も指定伝染病のままだからですよね。何故その辺を科学的に解説する報道や専門家の分析がないことが不思議です。小斎さんの見解はいかがですか。

 

先日、東京の先輩よりこのようなメールを頂きました。よい機会なので、久しぶりによく考えながらご返信させて頂きました。

 

コロナについて。検査数が増えれば陽性者が増えるのは当たり前ともいえますが、その割合が増えている、ということではないのでしょうか。よくチェックしていませんが。いずれにしても、ちょっと収まった感じになれば、もう大丈夫という国民が増えて、気が緩み、感染が再拡大する、一歩間違えれば感染爆発につながる、それを危惧する国民が多い、ということではないかと思っています。

 

また、もしも感染して重症化した場合、必ず治してほしい、死にたくはないという国民が多いことも、病床数のひっ迫を過度に心配する報道が多いことと関係があるように見ています。報道が偏向していたり、政治・行政が的外れな行動をしたりしているのではなく、良くも悪くも、多くの国民の思いが報道や政策につながっているように捉えています。

 

GO TOトラベルなどは、経営危機の宿泊業界や補助金で安く旅行ができる消費者は大歓迎な一方、重症化リスクの高い高齢者などの一部は逆に大反対。感染状況が収まってくれば前者の割合が拡大し、その結果(かどうかはわかりませんが)、感染拡大して来れば後者の声が大きくなる。そんな綱引きが続いているだけのように思います。

 

たしかに、仰せの通り、科学的に解説する報道や専門家の分析がないことが不思議ですが、これも多くの国民が求めていないことに、結局は起因するように感じます。

 

では、どうすべきか、答えを出すのは非常に難しいですね。日本だけでなく、世界中がほぼ同じような状況におかれているわけで。ワクチンや特効薬ができても、また新しいウイルスがはびこらないとも限りません。私たち(人類)はどのように生きていくべきなのか、大げさでなく、突き付けられているのだと思います。

 

今やるべきことは何か、いつも考えて生きております。当然、答えは出ませんが…

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

 

地方議員の選挙を改めて考える

 

こさいたろうの視点・論点 0162

2020/12/15

 

地方議員の選挙を改めて考える

 

去る11月15日、私の住む北杜市の市長選挙と市議会議員選挙がありました。前回選挙は私が転居する前でしたので、初めて投票することになりました。市長選挙は107票差の大激戦でした。市議選は20議席に対し21人の立候補、前期に居住実態を問われた現職議員が一人落選という無風選挙の様相でした。

 

北杜市に住んで3年半になりますが、政治に関心を寄せる時間もなかなか取れず今に至っております。ラジオ・テレビ・新聞など国政あるいは一部県政の情報は得られますが、北杜市政がどんなふうに動いているのか、ほとんど情報がありません。市議会だより的なものはたまに見ますが、その程度。選挙前まで、僕が見聞きできる議員からの発信はほぼ皆無でした。

 

結局は、選挙前に市政の課題を比較的詳しく解説したチラシをポストに残してくれた方に投票しました。課題についてのご自身の考えなども記されていて好感が持てました。でも、本当にこの程度の選び方でいいのか、自分自身としては納得してはいません。主義主張も大切ですが、まずは開かれた議会を体現できる人材が必要に感じます。それを探す術がないわけです。

 

今回の選挙で北杜市長も新しい人に代わり、市長・市議とも次の任期4年、どのような市政が展開されるのか、できる限り注視してみたいと思っています。もっともっと、立候補している人が何者なのか、何をしてきて、何をしようとしているのか、さらけ出され、比較して選べる選挙になるべきです。ただ、注視するためには自らに余裕を作ることが必要で、それが一番の課題となります。

 

さて、北杜市で選挙があったことから、他の地域の選挙にも久々に目が向いていました。一つ目はお近くの南アルプス市議選。実は、子どもつながりでお知り合いのお父さんが突如立候補していました。短期間、市長に乞われて市役所にお勤めの時にひどいことがあったらしく、市政刷新を訴えていました。ポスターを一人で貼る以外は外に出ず、ネットで政策等を発表し、電話やメールで選挙活動をしていたようです。僕が知っている「普通」では、失礼ですが、こういう人は泡沫候補。結果は、最下位当選者950票に対して691票、善戦でした。

 

また、つくば市でも、ネットで政策等を発表し、選挙期間中は街宣活動など一切なし、たすき姿でゴミ拾いを続け、4218票の3位当選。こちらの方はネットで見つけただけで面識はないのですが、先に紹介したお父さんとは違い、数か月前に決意し、それなりの準備は重ねた様子でした。それにしても、僕の「常識」では全く推し量れない結果です。「人と会い、支援をお願いし、握手して別れる、これが選挙の鉄則」、と教わって初めての選挙に出ましたから。その後、政策本位の選挙をできる限り具現化してきたつもりですが、それでも「鉄則」は常に念頭にありました。時代は変化してきているのだと、痛感させられました。ただ、このお二人には共通点がありました。東京大学ご出身です。これも人々の投票行動に影響を与えるものなのか、興味深いところです。

 

ご紹介した市議選のことや、北杜市長選挙のことも、近いうちにもう少し掘り下げて取り上げてみたいと思っています。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

22年目の廃車

 

こさいたろうの視点・論点 0161

2020/12/14

 

22年目の廃車

 

1998年12月、スズキ・エブリという軽のワンボックスを新車で購入しました。その車に音響設備を搭載、屋根上にも上れるように梯子もつけてもらいました。以降、2013年まで、街宣車として活躍してくれました。2013年の8月に屋根上の設備を撤去し、山梨転居後の生活の足、作業車として働いてくれました。

 

この車、とうとう手放すことになりました。息子が18歳になるまで、あと3年半、練習用に残すことも選択肢でした。しかし、走行中にエンジンが止まりそうになる不具合が生じ始めました。12月車検を控え、信頼を置いている修理屋さんに診てもらったところ、修理に20万円以上かかるとのことで、廃車を決断しました。

 

22年間、よく走ってくれました。15万キロ以上走りました。これぞ日本車だと思います。おそらく直せば走れるはずです。ただ、年々故障が増え、修理代がかさむことを考えると、寂しいですがここが潮時と考えました。3年半後、息子の練習用はもっと安く買えるはずですし。

 

幼いころは街宣車時代のコレでスーパーに買い物、中央高速で山梨・東京を行き来し、どこに行くにもこれに乗っていた息子。2年前は手放す相談をした際に号泣して残したいと懇願しましたが、今回はあきらめてくれました。おそらく心中は変わっていないと思いますが、成長したのだと思います。思い出深い愛車よ、さようなら。

