ああ、関西電力

 

こさいたろうの視点・論点 0114

2019/10/04

 

 

ああ、関西電力

 

 

その昔、私が衆議院議員の公設秘書となって議員会館に勤めた時、「デンジレンの人」が毎日のように部屋に来ていたことを思い出しました。今から26年前、1993年〈平成5年〉ごろのこと、私はまだ23歳でした。「デンジレン」が「電事連」ということすら全く知らない、無知な若造でした。

 

私が政治の世界に踏み出す決意をさせてくれた「新党さきがけ」。当時、自民党の劣化を憂い、新しい政治の流れを作るべく自民党を飛び出てきた若手政治家たちが結成した政党でした。後に師と仰ぐこととなった田中秀征氏も、今の私と変わらぬ年齢だったはずです。

 

あの頃、新党さきがけのメンバーは、規制緩和の実現に向けて力を傾けていました。各省庁が権限を持つ各種規制、特に経済的規制を緩和して、日本の活力を生み出すという方向に邁進していました。当時、各省庁の規制が一万以上もあることに驚いたことを覚えています。そのリストを作るのにも大きな抵抗があったようでした。

 

緩和すべき規制の中に「電力自由化」が入っていたわけですね。だから、それを強力に推進しようとしていた国会議員の事務所に「デンジレンの人」は情報収集に来ていたわけです。来ていた人はとても人のよさそうな方でしたが、国の規制という既得権に守られた電気事業を守るための重要な役割を担っていたわけですね。

 

あれから26年、発電部門の自由化の後、東日本大震災による原発事故という大災害をきっかけとして、電力小売も全面自由化となりました。2020年には送配電網の公平な利用を進める改革が進むようです。「選べる電力」、もっと深化してほしいと願うものの一人です。

 

でも、今回の関西電力の事件と発覚後の役員の対応を見ると、「既得権に守られた電気事業を、自分たちの会社を守る」という体質は全く変わっていないのだと感じます。残された「原発既得権」を守るためなら何でもする。死人に口なしとばかりに責任を押し付けて、自分たちに非はないと役員に居座ることも厭わない。

 

次のエネルギー基本計画見直しの際に、電事連は、原発の新増設、リプレース〈建て替え〉の文言を盛り込むよう求め、固定価格買取制度の原発版などの環境整備も訴えるはずだったそうです。あれだけの原発事故が起きてしまってなお、です。

 

札束をはたいて原発を作り、その札束を自らの懐に入れるという、今回の事件。日本のためでなく、自分たちのために原発を作りたい、動かしたい、ということが露骨に表れてしまったものと思います。私は、即時原発ゼロ派ですが、そこまででなくとも、日本に原発が必要か、国民が今一度考えるべき時なのではないでしょうか。

 

それにしても「菓子箱を開けると菓子の下に金貨が…」。水戸黄門じゃあるまいし。ただ、時代劇・水戸黄門では、渡す方ももらう方も、いずれも悪人。水戸黄門が懲らしめて両成敗。今の時代、水戸黄門は誰なのか。それは、主権者である国民であるべきだと思うのです。国民として、許してはいけない事件だと思うのです。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

     

 

 

 

 

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ああ、消費税10%

 

こさいたろうの視点・論点 0113

2019/10/03

 

ああ、消費税10%

 

9月30日、消費税が10%に上がる前日、スーパーに食材を買いに出かけてしまいました。いつもより余計に買ってしまいました。食料品は軽減税率適用で、翌日からも8%据え置きなのに。すっかり忘れて「今日のうちに」なんて、バカでした(笑)

 

軽減税率。私の商う品物は野菜やたまごなどの農産物なので、ほぼすべて軽減税率の対象です。でも、私の個人事業は売上1,000万円に満たないため、消費税の免税事業者です。商品価格も内税表示でやっています。なので、今回はこれといった対策はしませんでした。

 

ただ、ヤマト運輸の運賃をはじめ、梱包資材などの各種経費や決済手数料などは増税ということになるので、来年は商品価格の改定、若干の値上げをお願いしなければならない、と頭を悩ませているところです。そして、さらに気になるのが、数年後に導入が決まっているインボイス方式です。

 

今回の増税では、「区分記載請求書保存方式」というのが始まっているそうです。どの商品が消費税10%なのか、軽減税率の対象で8%なのか、明記することになっているそうです。「そうです」というのは、私は免税事業者なので、今のところ切り替える必要がないわけです。

 

ただ、この方式を土台にして、4年後に導入されるのが「適格請求書等保存方式〈インボイス方式〉」という仕組み。これは、消費税課税事業者にならないと発行できず、これを発行しないとお取引先は仕入税額控除ができなくなるそうです。つまり、課税事業者にならないと他人に迷惑をかけてしまうことになる訳です。

 

迷惑をお掛けするにとどまらず、インボイス方式の請求者を発行できない事業者とはお取引をしてもらえなくなる可能性が極めて高いですよね。私にも少数ですが、法人・事業者様向けの販売もあります。このお取引がなくなったらかなり厳しいので、考えざるを得ません。

 

軽減税率導入の裏側には、こんな仕掛けが仕込んでありました。言葉は悪いですが、「損して得取れ」っていうことでしょうか。たぶん、かしこいお役所のことですから、軽減する分がいくらで、インボイス導入によって増収分はいくら、って計算してあるのだと思います。

 

キャッシュレス利用によるポイント還元、低所得者や子育て世帯向けのプレミアム付き商品券の発行、レジシステムなどへの補助等、期間限定の補助事業に多額の税金を投入しています。私も、ポイント還元事業などは事業者としても消費者としてもその恩恵にあずかります。

 

ただ、これも、増税による社会変動を最小限に抑えるソフトランディング対策。いわば、さまざまな特典のある移行期間が終われば、増税という現実が残るのみ、ということになります。そこで、改めて思うのです。いったい何のために増税が必要だったのかということを。

 

私も漠然とは答えられます。高齢化による福祉や介護の費用が増えるから。子育て環境の整備、充実が必要だから、などなど。でも、今のままの福祉政策でよいのか、保育・教育政策でよいのか、今の政治からはその方向性がはっきりと見えてきません。何となく、惰性で「今よりも手厚く」っていう感じが伝わってくるくらい。

 

例えば、「教育費をすべて無償にする、そのためにはこれだけのお金が必要、ゆえにこれだけの増税が必要」、みたいな明快な提案と説明が全くなされていないのが、日本の政治の現状ではないでしょうか。何となく、増税。なぜ、消費税は10%なのか、真剣に説明してほしい、説得してほしい、一庶民として切実に思います。

 

そもそも、「国の財布にお金が必要ならば、まず支出を見直すべき」、これは大方の政治勢力の共通認識ではなかったでしょうか。ぞうきんを絞りに絞ってカラカラになって初めて、増税の検討をすべきだったはず。私は、今でもこの原点は忘れてはならないと思っています。

 

さらに、昨今は国民の格差が拡大し続けています。逆進性の強い消費税のあり方そのものも議論の対象とすべきだと、これは政治の現場を離れてから強く思うようになっています。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

     

 

 

 

 

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あれから10年

 

こさいたろうの視点・論点 0112

2019/09/26

 

 

あれから10年

 

 

※ 読者の方からのお便りから

 

> 鳩山民主党が自民党から政権を取ってから、昨日で10年が経つんですね… あの時は大きな期待を集めたのにねぇ… 10年、一昔と言いますが、本当に月日のたつのが早いですね… 当時の政権をとった時の幹部連も、今は表舞台からは消えてますしねぇ…

 

※ 小斉太郎からの返信

 

> あれから10年ですか。すっかり遠い昔になりましたね。私は、期待を裏切った民主党政権、とりわけ旧さきがけの面々の体たらくを目の当たりにし、国政に挑む決心をしたのでした。見事に散りましたが。あの時の反省がなされないことが、安倍自民党一強の継続につながっていると私は思っています。反省とは、あの時、政権を担った政治家の退場です。表舞台から、ではなく、舞台から去るべきだと、私は確信します。野田、菅の総理経験者をはじめ、枝野、前原、玄葉、岡田、安住など重要閣僚経験者…。

 

 

お便りを頂くまで、そのようなことは全く思い浮かびませんでした。このところ、この先どんなふうに生きていけばよいのか、そんなことばかりを考えており、過去を振り返る余裕が全くありません。情けないことですが、現実です。ただ、このように思い返す機会を下さり、ありがたいです。

     

 

振り返れば、あの時やろうとしてできなかったこと、たくさんあるはずです。特に、徹底した行政改革、税金の使い道をゼロベースで見直す、徹底した情報公開、これらは、今でも実現すべき重要政策なはずです。しかし、あの時に政権を担いながらできなかった人たちは、それら政策を捨ててしまったかのようです。

 

そもそも、それほど重要性を感じていなかったのかもしれません。地方政治でもよくありました。改革の必要性を唱えて当選する議員が、役人の皆さんに懐柔されて骨が抜かれてしまうこと。そのような人々をよく見てみると、結局は「借り物の志」を選挙向けに掲げているに過ぎないということが分かります。

 

さて、立憲民主党は、参院選で思うように党勢を拡大できず、逆に新興勢力・山本太郎グループの躍進を許したことなどをきっかけとして「永田町の数合わせにはくみしない」という方針を転換し、旧民主党勢力の統一会派結成に動きました。

 

「永田町の数合わせにくみしない」ことが希望だった同党ですが、我慢できず、またぞろ「政権交代」「安倍政権打倒」が目的化され、数合わせに走りました。それも、相変わらず方針変更の詳しい説明はありません。あの時の「反省」をしなくても居座れているので、説明なしでも許されると勘違いしているのでしょう。

 