 

私は、新しいモノがどんどん出てくる時代を過ごしてきました。特に、機械ものは数年で部品の供給がなくなることもあり、故障したら新しいモノを買わざるを得ない事情もあります。でも、22年同じ車に乗り続けてみて、「手に入れたものを長く大切に使う」といった価値観の大切さを改めて感じています。

 

地球の物質からモノを作り、モノを売り、モノを買い、モノを捨てる、こういうサイクルで社会が成り立ち、経済が回り、人類は発展してきました。人々の探求心や好奇心、欲望の先に、人類の発展があることも事実です。ただ、社会の歪みが顕著になってきている今、歩みを緩め、自らを見つめなおすことも必要ではないでしょうか。

 

自動車で言えば、世界で2030年ガソリン車全廃が目標となる時代になりました。驚くべきことです。文明史的大転換の時代を私たちは生きています。自動車のあり方が新しくなることとあわせて、私たちは新しい価値観に基づく、新しい生き方を模索すべきなのだと思います。その方向を示すことこそ、これからの政治に求められる役割です。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

コロナ・第三波

 

こさいたろうの視点・論点 0160

2020/12/13

 

コロナ・第三波

 

ニュースを見ると、新型コロナウイルスの感染拡大が続いてしまっているようです。困ったものです。世界中の偉い人や頭のいい人たちもいまだ手をこまねいている様子で、解決に向けた決定打はしばらく出てこなさそうです。予防をしっかりしていれば大丈夫な気もしますが、毎日発表される数字を見ると、やはり気になってしまいます。

 

「ようです」と伝聞調で書いたのは、山里で私のような生活をしていると、コロナ禍であることを実感することが少ないからに他なりません。農作業も他の仕事も一人仕事がほとんど、たまの打ち合わせや買い物などの時以外はマスクはつけません。山里は、コロナ前と全く変わらない風景が広がっています。

 

でも、よく考えればやはり気になります。かかってしまったら、重症化や死への危険も高まるわけで。私は、HbA1cが6.5くらい、血圧は160-100くらい、わかる方にはわかると思いますが、糖尿病、高血圧症で軽めの薬を飲んでいます。なので、コロナ感染による重症化リスクは高いそうで、怖さがあります。

 

また、販売も農業も一人仕事のため、そして何より父子家庭のため、私がコロナにかかったら生活が立ち行かなくなります。息子も中学生ですし、母親も祖父や祖母も健在なため何とかなるとは思いますが、できれば罹患せずに変わらぬ生活を送りたいです。なので、できる限り気を付けて生活しようと思っています。

 

さて、翻って、これから社会はどうあるべきなのでしょうか。僕はまず、前回の緊急事態宣言下の感染者の数値に注目しています。あの時、ほとんどの日本人はステイホームでした。そして、感染者は劇的に減りました。人が動かなければ、うつしうつされるリスクは減るわけです。また、何度かGO TO EATしましたが、酒を飲むと気が大きくなり、緩みます(人によると思いますが)。

 

でも、だからと言って、春のステイホームを再びお願いできるでしょうか。そうなれば、今度こそまず飲食店が立ち行かなくなり、日本経済への大きなダメージも避けられません。コロナをある程度抑え込めたとしても、経済的状況が原因となり死者が増えたり病気の人が増えたりしては、元も子もありません。

 

単に「外出抑制」や「飲食店の営業時短」を求めるだけの対応には限界があるのではないでしょうか。仮に感染者数が一時的に減っても、解除されれば元に戻ります。緩みます。この一年繰り返しています。大多数の飲食店でコロナ感染が起きているわけではないこと、冷静に考えれば気付きます。

 

一人ひとりが感染拡大防止の行動をとり、いつもよりは外出や会合を控えれば、感染を相当程度抑えることができるのではないでしょうか。つまり、私たちの自覚が問われていると思うのです。GOTOキャンペーンを推進している政府も問題ですが、それを使うか使わないか、使うならどんなふうに使うのかという、主権者としての判断や行動こそ問われています。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

モヤモヤが消えない GO TOキャンペーン

 

こさいたろうの視点・論点 0158

2020/09/25

 

モヤモヤが消えない GO TOキャンペーン

 

今年の9月は4連休になりました。私は、地域の子ども会の行事が一つあったくらいで、あとはいつもと変りない毎日を過ごしました。ただ、近所はまあまあの観光地でもあり、コロナ前までとはいかないまでも、他県ナンバーの車をたくさん見受けました。ニュースでは、中央高速の渋滞を毎日報じていました。

 

ニュースでは、全国各地、かなりの賑わいとなっていることを伝えていて、飲食店や土産店の方々の安堵したような声でインタビューに応じていた姿が印象的でした。当地でも、道の駅などでの農産物販売が主な収入源の生産者の皆さんなどは、歓迎していることと思います。

 

でも、この連休の様子を見て、私は春のお彼岸のころを思い出しました。あの時は、安倍首相が2月の終わりに数週間我慢して、と言ったその期間が過ぎ、暖かくなり、過ごしやすくなり、桜も咲き始め、たくさんの人が外出しました。小池東京都知事も、「感染爆発・重大局面」と叫ぶ直前で、鳴りを潜めていた時でした。

 

その後、感染者が急増し、政府による緊急事態宣言発出へとつながりました。今の正直な気持ちを言うと、春の二の舞にならないか、非常に心配です。この連休を迎えるまでにも、各種イベントの人数制限の緩和や、飲食店の夜間営業自粛のお願い終了など、徐々に人の動きが回復する方向になってきました。

 

GO TO キャンペーンも始まり、子どもたちの修学旅行も自主的な対策を取りながら開催されているようです。かくいう私たち父子も、8月下旬、キャンペーンを活用して沼津に魚を食らう旅行を敢行しました。駅前のビジネスホテル、ツイン一泊5000円ほどで宿泊し、恩恵に浴しました。

 

私は、みんなが感染拡大防止の対策を徹底すれば、爆発的な感染拡大には至らないような気がしています。ただし、完全にできないのが人間でもあります。マスクをし続けることすら、苦痛に感じることがあります。仲間と大いに楽しんでいたり、まして酒でも飲んで楽しんだりしていれば、面倒なことは忘れてしまうのが、人間の本性でもあると思うのです。私自身が、危うい。

 

本当に難しいことです。結局は、コロナの拡大の状況を見ながら対応していくしかないのか、などと悩む毎日です。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

ベーシックインカム

 