格差拡大に伴い、弱者救済的政策が必要であるならば、政治家・官僚が身を切る改革を断行し、税金の使い道を抜本的に見直すことを避けては通れないはずです。国民に権力を与えられ、大きな支持を受けながら結果を出せなかった政治家は退場しなければならないと、私は強く思うのです。

 

それによって、新たに有能な人材が政界に投入されるのだと思うのです。安倍首相の政権運営、うまくいっている点もあるものの、それにまして大きな問題もたくさんあります。でも、それに切り込もうとしても「民主党政権に戻るのか」と切り返されてしまいます。首相も首相で大人気ありませんが、それでもぐうの音も出ないわけです。

 

今、野党の会派統一の過程でよくテレビニュースに出てくる枝野さん、野田さんはじめ、旧民主党政権時代の中心人物は、少なくとも第一線を外れ、新しい人たちに道を譲るべきではないかと、私は強く思います。「政権交代」が目的化しているような古い政治家にご退場頂き、新メンバーで「日本の針路」を設定すべきです。

 

早速、新国対委員長として安住氏が出てきました。キンキン声を張り上げてしゃべっている姿をテレビで見ると、やりきれない気持ちになります。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

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超高層都市・東京の未来

 

こさいたろうの視点・論点 0111

2019/09/25

 

超高層都市・東京の未来

 

このところ、ネットニュースを見ていると、いわゆる「タワマン問題」についての記事をよく見かけるような気がします。今は年に数回しか行かなくなってしまった東京ですが、高速道路から見える街の眺望は、超高層ビルの林立です。何度か見ているうちに、違和感すら感じなくなってしまいました。

 

振り返ると、私が港区議に初当選したのが1995年〈平成7年〉。この時、港区にある超高層ビルは赤坂アークヒルズだけだったような気がします。この24年の間に、港区は超高層の街に変貌しました。港区にとどまらず、湾岸各区から内陸部、周辺都市にも超高層開発は拡がり、今に至ります。

 

さらに、この間には、超高層の再開発にとどまらず、狭小な敷地についても国策により容積率が大きく緩和され、必ずしも周辺環境とは調和しているとは言えない中高層ビルが、まさに「雨後の筍」といった様相で林立していきました。既存住民からの問題提起もありましたが、あっさりかき消される猛烈な勢いだったと記憶しています

 

当時、私は急激に進行する高層化に懐疑的な立場で論戦していました。数十年後の姿をどう想像すればいいのか、ゴーストタウンにはならないのか、次の更新期にはどのように対応しようとしているのか、開発者も行政も誰も真剣に考えていないこと、議論がなされないことに大きな違和感、危機感を覚えていました。

 

当時、共産党以外で超高層型の再開発や急激な容積率緩和に疑義を唱える議員はごくわずかで、私は当時の区長から「小斉は共産党だ」と喧伝されたことを思い出します。しかし、私としては、共産党と同じかどうかなどは全く問題ではなく、港区のまちづくりはそれでいいのかという率直な思いからの言動でした。

 

また、私が議会で超高層型のまちづくりへの懸念を表明し続けることを知った森ビルの創業社長(当時)が、段ボールいっぱいの資料、ご自身の著述などを、便箋10枚にも迫る直筆のお手紙とともに送ってこられたこともありました。そこには、超高層まちづくりが絶対に必要だ、という信念がありました。

 

しかし、信念は感じられたものの、私には明るい未来を想起できるものではありませんでした。空に向かって新しい地面を作り、そこから得られる利益を配分することで超高層ビルを建てているわけで、結局は金もうけ優先ではないかと。次にやる時は、さらに空に向かって新たな土地を作るのかと。この答えは誰も示せていないはずです。

 

最近目にするようになったタワマンに関するさまざまなルポなどを見ると、結局、そのような未来に目をつぶり開発が続いてきたことが分かります。目先の利益を追求し、今儲かることを優先し、後は野となれ山となれ、私にはそんなふうに見えてなりません。

 

すべてを否定するものではありません。当時から変わっていません。しっかりとまちづくりの計画を立てて、必要なところに超高層の街ができてもいいとは思います。新宿副都心とか、丸の内とか。でも、やりやすいからと言って、海岸沿いなどを超高層ビルで埋め尽くして本当によかったのか、検証が必要だと思います。

 

私は、メリハリのある都市計画、既存の街並みを尊重したまちづくり、未来を見据えた持続可能な開発、などを訴えてきましたが、実は途中から敗北感でいっぱいになっていました。多勢に無勢、大権力に抗うことできず、何の力も発揮することができなかった責任を痛切に感じています。

 

もともと一地方議員にそんな力はない訳ですが、それでも、今の景観を形づくった責任の一端を担っているのだと思います。海沿いに所狭しと立ち並ぶ高層住宅を見て、六本木を中心に至る所に聳え立つ超高層ビルを見て、その行く末をどうしても想像できない自分がいます。

 