こさいたろうの視点・論点 0157

2020/09/25

 

ベーシックインカム

 

先日、ラジオを聴いていると、ベーシックインカムを導入すべき、という声が耳に入った。声の主は、自民党の青山繁晴参院議員。自民党総裁選を解説する番組の中で話をしていた。仕事をしながら聞いていたので内容がイマイチ頭に残らず、後からネット検索をかけてみた。

 

すると、「社会保障ではない「ベーシックインカム」を考えるべき~青山繁晴」という、ニッポン放送 NEWS ONLINEがたくさんのニュースサイトに転載されていた。なかなかの注目発言だったことがうかがえる。内容をかいつまんでお伝えすると、以下の通り。

 

『社会保障を全廃して、その代わり必ず生活できる収入を、仕事をしていてもしていなくても国が支給するという、ベーシックインカムを考えるべき』

 

『いまのように社会保障という名目であれば、いくらでも予算が膨らむということでいいのか』

 

『社会保障を積み上げて行くという考え方をやめ、その代わり「生活はできるようにする」というのがベーシックインカム』

 

僕は、青山氏がこのような主張を持っていたことを知らなかった。どちらかというとネトウヨと言われる人たちに持ち上げられている人で、あまり親和性を感じていなかったが、少なくともベーシックインカムについての基本的な捉え方は似通っていることが分かった。

 

生活保護があり、公的年金があり、医療保険があり、介護保険があり、その他の細かな社会保障が複雑怪奇に絡み合っているのが今の日本。私が地方自治に関わっていた中でも、それらの事務を執行するための行政のエネルギーは途方もない大きさになっている。はっきり言って、ムダだらけ。

 

例えば、生活保護を出すか出さないか決めるために、どれだけの税金がかかるのか。全国民一律に最低限の生活費を支給するとすれば、それらは全く不必要になる。公的年金の事務も、運用も不要だ。青山氏の発言に触れ、安倍長期政権で進んでしまった不毛な思想間のいがみ合いを超え、進めなければならない政策のように思う。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

新・国民民主党のこと

 

こさいたろうの視点・論点 0156

2020/09/24

 

新・国民民主党のこと

 

合流野党の党名が立憲民主党となりましたが、旧国民民主党のうちの15人が合流を拒否し、新たに国民民主党を結成したそうです。いろいろな報道を見たのですが、なぜ合流しないのか、イマイチよくわかりませんでした。まあ、共産党との協力への抵抗感、原発ゼロへの抵抗感、などなのかな、などと見てはいます。

 

分党の過程で、榛葉賀津也さんという参院議員の、「私がいまの国民民主党のアイデンティティを引き継ぐ政党から離れる理由は全くない。この新国民民主党は、いまの国民民主党の理念・政策をそのまま引き継ぐ政党ですから、私は引き続きその政党に残りたい」との発言が報道されていました。

 

この発言を見て、だいぶ昔のことを思い出しました。1996年、今と同じように大きな塊を目指す国会議員たちが民主党という政党を作りました。私は新党さきがけ所属の地方議員でした。新党さきがけから民主党に移る人々が相次ぐ中、私は残留しました。その時、この榛葉さんという人と同じようなことを言いました。

 

『政界が数あわせの論理で流動化している今こそ、これまで新党さきがけが掲げてきた旗(理念や政策)を鮮明にすべきだと考えます。政党は、同じ志を持つ人々の集合体であるべきです。現実の政治の中では、政党の所属人数が一定の力になる訳ですが、数さえ集まればなんでもいいという論理に私は組みできません。』

 

当時26歳。だいぶ青臭く少し気恥しいですが、この発言の根底に流れる思いは、今でも変わりはありません。この時は、衆議院に小選挙区制度が導入されて初めての総選挙前夜。あれから24年、いまだに政権交代のための大きな塊づくりが野党で行われているのは喜劇であり、悲劇そのものです。

 

ちなみに、枝野さんはこの時に新党さきがけから民主党に移っていきました。福山さんは、さきがけからの出馬を予定しつつ、どうしても国会議員になりたくて動き回っている姿を記憶しています。安住さんも、この時にさきがけから民主党に移り初当選しています。立憲民主党の幹部、僕はみんなの当時の姿をよく覚えています。

 

あれから24年です。その間、2009年には国民の絶大なる期待を受けて政権を取ったものの、全く期待に応えられず下野したのです。責任も取らずに、最前線に居座るこの人々がいる限り、政治の大きな転換は期待できないと私は感じてしまうのです。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

秘書上がりの菅さん

 

こさいたろうの視点・論点 0155

2020/09/24

 

秘書上がりの菅さん

 

菅義偉さんが新しい首相となり、新聞の書き方としては、「非世襲、無派閥の総理・総裁は異例」とされています。また、東北の雪深い地から都会に出て苦労して政治家になった、という経歴がクローズアップされています。たしかに、これまでの日本にはないタイプの総理大臣が誕生したと言えると思います。

 

一方で、農家の長男とはいえ貧しい農家というわけではなかったとか、お父上は町議会議員をしていたとか、そんなにお涙頂戴的な境遇ではなかったようだ、という内容の記事も目にします。どんな境遇で生きてきたか、個人的に興味はありますが、親から地盤や財産を引き継いで議員をやっている人でないことに間違いはないですね。

 

私の境遇と重ね合わすのはおこがましいですが、議員秘書から地方議員になったところ、重なるんです。時代は10年以上違いますが。私も最初は自民党議員の秘書をしました。たぶん、菅さんはおかれた環境に違和感はなく、その器の中で政治家を志していかれたのではないかと推察します。

 

私は、違和感だらけでした。口利きの仕事が一番嫌でした。特に、交通違反の点数を揉み消す仕事。都議会の黒塗りの車で挨拶廻りする姿も嫌でした。大みそかに深夜まで運転手さんを待たせたりして。票や運動のために宗教団体に入会させられたのも嫌だったな。一年後、最後はボスと喧嘩をして、秘書を辞めました。

 

その後、新しい政党との出会いがあり、そんな苦い経験を反面教師として、当初は考えていなかった政治家を志すようになりました。「あんな政治が続いてはいけないんだ」という思いを忘れずに。結局は、志半ばで政治の現場を離れましたが、「嫌な政治」に染まらなかったことだけは、秘かに胸を張っています。

 

菅さんが、自民党議員秘書から横浜市議、衆院議員、首相へと上り詰めたことは、凄いことだと思います。血の滲むような努力の結果だとも思います。でも、あえて述べたいと思います。自民党政治という風土をすべて受け入れて階段を上ってきた人には、その風土を変えてまでの仕事はできません。