今や、山河を眺めて生きる者として、山河の恵みを分けてもらいながら生きる者として、平成時代に憑りつかれたように進められてきた超高層型のまちづくりは、少なくとも持続可能とは言えないと確信します。この数十年のまちづくりを反省し、新たな日本の生きざまを模索する必要があります。

 

参考資料

2022年、タワマンの「大量廃墟化」が始まることをご存じですか(週刊現代)

https://news.livedoor.com/article/detail/17119357/

タワマンの「一斉老化」が止められない(現代ビジネス)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56992

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

     

 

 

 

 

 

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「政治を捨て白州の大地に生きることを選択した友人の生き方」… 先輩のブログより

 

こさいたろうの視点・論点 0110

2019/09/02

 

「政治を捨て白州の大地に生きることを選択した友人の生き方」… 先輩のブログより

 

先月、ある先輩から連絡が来ました。「ブログに農業のことを書くんですが、こさい君のことに触れてもいいですか?」という内容。断る理由もないので、「いいですよ」と返事をしました。後日、「水曜日にあげましたが、ブログみていただけました?」とのご連絡を頂き見てみると、農業のことでなく「私への叱咤・激励」の内容でした。改めて、自らの来し方行く末を考えさせられました。

 

森本尚樹さん。早稲田大学の先輩で、新聞記者生活17年の後、徳島県議を約20年務めた方です。私の地方議員歴とほぼ重なります。みんなの党所属時に、知り合いました。みんなの党に賭け、その後失望に至ったところも似ています。

 

さすが元新聞記者さん、の巧みな文章。気恥ずかしい部分あり、ちょっと事実とは異なるなぁというところも若干あるのですが(お届けしている野菜とたまごはほぼ私の仲間が生産したのもの、というところなど)、政治の世界で最初で最後の挑戦と決めた戦いに負け、山梨に来た原点を思い返させてもらいました。

 

二年前、農業生産を生計の中心とすることは諦め、農産物販売とそれが軌道に乗るまではアルバイトで補うという生活をしています。でも、今、もう一度、農業生産も拡大しようと考えるに至っています。無理なく、できるだけ楽しみながら、もう少し大きく、もしかしたらできるのではないか、そんなふうに思いを巡らせています。あとで森本さんの文章に出てきますが、「真っ直ぐなきゅうり」をつくらない生き方を模索できないか、という思いです。

 

そんなふうに考えている時に書いて頂いた文章なので、森本先輩の許可を頂き、今回の「視点・論点」に掲載させて頂くことに致しました。ぜひご一読下さい。

 

政治を捨て白州の大地に生きることを選択した友人の生き方

森本尚樹の”社会面の作り方” より

 

憧れるのはた易いが、素人の挑戦は跳ね除ける農業という仕事。

土に戯れ、太陽に戯れ、大自然を相手に仕事をするのが農業だ。

こんな生き方に憧れる人は多い。しかし一朝一夕にはいかないのも農業。

大人になってから初めて取り組んでも、苦労するだけかもしれない。

 

私の後輩の小斉太郎君は東京都港区で区議会議員をしていた … … …

 

http://bit.ly/2ZKTy2K

↑ 続きはこちらよりお読み下さい <m(__)m>

 

     

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

              

 

 

これでよかったのだろうか (*_*; 〈中一息子とシングルファザーの夏休み)

 

こさいたろうの視点・論点 0109

2019/08/31

 

 

これでよかったのだろうか (*_*; 〈中一息子とシングルファザーの夏休み)

 

 

息子の学校の夏休みは7月21日から始まりました。そして、9月1日に終わります。

 

7/21 〈父子〉テニススポ少の強化練習:親子ダブルスや親子対決もあり楽しみました。

7/24-29 〈父子〉ラジオ体操会:今年、父が子どもクラブ会長のため皆勤。子どもたちが夏休みでも朝きちんと起きるという点で、ラジオ体操の果たす役割が極めて大きいことを再確認。

7/31 〈父〉北杜市子どもクラブ連合会理事会:白州地区の副会長になったため(じゃんけんによる)、連合会の会議にも参加せねばならず。ただ、ふつうは経験できないことなので前向きに捉える。

8/2-3 〈父子〉神宮球場で野球観戦・おばあちゃんお墓参り・鉄道模型のショールームへ:結果はヤクルト敗戦。父の中高同期の親友たちと楽しい会食も。東京は酷暑で、父熱中症気味に。東京の夏はもう無理かも。

8/4 〈父〉地域の草刈り:地区の農業後継者会という組織の会計を今年から二年間任されることになり。まあ、財布を預かって、草刈り作業やお祭りなどの準備係ですが、頑張ってやってます。

8/5 〈父子〉ドッチビー大会の練習会 8/9 〈父〉ドッチビー大会の準備 盆踊りの教習会 8/10 〈父子〉北杜市子どもクラブのドッチビー大会:なんと3位入賞の結果に。チームワークがよかったです。

8/14 〈父子〉鳥原地区の夏まつり:地区最大のイベント。後継者会が運営を任されており、役員は特に、買出しやら準備がなかなか大変です。○×クイズや福引、打上花火、夜店、夏の夜の一時。盛り上がりました。