 

菅さんが秘書になられた時に、私と同じような経験、否、それを超える汚い部分を無数に見てきたはずです。その時、どのように感じ、どのように行動するか、これは人によって異なるし、それによって人生も大きく変わるはずです。今、ベイエリアの億ションに住むと言われる菅さんに聞いてみたくもあります。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

そして、変化なし

 

こさいたろうの視点・論点 0154

2020/09/23

 

そして、変化なし

 

153号を8月29日に書いてから、あっという間に一か月が経ってしまいました。この間、栽培する大豆が実を太らせ枝豆となったので、慌てて皆さんにご案内し、ご注文を受け、収穫して鋏で調整、出荷作業と忙しく過ごしました。おかげさまで、おおむね好評を頂き、安堵しています。

 

そんなわけで、この間に行われた自由民主党の総裁選挙、合併して野党第一党となる合流新党の代表選挙について、「視点・論点」にて取り上げるのが今になってしまいました。枝豆を鋏で調整する作業は一人黙々と行うため、その間の動きは流し続けているラジオから情報を得ておりました。

 

結果。自民党総裁には、安倍政治の継承を掲げる菅義偉さんが選出され、国会で指名を受け内閣総理大臣に就きました。野党第一党党首には、立憲民主党の枝野幸男さんが選ばれ、新党名も立憲民主党ということになりました。

 

政府・与党は二階幹事長・麻生副総理はじめ多くが留任。新野党も福山幹事長・安住国対委員長など主要メンバー留任となりました。8月の終わりから、それぞれの党で大騒ぎして、マスコミも大騒ぎして、総裁選・代表選が行われましたが、結局は今まで通り変化なし、というのが私の印象です。

 

菅新首相は、デジタル庁、縦割り打破、規制改革、と言っていてそれはそれで20年も前から言われ続けていることがほとんど。やってほしいですよね。でも、じゃあなぜ安倍長期政権7年8か月でできなかったのか。責任が問われる立場ですよね、安倍内閣の閣僚だったわけですから。そこ、多くの皆さん忘れてます。

 

新野党、合流新党も、安住国対継続ということは、またぞろ甲高い声でモリカケ、桜の問題などで追及し続けるのでしょう。もちろんそれは大事。逃げようとしている自民党を許してはいけない。でも、政権を取ったら何をやるのか、安心して任せられるのか、何も示されていない。国民はバカじゃないですよ。

 

今、永田町には700人以上の国会議員がいます。彼らの多くは、与野党に関わらず、変化を求めない、今まで通りでよい、という結論を出しました。あえて言わねばなりません。そんな政治家は今、日本国にとって必要なのか、と。根こそぎ不要じゃないかと。大改革には人材一新、その権能を有するのは国民のみ、そんなことを考えています。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

ポスト安倍えらび

 

こさいたろうの視点・論点 0153

2020/08/29

 

ポスト安倍えらび

 

安倍首相の記者会見、大方の予想を覆し、退陣表明となった。8/18に知人が得た「辞任」情報、日付も含めてドンピシャ。偶然なのか、それとも…。情報源が気になるところだが、いずれにしても、かなり深刻な病状だったからこその情報だったように思う。

 

安倍首相の辞任は、想像以上に影響が大きいと思う。8年近くの間、良くも悪くも、安倍氏が首相であることを前提として日本の社会が成り立っていた。いつか終わりが来るとは分かっていつつも、終わりの後のことは賛成派も反対派も真剣に考えていなかったのではないか。

 

ことあるごとに安倍首相に異議を唱えてきた室井佑月氏が、「あしたから何を心の支えにしようというか」とラジオで述べたという。安倍首相支持者のみならず、「アベ政治を許さない」と口角泡を飛ばしていた人たちにとっても、そのよりどころがなくなることを意味する。

 

つまり、安倍政権打倒が合言葉の野党結集も、その理由を失う。安倍政権をどのように総括するかも重要だが、その上で、どんな日本を目指すのか。準備するバスの行き先はどこなのか。運転手は誰で、経由地はどこか、明確に示す必要に迫られる。

 

この後、数週間以内に新しい自民党総裁が選出され、新しい総理大臣が誕生する。自民党の中では石破氏が、目指すべき国家像を示し、国民に問いかける総裁選をすべきと主張するのではないか。しかし、今の実力者たちは安倍政権下における絶妙なバランスが崩れるのを嫌うはずだ。

 

両院議員総会の規定を使い、所属国会議員の投票で新総裁を選出するのではないかと予想している。派閥の論理で決められる方法。重鎮たちの本音は、密室で候補者一本化、両院議員総会で信任、ではないかと思う。20年前、小渕首相が倒れた後、森首相が選ばれた形。さすがにそれはできなさそうだが。

 

自民党総裁選が、安倍政権の総括と、それを踏まえた新しい方向を争う機会になることが、国民にとって望ましいが、そうはならないだろう。理念・政策の論争を望まないのが日本社会の特徴だから。しかし、ここを変えなければ責任ある政治は生まれない。

 

折しも、米国では大統領選挙戦が始まっているが、良くも悪くも、トランプ対バイデンで理念・政策を競っている。非常にわかりやすい。しかも、この決戦に至るまでには、民主・共和両党内でそれぞれ、候補者を選ぶために激烈に競い合っている。民主党で言えばバイデンやサンダース、ハリス…。

 

政治家にとって必要なこと。それは、自らの思いや考えを言葉によって示し、議論し、民に問うこと。このプロセスが責任ある政治へとつながる。私は安倍政権に批判的に立場だが、安倍政権は民に問い、多数の賛同を得てきたことは受け入れねばならないと思っている。

 

さあ、問題はこれからだ。どんな自民党の総裁選びになるか、注視しよう。もしも、理念や政策を競い合うような総裁選にならないならば、次の解散総選挙が重要だ。その時、野党が明確な旗を掲げられないならば、何らかの形で国民は立ち上がらねばならないのではないだろうか。我々の未来を拓くために。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

安倍政権の終わり方

 

こさいたろうの視点・論点 0152

2020/08/27

 

安倍政権の終わり方

 

お盆明け、二週続けて、安倍首相は慶応大学病院に入った。追加検査などという理由付けがされていたが、体調がすぐれないことは確かなようだ。そして、8月28日(金)に記者会見を開き、自らの体調についても説明するとの報道がある。

 