8/16 〈子〉北杜市スポーツ少年団大会公式テニスの部に参加:息子は初心者グループの対戦、3名の総当たりで二位でした。初めての公式的試合。僕は仕事で見ていませんが、楽しかったようです。8月上旬には、監督さんに声をかけてもらい、毎日歩いて練習に通った成果もあったようです。

8/21 〈父子〉友人宅でBBQ

8/24 〈父子〉鳥原子どもクラブレクリエーション〈釣りとBBQ〉:子どもと大人で総勢25名。今どきの子どもたちには、釣りも新鮮なアクティビティーのようでした。みんなで食べて、走り回って、見ていて幸せなレクになりました。 8/26 〈父〉就農者認定の面談:実は、認定就農者というのになるべく取り組んでいます。詳細はおって。

8/28 〈子〉東京・地下鉄博物館などに:鉄道好きな東京在住の友達たちと。朝6時の電車で向かい、夜9時半に戻ってきました。少しずつ大人に近づいていきます。夏休みの楽しい思い出になったようです。

8/30 〈父子〉棚づくりの買い物・バッティングセンター・映画など:夏休みにやり残したことを。息子が計画していた棚づくりは、秋に少しずつと言っています。映画は「天気の子」。

8/31 テニス練習:毎週土曜日の練習、再開です。9/2からは学校。いよいよ、いつもの生活に戻ります。

 

この夏の出来事、思い出しながら書かせて頂きました。「視点・論点」というより、ここまでは備忘録になってしましました。すみません。

     

 

でも、これでよかったのだろうか、との思いは常に頭の中にあります。「ひとり親家庭や貧困家庭の子どもはさまざまな体験の機会が少ない」なんて、ラジオなどから聞こえてくるとなおさらです。

 

イベント一覧表を書きましたが、もちろん、毎日仕事をして、今年の場合は息子がほぼ家にいたので三食を準備し、そのほかにも滞りがちですが掃除や洗濯も。僕の場合は、仕事は主に家か、近辺の田畑ということになるので、夏休みともなると、かなりの時間そばにいることになりました。ごはんを作るということだけでも結構なストレスを感じていました。

 

でも、息子といろいろと話をして、彼は自主的に、空いた時間を数学の問題を解く時間に充てることにしました。テレビを見たり、ゴロゴロしたりしてなかなか予定通りに進んでいないようですが、前進はしているようです。夏休みが終わったら、そのノートを数学の先生が見てくれるそうです。自分なりに考えて、自分なりに時間を有効に使おうと思ってくれたのかもしれません。

 

空いた時間、一緒にテレビを見たり、相撲をとってきたり、何か聞いてほしくていろいろ伝えに来たり、布団を並べて寝ることも、もしかするとこの夏休みが最後なのかもしれない。夏休み、ほぼずっと家にいることも、最後かもしれない。よく考えてみると、そんなふうに思うようになりました。

 

赤ちゃんの時とあまり変わらない息子の寝顔を眺めながら、今年の夏休みはもう二度とない息子からのプレゼントなのかもしれない、と考えるようになった、夏の終わりです。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

                                      

 

 

 

 

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一市民には何もわからない〈この夏、道の駅はくしゅうが突然閉鎖〉

 

こさいたろうの視点・論点 0108

2019/08/30

 

 

一市民には何もわからない〈この夏、道の駅はくしゅうが突然閉鎖〉

 

 

この夏、私の住む地にある「道の駅はくしゅう」(山梨県北杜市白州町)が営業休止になりました。おいしい湧水を汲んで持ち帰れる道の駅として有名で、夏は多種多彩な農産物が販売され、多くの観光客が訪れる人気スポットです。

 

冬は土が凍るほど寒く露地栽培が困難なはくしゅうの農家にとっては、たくさんの野菜を収穫し、たくさんのお客様の集まる夏は、まさに一年一度の大切な繁忙期になるわけです。だから、この道の駅の販売所は、少し大げさかもしれませんが、「命綱」という農家さんもいると思います。

 

全国ニュースにもなったようなので、ご存知の方もいらっしゃると思います。まあ、ひどいことです。指定管理者の幹部の方々は知っていたのかもしれませんが、道の駅に野菜を並べている一般の農民の皆さんに「一時休止」が伝えられたのは、なんと前々日の夕方だったそうです。

 

指定管理者を指定しているということは、施設は北杜市のものということです。だから、こんなにも唐突な「閉鎖」という対応も可能だったわけです。関係者にも直前まで伝えずに。であれば、他にもできる「力技」があったはず。

 

緊急措置として、一旦指定管理者による運営を凍結し、ゴタゴタが解決するまでの間、「北杜市直営」に切り替える。ちょっとしたお膳立て、事前準備は必要だったとは思いますが、休止・閉鎖してしまうよりよっぽどよかったと思います。内情に詳しくありませんが、JA梨北にでも時限的に運営委託すれば十分可能だったように思います。