実は、8月18日、政界裏情報に詳しい古い知人から、「8月28日に安倍総理辞職」というメールをもらっていた。その時は、相変わらずさまざまな怪情報が流れるものだなぁ、などと気にもしていなかったが、28日という日付がドンピシャで、改めて思い出した。注目している。

 

体の健康があってこそ心の健康があり、正しい判断、果敢な決断ができるはずだ。しかも、一国のトップリーダーである。安倍首相には、自らの病状と正面から向き合い、賢明な判断をされるよう求めたい。コロナ禍という未曽有の事態、首相の役割と責任は極めて重い。

 

しかし、冷静に考えてみると、首相の健康問題以前に、今の安倍首相が政権を担い続けるべきか否かを考えなければいけない事象は山ほどある。「体調が悪いからやめる」というのはある種の言い訳で、本来は「責任を取ってやめる」でなければならないと思う。そして、とるべき責任は、ありすぎる。

 

秋元司衆議院議員によるカジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件。事業参入の便宜を図るための贈収賄だ。本人は否定しているが、8月には裁判でうその証言をするよう働きかけた証人買収の容疑で再逮捕。金を渡した側はそれを認めており、外堀は埋まっている。

 

河井克行・案里夫妻による参議院議員選挙をめぐる買収事件。県議会議員や首長などに現金を配り、票の取りまとめなどを依頼した公職選挙法違反。本人たちは無罪を主張している。金は配ったが、票の取りまとめを依頼する趣旨ではないと。語るに落ちる、とはこのことではないか。配っていることを認めている。

 

直近の、この二つの事件、今は離党しているとはいえ、自民党の議員が引き起こしたものだ。昔なら、どちらか一つだけでも政権が吹き飛ぶ大事件であったはずだ。しかし、これらを理由とした安倍首相・自民党総裁への責任追及の声は全く聞こえてはこない。こんな世の中でよいのだろうか。

 

第二次安倍政権、連続在職2799日を超えて史上最長記録を更新中だ。さかのぼれば、党首が責任を取らねばならない事件はいくつも起きていた。公文書の改ざんもあったし、自民党議員の政治と金の不祥事もたくさんあったように記憶している。モリカケ問題もうやむやになってしまっている。

 

その都度、安倍首相は「責任を痛感」と述べるものの、感じるだけで身をもって「責任を取る」ということがなかった。そうこうしているうちに選挙が行われ、安倍自民党が勝利し、国民の信任を得た、と。みそぎは済んだということになり、政権は継続し続けた。

 

民意が、安倍政権の責任を不問に付したともいえる。野党には任せられないので仕方がなかった、と言えばそれまでだが、それならば与野党もろとも取り換えるくらいの運動を主権者として行わねばならないのではないか。日本政治の現状は、政治家総入れ替えが必要なほどに劣化している。

 

ただ、そうは言っても、主権者である国民はそう簡単に動けるものではない。多くの人は、生きていくために必死。自分や家族の生活で手一杯なのが現実。私自身も。政権政党の不祥事がこれだけ積み重なり、このままではいけないとわかってはいても。

 

万が一、安倍首相が健康問題を理由に退陣しても、日本は全く変わらない。安倍嫌いな人たちが喜ぶにとどまる。問題は、責任を取らない人々がうごめく永田町そのものにあり、政権与党のみならず、野党も同じ穴の狢。そこにメスが入らない限り、何も変わらない。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

大きな塊〈かたまり〉

 

こさいたろうの視点・論点 0151

2020/08/27

 

大きな塊〈かたまり〉

 

立憲民主党と国民民主党がくっついて、大きな塊になるらしい。昔の民主党再び。非自民の「かたまり」をつくれば、政権交代の受け皿になる、との考え。衆議院選挙は小選挙区制。一つの選挙区で一人の当選者。二大政党を前提とした制度であり、野党の動きは必然ともいえる。

 

でも、釈然としない。こういう政治で本当にいいのか。単に「自民ダメ」「アベ政治許さない」などという旗印のみで集合する野党に政権を任せていいのか。任せるべきなのか。いったい何をやろうとしているのか。よく考えてみれば、理念も政策も全く見えてこないのは、私が不勉強だからなのか。

 

小選挙区制をやめにして、多様化する民意を反映する複数政党の国政参加を可能にする比例代表制への変更を公約するといった大胆な社会変革を掲げる政治家、政党は出ないものだろうか。現在の日本の政治環境で、自民党と自民党以外の受け皿政党で政権交代を可能にすれば「素晴らしい政治」になるなんて、到底思えない。

 

1990年代前半、政治改革と称する選挙制度改革、小選挙区制度の導入を声高に主張してきた生き残りが、小沢一郎氏であり、その下、若手として台頭したのが岡田克也氏や野田佳彦氏などである。彼らにとって、小選挙区制度の否定は、自らの政治人生の否定につながってしまうので、思考停止となる。

 

二大政党は既得権化するため、野党になってもしばらく我慢していれば、敵失などによって政権交代期がやってきて、復権することが可能だ。だから、今回の「大きな塊」には「昔の名前」がたくさん出てくる。前民主党政権における失敗の責任を全くとらない面々の名前が。

 

以前にも書いたことがあるが、旧民主党政権において大臣・副大臣を担ったものは少なくとも、政治家を退くべきだと私は強く思う。国民の期待に全く応えられなかった責任を取って。大きな塊の中で大物面をしている枝野氏も小沢氏も、安住氏や平野氏も、野田佳彦氏や岡田克也氏も、塊には入らないようだが前原氏も。

 

他にもたくさんいる。公約していた政治改革も行政改革も全く行わなわず、公約とは逆の増税は財務省のいいなりで断行。途中で発生した未曽有の災害対応も稚拙で、原発事故を目の当たりにしても「直ちに影響はない」と。その後の電力改革も中途半端に終わってしまった。その責任を感じている様子は、いまだにない。

 

安倍自公政権は、もはやあまりにひどい。コロナ禍にありながら、国会も開くそぶりがない。この一点をもってしても、政治家失格とさえ思う。しかし、だからと言って、「受け皿」と自ら称する、野党の「大きな塊」に自動的に政権を移していいのだろうか。私は、今以上に「ダメ」になってしまう気がしてならない。

 

自公政権は変えたいけど、野党の「大きな塊」には期待できない。今、多くの国民は選ぶべき政党、政治家を決めあぐねているのではないだろうか。繰り返し述べるが、これは「小選挙区制」という制度に起因しているところが大きい。選挙制度を変えて、いろいろな主張の政党、政治家を国会に送り込むべきだ。

 

いい悪いは別にして、全国比例代表制の参議院では、山本太郎氏の政党やN国党が議席を得た。その昔、私の所属したみんなの党や新党さきがけも、参議院全国比例区で一定の得票を獲得し、複数議席を与えられ、少なからず影響力を行使した。

 

二大政党の既得権化は、政治のダイナミズムを奪い、国民不在の政治をさらに深めてしまう。今の日本に必要なのは、多様で有能な人材を政治の舞台へ送り込むことなのだと、私は確信している。議席数を獲得票数によって比例配分するしくみを導入することで今の政治は劇的に変わるとも、強く確信している。

 

その意味で、二大政党の一翼を担うために「大きな塊」を作る人たちを、私は全く信用できない。自己保身そのものでしかない。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

コロナ禍、持続化補助金、経営継続補助金?スポーツ事業継続支援補助金?…

 

こさいたろうの視点・論点 0150

2020/07/30

 

コロナ禍、持続化補助金、経営継続補助金?スポーツ事業継続支援補助金?…

 

コロナ禍、そのマイナスの影響を最小限に収め、事業の継続を支えるためにということで、経済産業省系の補助金が設定されています。既存の「持続化補助金」と呼ばれる制度に「コロナ特別対応型」を追加し、補助率を高めて、審査も迅速に行うというものです。

 

・サプライチェーンの毀損への対応 ・非対面型ビジネスモデルへの転換 ・テレワーク環境の整備

 

いずれかの要件に合致する投資を含むことが条件で、新型コロナウイルス感染症が事業環境に与える影響を乗り越えるために前向きな投資を行いながら販路開拓等に取り組む事業者への重点的な支援を図るというものです。

 

7月、実はこの申請準備にも時間を使っていました。もともと、ホームページの新設、ネット販売の拡充を考えており、それをコロナ禍を乗り越えるために活用したいということで、申請書を作成し、提出しました。審査に通るかは全くわかりませんが、活用できればさせて頂こうと思いました。

 

この補助金とは別に、農水省系の補助金があるという情報を生産者仲間から聞きました。「経営継続補助金」という名称でした。公募要領を読み込むと、持続化補助金とほぼ同様のスキーム。いわば、持続化補助金の農水省版。こちらは、農産物加工を共同でやろうと計画している仲間と共同申請として申請書を作成し、提出しました。

 

私は、政治に関わっていた時代、税金の使い道を正す、が旗印だったので若干の後ろめたさを感じる部分もありますが、悪さをしているわけでは全くないので、申請が通れば、政策目的に合致するよう活用させてもらいたいと思っています。そして、実際に活用する中で、補助金行政の実際に触れ、問題点があれば指摘したいと思っています。

 

ちなみに、今年はスポーツ少年団の保護者会長もしているのですが、この上部組織からも補助金資料が来ました。「スポーツ事業継続支援補助金」というもので、公募要領を見ると、なんと、上記二つの補助金と同じスキームのものでした。スポーツ少年団は営利団体ではないためもちろん申請はしませんが、驚きました。

 

同じスキームの補助金が省庁ごとに、全国縦割りで案内される社会。このままでいいとは思ってはいません。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

コロナ禍、金を配る政策、続々と

 

こさいたろうの視点・論点 0149

2020/07/29

 

 

コロナ禍、金を配る政策、続々と

 

 

私の住む山梨県北杜市では6月、市独自に8万円(地元で使える商品券5万円と現金3万円)を全市民に給付する案を市長が議会に提案しましたが、議会側の多数は「基金の大幅な減少は北杜市の財政基盤を揺るがすことになる」などとして商品券3万円分のみ給付する修正案が成立することになりました。

 

北杜市は市長も議会議員もこの秋に改選の選挙があり、選挙を背景にした駆け引きの側面も否定できませんが、いずれにしても、コロナ禍における地方自治体独自の経済対策が実施されることになります。ただ、国と違うのは、この種の経済対策のための借金はできないというところです。だから、上記にあるように「基金」という貯金を取り崩すしか、やりようがないのです。国はない袖を振れますが、北杜市は振れません。お財布にお金のある時しかできない政策で、何度もできる政策ではないわけです。

 

真水を市場に流し込むわけですから、一定の効果はあるでしょう。しかし、それは一過性で、すぐに泡となって消えていくでしょう。その意味で、税金の使い道として賢明だったのか、費用対効果はいかがか、本当に必要な施策だったのか、選挙の前に厳しい検証が必要です。

 

ちなみに、北杜市では子育て世帯に5,000円、乳幼児のいる世帯には更に15,000円の給付金を出すなど、現金給付的施策が手厚くなっています。選挙対策、との指摘はあながち間違いではないように思います。

 

北杜市の給付金施策に触れ、他の自治体の動向が気になり調べてみました。

 

最近のことで、大きな話題になっていたのは東京・千代田区。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済活性化策として、区民全員に現金12万円を給付する方針を決定。これから議会で審議されるようですが、北杜市の施策同様、腑に落ちません。本当に経済活性化に資するのでしょうか。効果検証方法を同時に示すべきだと思いますが、きっとできないはずです。特に東京という大経済圏では。

 

なお、報道によれば、「区長の疑惑隠し」との声も紹介されています。北杜市のケースと同様、政治家の人気取りに使われている感が否めません。私が政治の現場にいる時も一部有権者や支持母体への利益誘導が疑われるような予算の使い方はありましたが、ここまで露骨に現金をばらまくようなものはなかったと思います。もう少し、恥かしそうにと言いますか、抑制的に、回りくどくやられていたように感じます。ずいぶん下品になってしまったように感じます(品がよいからいいわけではありませんが)。

 

市町村独自の給付金、さらにネット検索をかけていくと、品川区では3万円(中学生以下は5万円)の給付金が決まっているのをはじめ、1-3万円の給付は全国の多くの自治体で実施されているようです。先に述べたように、おそらく財源はいわゆる「貯金の取り崩し」だと思います。だから、貯金のある分しか、この政策は打てないのです。

 

コロナ禍における現金一律給付による経済対策、これは国が全国を対象に行うべき政策ではないでしょうか。今の法体系、国と地方の関係性、地方自治体の持つ権限からしても、一般財源を投入する現金給付政策は持続可能な政策ではないはずですし、経済への効果も極めて限定的になってしまいます。地方自治体は、もっときめ細かく、本当に困っている人たちを見極め、手を差し伸べるべきだと私は思います。

 

もらえることは有難いです、正直申し上げて。でも、その現金給付、市長の人気取り、選挙対策、住民懐柔の意味合いが強すぎないか、もっと違う税金の使い道が必要ではないか、一市民として厳しくチェックすることが求められていると思います。