 

私が東京で地方政治に携わっていた時、少しだけ似たような事例に遭遇したことを思い返していました。子育て施設の運営をある組織に任せる中で運営に問題が生じた際、緊急的に直営方式に戻して、施設運営を継続させたことがありました。今思えば、利用者に迷惑をかけない見事な緊急避難をしたと思います(その後少しごたごたしたのですが)。やればできるはずなのです。

 

何よりも、夏のシーズンに多くの観光客に来訪してもらうこと、そしてお金を使って頂くことが、北杜市と多くの北杜市民にとって何にも増して重要なことくらい、市長、市役所職員、わかっていないはずがないと思います。でも、8月1日に「道の駅はくしゅう」は閉鎖されたのです。「わかっていない」と言われても仕方ありませんね。

 

さらに言えば、市政のチェック役である市議会は何をしていたのか。情報によると、全員協議会は開かれたようではありますが、夏休みシーズンに、この北杜市で、道の駅が開かれない、なんてことがあっていいのか。いいはずがない、というのは総意ではないでしょうか。各地の市民の代表である議員で構成される市議会は、党派を超えて、体を張って、変更させる、開かせるのがその責務ではなかったでしょうか。20人もの議員がいて、なんとしてでも開かせなきゃならない、というふうにはならなかったのでしょうか。知恵を出せばのりきる方法があったはず。知恵を出し合うのが議会じゃないのか。きわめて悲しく、残念です。

 

市議会には、事後になってしまうとはいえ、今後のために、今回の「道の駅はくしゅう」一時休止の騒動について、詳細を調査し、責任の所在を明らかにし、今後の指定管理者制度運用に資するよう報告をまとめ、広く公表してほしいと思います。

 

そして、今回の事件で露呈した最大の問題は、市長から市民に対する説明が全くなされていないということです。記者会見もなければ、コメントもなければ、ホームページ等を通じた発表もありません。情報は、関係者からの発信、または報道のみです。

 

農民というステークホルダーに閉鎖が伝えられたのは前々日。これはこれで問題ですが、「道の駅はくしゅう」は北杜市の施設。納税者である北杜市民は全員ステークホルダー(関係者)と言えます。騒動からもうすぐ一か月。いまだに市民へ何かが伝えられる気配はありません。

 

おそらく、これが北杜市長と北杜市役所の当たり前。伝統的体質なのでしょう。時間がかかっても変える必要があるはずです。北杜市在住三年目、新米市民が感じた思いを書き残します。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

     

 

 

 

 

 

 

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「政治的素人」に国政を託すウクライナを見て考える

 

こさいたろうの視点・論点 0107

2019/08/29

 

 

「政治的素人」に国政を託すウクライナを見て考える

 

 

ウクライナの最高会議(日本の国会に相当)選挙の開票結果を伝える記事を、ネットニュースで目にした。4月に新大統領となったゼレンスキ―氏の率いる「国民の奉仕者」という新党が、なんと「現有議席ゼロ」から単独過半数を大きく上回る議席(定数450のうち254)を獲得したという。無血革命の様相だ。

 

ゼレンスキ―大統領はコメディー俳優。テレビドラマで、高校教師が不正や腐敗と戦う中で大統領に転身するという主人公を演じ、そのイメージそのままに、大統領候補に名乗りを上げたそうだ。そのようなシナリオが当初から用意されていたのかどうかは定かではないが、いずれにしても、政治経験はなく、いわば「政治的素人」だったことに間違いはない。

 

ウクライナ国民はまず、この「素人」を圧倒的票数(決選投票で73.2%)で大統領に選んだ。そして、続いて、いわゆる国会議員の選挙でも、「素人」が率いる議席ゼロだった「新党」に自国の舵取りを任せる決定を下したのである。

 

     

私は、ウクライナの国情を詳しく知るものではない。ただ、調べてみると、ゼレンスキ―大統領誕生の背景には、それなりの理由があったようだ。

 

「オリガルヒ」と呼ばれる新興財閥の領袖が政治・経済の私物化と、腐敗の拡大。政権幹部による軍備関連の汚職の露見。にもかかわらず、家庭用ガス料金の値上げという国民負担の増大。「一部のエリートだけが良い思いをして、我々の生活は苦しくなる一方だ」との不満が鬱積していたという。

 

さらに、国家の存立に重大な影響を及ぼす「ロシアとの距離感」について、ポロシェンコ前政権の、反ロシア・ナショナリズム一辺倒、ロシアを仮想敵と位置付ける国政運営に、国民の多くが危機感を感じていたようだ。

 

つまり、特権階級の不正・腐敗の追及、一掃にとどまらず、自国の針路、行き先という国政の根幹部分について、多くの国民は前政権にNOを突き付けたと言える。そして、それは、大統領という、いわばシンボルの交代にとどまらず、閣僚人事の承認や経済政策で強い権限を持つ議会においても過半数を与えることで、国民の意志を明確に示したと言えるだろう。