 

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

 

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第二波ではないのか 〈新型コロナウイルス感染拡大〉

 

こさいたろうの視点・論点 0148

2020/07/28

 

 

第二波ではないのか 〈新型コロナウイルス感染拡大〉

 

 

近所に人気のあるオートキャンプ場があり、公道からキャンプサイトの一部が見えるのですが、この4連休、大盛況の様子でした。車が隙間なく停まっているのが見えました。また、いつもの年ほどではないものの、八ヶ岳山麓エリアである周辺には、いわゆる他県ナンバーの車がたくさん走っています。

 

目をつり上げて「来ないでください」とまでは言うつもりはありませんが、東京をはじめとする感染者数の発表を見るにつけ、大丈夫なのかな、と心配の度合いは日々高まります。

 

知人が作成した「東京都の新規感染者数の推移」という表が手元にあります。先の緊急事態宣言下、4/10-4/16の週に新規感染者数1,108人まで増えましたが、5/15-5/21の週に59人まで減少。実は、この後の週比較では、ほぼ毎週拡大し、7/10-7/16に1,368人、7/17-7/23には1,780人になっています。

 

緊急事態宣言解除直前が底で、そこから増加の一途ということになります。

 

政策研究大学院大学の土谷隆教授は6月に、何の対応をしなければ7月末に感染者は500人を超え、8月末に最大3388人に達するとの実効再生産数を基にした試算を発表していました。現在の状況は、その試算が現実と酷似していると話題です。あくまで数理モデルによる予測ではありますが、何らかの対策が必要であることを示すデータだと思います。

 

しかし、政府も東京都も、緊急事態宣言の発出どころか、強い注意喚起もなされず、感染拡大を抑えるための具体的政策も打たれる様子がありません。むしろ、納得できる説明なきまま、「GO TOキャンペーン」が開始され、入国規制の緩和方針が示されるなど、感染拡大が収束しつつあるかのように錯覚してしまいそうです。

 

「4月の緊急事態宣言時とは大きく状況が異なっています」。7月22日、新型コロナウイルス感染症対策本部で安倍首相はこう発言しました。前後を端折ってしまったのでわかりにくいですが、「だから、緊急事態宣言は不要」という意味になります。

 

本当にそうでしょうか。私の知人が東京都のデータを分析したところによると、リスクの高い60歳代以上の感染者の絶対数は4月の緊急事態宣言時に近づいているといいます。(3/27-4/2に110人になり、その後最大294人/週まで増加。直近、7/10-7/16・104人、7/17-7/23・167人と増加傾向。)

 

また、人口呼吸器装着数も同様に、4月はじめと同水準に達している。(7/10の週まで減少を続けたが、7/17の週に19に増加。)

 

手元にある東京都のデータを紹介しましたが、全国的に見ても新規感染者は増え続けていて、7/24には912人となりました。ここでは載せられませんが、グラフを見れば急激な右肩上がりは明らかです。4月の緊急事態宣言時と状況が異なっているどころか、拡大のペースはむしろ速いのではないでしょうか。

 

「要警戒」のメッセージを出すべき時だと私は感じます。「みなさん、感染防止の行動を再度強める時です」と世論喚起すべきです。感染爆発してしまえば、取り返しがつきません。したがって、「GO TO キャンペーン」も一旦停止すべきです。要警戒を求めつつ、旅行を進めることはできないはずだし、すべきではありません。感染爆発を招けば、日本の観光は壊滅的打撃を受けてしまうのです。

 

前回の緊急事態宣言では、接触8割減のお願いがなされ、結果を見るとかなりの効果があったように見えます。今度は、経済活動をできる限り続けながら同様の効果が得られるように、識者の英知を結集して早急に具体的な対策を打ち立てるべきです。

 

申し訳ありません。私には具体的対策は思い浮かばないのですが、少なくとも経済優先で旅行をどんどんして下さい、という政策を推進すべき時ではないことだけは、強く思うのです。今、このような政策を推進しようとしている政治権力は極めて危ういと私は感じています。

 

自粛はこりごり、と思う方々も多くいらっしゃると思いますが、下手をすると、感染爆発で自粛どころでは済まなくなる可能性もゼロではない、ということを忘れてはならないと思うのです。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

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早くも頭を抱える、新規就農者

 

こさいたろうの視点・論点 0147

2020/07/27

 

 

早くも頭を抱える、新規就農者

 

 

前回、6月中旬に「視点・論点」を発行して以来、約一月半ご無沙汰してしまいました。なしのつぶて、どうかご容赦ください。表題は、不肖・私のことでございまして、視点・論点の筆が滞ってしまっていた原因です。一人仕事の畑作業がはかどらず、加えて、未熟な腕前ゆえの失敗が重なり、世の動きに目を凝らし、思考し、執筆するという行動をとることが全くできませんでした。言い訳にて恐縮ですが、お詫びさせて下さい。

 

昨年、49歳のうちに新規就農者認定を受けられれば新規就農者向けの助成金が受けられる、という人参に釣られて、申請にチャレンジ。4月、役所に相談に出向き、計画を練り、資料を調製。面接では厳しい指摘を受けたものの、8月に新規就農者に認定され、秋のにんにく植付をもって就農開始となりました。認定されたものの、当初は予算の関係で補助金は厳しいと言われていましたが、風向きが変わり、補助金も受領できることとなりました。

 

就農時期が秋となったので、本格始動はこの春からとなりました。中古のトラクターなどを購入し、新しく借りた農地でまずは大豆の栽培から始めています。自宅前の畑で3年の栽培経験があるし、雑草を抑えるための管理機も購入したので大丈夫だろうと思っていたのが、全くの過信でした。管理する畑は60アール超、今までの6倍に増え、借りた畑には雑草の種が無数に隠れていて、雑草を抑える耕耘方法、管理方法にもかなりの甘さがあり、5月中旬に播種した大豆畑に雑草を繁茂させてしまったのです。6月下旬に播種した畑は、失敗から少し学び、今のところ何とか雑草を抑えていますが。

 

また、来年の準備として、やまといもの種いもづくりにもチャレンジしています。なかなか芽が出ず、一時は失敗、全滅を覚悟したのですが、2か月以上の後、芽が出てきました。大きな畑に植え替えて大きくするのですが、雑草を抑えるための作業について、想定していた方法が取れないことが分かり、頭を抱えてしまっています。このままいくと、やまといものつるや葉が雑草に負けてしまうのです。

 

大豆もやまといもも、手でひとつづつ除草作業するしかない、という結論に至っています。全部はできないので、どの畑からやるか、優先順位をつけてやるしかありません。ただ、毎年そんなことはできないので、来年はどのように準備するか、並行して考えているところです。

 

除草剤はどうしてもまかないのか、そう助言してくれる方もいます。もちろん、慣行栽培では、人体には影響のない除草剤を使用しているのだと思います。でも、私は心情として、農薬や化学的肥料を使わないものを作りたい、と思っていて、田畑を耕す限り、それは曲げないで取り組むことを決めています。これから先も、雑草に負けない、雑草と共生できる作物づくりをしていきます。

 

補助金を受領したら、受領した年と同じだけの期間、農業を続けることとされています。最大5年間受け取れるので、その場合は10年間、農業を離れることができません。数年前まではこの条件は附されていなかったのですが、おそらくいろいろあったのでしょう。補助金受けるだけ受けて、終了したらいなくなってしまうとか。実例は知りませんが、たぶんそんな理由でつけられた条件だと思います。やむを得ない、というか当たり前なのだと思います。原資は税金ですから。

 

これから先、私に皆さんにお売りできるような農産物が作れるのか、それを商売として確立できるのか、今のところは全く自信がありません。でも、うまくいかなくても、10年は継続します。10年やって結果が出なければ諦めます。農業専業で生活の糧を得るのは厳しいので、このように社会評論活動も継続させて頂き、野菜たまごの販売事業も続け、この冬からは味噌づくりを始める準備を進めています。

 

百姓とは、百の仕事をこなし生活する人という意味もあるようです。田畑を耕すことを続けながら、自分ができそうないろいろなことを探して、まずは50代を生きてみようと思います。相変わらず、準備不足の見切り発車ではありますが…

 

というわけで、「小斉太郎の視点・論点」、予定より遅れ気味の発行となってしまうことしばしばですが、これからもどうぞお付き合いを頂ければ嬉しく存じます。ちなみに、今号から第150号までは6月発行分となります。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

 

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#種苗法改正案に抗議します に思うコト

 

こさいたろうの視点・論点 0146

2020/06/14

 

 

#種苗法改正案に抗議します に思うコト

 

 

#検察庁法改正案に抗議します、という投稿がSNSで拡散していることを先日ココで取り上げました。それと同じように、#種苗法改正案に抗議します、という投稿も拡散していました。女優の柴咲コウさんが「様々な観点から審議する必要」とツイートし、注目を集めました。そして、法案審議は先送りされました。

 

検察庁法等の改正と同様、コロナ禍が続く中、緊急に作らねばならない法律なのか、と感じていました。後述しますが、少なからず根強い反対論もあり、懸念を払拭する十分な説明もされず、強行的に結論を得るのは如何なものかと思っていました。その意味では、先送りでよかったものと思っています。

 

私は農民のはしくれでもありますので、この件については拡散する前から注目はしていました。特に、自然栽培や有機栽培といった分類の農家の方の中に、伝統的な種を守ることやそれらを自家採取して使うことに関心が深い方が多く、反対の立場の方が多いように見ていました。

 

今回の改正の眼目、農水省は、日本で開発された品種の海外流出を防ぐことにあると言います。日本のイチゴやブドウ、これまですでに海外に流失してきました。2年前の平昌五輪でカーリング女子の日本代表が「もぐもぐタイム」でイチゴをほおばった時、「あれはもともと日本の品種」と話題になったことはご記憶にあるかと思います。

 

一方、反対派は、それに伴って農家が作物から種を取る自家増殖に制限がかかるようになることを危惧しています。種苗の海外流出を防ぐ必要があることに異論はないようですが、自家増殖の制限をすることによって農家の負担するコスト増やグローバル企業に種苗開発が独占されることを懸念しているようです。

 

農水省は、自家増殖を制限するのは一部の登録品種のみで、一般品種と言われる多くの品種は自由に自家増殖が可能と説明しています。これに対し反対派は、その登録品種が激増していて、登録品種の指定は実質的に役所の一存ではないか、と疑っています。

 

また、登録品種を自家増殖する場合には許諾料が必要になることについて、農水省は「普及前提に開発した品種は許諾料は合理的水準に設定されるはず」とするが、反対派は、「グローバル企業が種子開発の中心になれば高額な許諾料が求められるはず」と反発しています。

 

時間的制約があり不十分ながら、できる限りの情報に目を通してみました。私なりに考える問題点が絞られてきたような気がします。

 

・ 登録品種がむやみに拡大する懸念はないか?

・ 登録品種の使用許諾や増殖に関し、零細・小規模事業者等への救済措置はないのか(欧州にはある模様)

・ 外国企業が在来種を勝手に品種登録するという主張についての見解

 

これらを丁寧に説明していくことが政府には求められています。ただ単に、「大丈夫」とHPに載せるだけでは不十分です。品種登録の要件、運用方針をより明確に示すとともに、小規模・零細農業者を圧迫しないための具体的措置を明示すべきだと思います。また、種苗開発の将来戦略も分かりやすく提示されるべきです。

 

先日、農民仲間と少し話しましたが、極端な主張を持つ両極の人々の言い合いにはうんざりだが、当事者からの説明が聞こえないこともどうなのかと。品種の保護の必要性は多くの人が理解するはずなので、さまざまな懸念を払拭する努力を重ねることが重要です。陰謀論的反対論への反論はそんなに難しいことなのでしょうか。

 

検察庁法、のことと同じで、コロナ禍の中、慌てて法案を通そうとする姿勢が、誤解を招き、ますます不信が深まってしまいました。内容以前に、権力者とその周辺の心、「寄らしむべし、知らしむべからず」的な基本姿勢の問題なのだと思います。私が政治に関わっていた頃と何一つ変わっていないどころか、この数年で悪化したように思います。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

今の社会や政治に対して思うことを書き、発信する活動「こさいたろうの視点・論点」を始めています。

現在、数十人の皆様にご購読料(発行協力費)を頂いております関係から、公式サイトには原則冒頭部分のみ掲載させて頂きます。誠に恐縮に存じますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。ただし、時勢や内容等によっては全文公開する場合がありますこと、ご購読者の皆様にはご了解賜りたく存じます。

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政治の現場を離れて4年、内容的に皆様にご納得頂けるものが書けるか、いささか不安ではありますが、これまでの自らの政治活動を思い返しながら、頑張ります。また、いずれ、ご購読者の皆様に見える形の双方向のやり取りができるようなオンラインサロンのようなものの立ち上げも考えています。