 

ゼレンスキ―氏が大統領選を制した後、識者の論評をネット検索してみると、「お笑いタレントは早晩馬脚を露す」「議会に足場のない大統領は何もできない」などと心配、というか悪口が散見された。しかし、実際には、大統領新党が議会の多数を握った。否、国民が握らせたのである。

 

ゼレンスキー大統領は議会選の勝利で政権基盤を固め、今後は紛争の解決に向けたロシアとの交渉や汚職対策を本格化させる、と報じられている。さらに、「古い勢力とは連立を組まない」と表明し、首相には過去に首相や議長などを経験していない人物で、経済の専門家から選ぶ方針を示している、という。

 

ウクライナという国では、2004年のオレンジ革命、2014年の政変、国民の怒りがうねりとなり大規模な体制転換が図られてきた歴史がある。それだけ、権力の不正、腐敗は根深いものがあるのだと思うが、ゼレンスキ―氏と氏の率いる政党という「政治的素人」の成功を、私は期待したいと思う。

 

わが国・日本には、「政治的素人」の登場が必要とされる局面は訪れるだろうか。権力の固定化が続くなら、そのような局面はやってくると思う。さらには、いよいよ日本の針路を国民自身が考えねばならない今、既存の人材に任せておくべきなのだろうかとも思う。

 

いずれにしても、私は、極めて有能な「政治的素人」は、日本にたくさん存在していると確信している。

 

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

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N国党の議席獲得に思うこと

 

こさいたろうの視点・論点 0106

2019/07/29

 

 

N国党の議席獲得に思うこと

 

     

 

ちょっと驚きました、正直に言って。「NHKを国民から守る党」の議席獲得。選挙前、息子と話していて、参院選について学校で一番話題になっているのが「N国」と聞かされました。強烈な政見放送や関連の映像、子どもたちはYouTubeを通じて見ていたのです。

 

子どもの間で話題になることは、口コミで広がっていくきっかけになります。僕自身の選挙でも、他の人の選挙でも経験していますから、間違いありません。初めて区議選に挑戦した時、自転車に乗ってガッツポーズのポスターは、まず小学生たちの話題になりましたし、具体的政策を記した看板を掲げるポスターも、同様でした。遊説の時に子どもたちが集まってくるのです。ガッツポーズを真似たり、看板を掲げるポーズを真似たりして、だんだん大人に浸透していく感じです。

 

ただ、子どもたちの間で話題になったからとはいえ、参院選の全国比例選挙で、議席獲得まで得票を伸ばすとは全く想像できませんでした。98万票を超えています。得票率は1.97%になります。

 

参議院の全国比例区については、僕が関わった選挙として、1998年を思い出します。当時所属していた新党さきがけは、党の存亡をかけて参院選を戦いました。5年間、国政の中枢で与党の一角を占めてきた政党でしたが、得票は78万票余り、得票率1.40%に終わり、議席は獲得できませんでした。当時と今とでは、社会情勢も、選挙の制度も違い、一概に比較はできませんが、全国で100万もの票を獲得するということは並大抵のことではないと思うのです。

 

しかし、「N国」は、並大抵ではないことを実現させてしまいました。今までも、特定の政策課題の解決に特化したような政治団体が参院選に挑む事例はありましたし、今回もいくつかそのような団体が出ていましたが、「N国」は突出して得票しました。

 

どうしてこのような結果になったのか、いろいろな分析が成り立つと思いますが、既成政党に投票したくない人で、NHKのあり方に不満のある人が票を投じたのではないでしょうか。つまり、政見放送やYouTubeの動画が面白い、インパクトがあるといえども、訴えている内容に多くの人が共感を覚えなければ、これだけ得票が積みあがるものではないと思うのです。つまり、NHKの受信料制度を変えるという政策への賛同と、そのまま受け止めなければならないのではないでしょうか。

 

選挙運動について、ふざけた要素が濃すぎるように思うところもありますが、選挙の結果は厳粛に受け止めなければならないと思います。僕自身も、NHKの受信料制度は不公平感を強く感じてきました。代表・立花氏の個人的恩讐に端を発する主張に見受けられる部分もあるにせよ、目指しているワンイッシューの政策、NHK受信料改革は必要なことであり、ひいてはNHKのあり方そのものにもメスが入るべきだと思うのです。

 

一部では、「N国議席獲得という結果は、政治的常識の崩壊」という意見もあるようですが、改革が必要な特定の政策課題に特化して選挙に出ることは決して悪いことではないと思います。政策実現したら解党する、と言い切っているあたり、議席にしがみつく輩〈やから〉と較べても、潔いと僕は思います。

 

参議院の全国比例の選挙制度を使って、さまざまな政策課題の解決のために立ち上がる人たちがもっと出てきてもよいのではないかと思います。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

                                  

 

 

 

 

 

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参院選が終わり… 主権者は国民…

 

こさいたろうの視点・論点 0105

2019/07/28

 

 

参院選が終わり… 主権者は国民…

 

     

 

主権者である国民が参院選で示した方向は、安倍自公政権で概ねこれまで通りの政治を遂行せよということ。投票率が50%を割り込んでいるだの、自民党は全体の20%しかない得票数で半数に迫る議席を得ているだの、投票率が低いから得票数が激減しても組織政党である公明党の議席数が増えただの…。いろいろな論評はあるものの、投票への妨害があったわけでもなく、棄権という行動も主権者である国民の意志であり、主権者の示した選挙結果は厳粛に受け止めねばならない。

 

たしかに、野党がバラバラではどうしようもないとか、自民党に代わって任せるべき政党が見当たらないとか、誰がやっても変わりないんじゃないかとか、それは間違いないと私も思う。でも、不甲斐ない野党のせいにしても、政治家のせいにしても、政治も社会も変わるはずがない。なぜならば、議員は、国会議員にせよ地方議員にせよ、主権者である国民に選ばれているわけで、主権者の意志表示なくして、政治の方向性は決まらないからだ。

 

ゆえに、先の参院選の結果から導かれるのは、これまでの安倍自公政権への信任、基本姿勢・政策の継続となる。日米同盟により軸足を置いた外交・安全保障政策が展開され、場合によっては「有志連合」への参加の可能性も出てくる。辺野古移転は粛々と進められる。消費税率は10%となり、未就学児の教育保育や高等学校授業料の無償化などが行われる。国土強靭化と銘打った公共事業に7兆円が投入される。外国人材をさらに積極的に受け入れる。初めての憲法改正に向けた取り組みがさらに強化される。などなど…。

 

「いや、それを認めたつもりはない」と後から叫んでみても、なかなか通るものではない。選挙で結果が出ているから。自分が権力者の一員なのだから。

 

私たちは、日本国の主権者である私たちは、激動する国際社会の中に生きる者として、新興覇権国家と隣り合わせの国に生きる者として、急激に少子化・高齢化の渦中にある国に生きる者として、他国との軍事同盟を背景に自国の平和や安全を保つ特異な国に生きる者として、主権者である意識を、当事者であるという意識をもっともっと強くする必要がある。「誰か」に任せていても、究極、その結果責任を「誰か」はとってくれない。

 

たしかに野党は不甲斐ない。何かやってくれそうにも見えないし、失敗の責任をとらない面々がいまだに居座っているし、何より、日本という国が進むべき方向性を明確に示さない姿勢は、政治を担う資格すら問われる状況だ。

 

ただ、「だからダメだなぁ」というだけでは主権者としての責務を果たしているとは言い難いのではないか。自民党ではダメだという主権者は、ダメな野党を淘汰させ、国民の信頼に足る政治勢力を新たに構築させる責務があるのではないか。それが国民主権の国に生きる者の務めではないのか。

 

私は、日本国を船に例えれば、針路設定、目標の港を再設定するかどうか、厳しく議論すべき時のように強く思う。みんなが船長なわけで、みんなで議論し決めるべきものだと思う。しかし、今、そのような議論が行われているようには全く見えない。中途半端にお茶を濁していれば、真綿で首を絞められるように、破綻の招来に向かってしまうのではないか。無性に心配になる。

 

自民党にせよ、その他の政治勢力にせよ、日本がどんな国になるべく進むのか、そのための具体的政策は何か、できるだけ早期に、明確に示してほしい。

 

示さないなら、示させるのが主権者の役割、なのだが…。現実はそう簡単ではない。どうすべきなのか、今、私は答えを持ち合わせていない。

 

その上で、先の参院選で改めて感じとことは、「選挙を棄権することは現状への信任」、ということだった。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

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山本太郎氏が気になっている

 

こさいたろうの視点・論点 0104

2019/07/14

 

 

山本太郎氏が気になっている

 

 

正直にいうと、しゃべり方だとか、立ち振る舞いはどうしても好きになれません(はっきり言って生理的に受け付けにくいですが)が、この6年の言動や今回の参院選における挑戦、掲げている政策は無性に気になっています。山本太郎氏と、彼が創設した政党のことです。

 

政策について。既成政党、特に野党の面々が言いたくても言えないことを、しがらみを排し、逃げずに掲げている印象があります。あいまいでなく、具体的に示していると思います。意見の異なるところ、ツッコミどころもありますが、わかりやすいのです。

 

参院選立候補者の選定についても、目を見張っています。無名であっても、しっかりと議論ができる素地を持った人たちに感じます。いろいろな社会問題に当事者として関わっている人たち。解決すべき問題のありかを、普通の人たちよりもよく知っているはずです。

 

選挙公報で、立憲民主党の比例名簿を見れば、芸能人、有名人、労働組合などの組織代表の人たちが目に飛び込んできます。国民民主党の名簿にも労働組合の代表者が並びます。僕には、「不条理を感じて社会を変えなきゃ」という方向の人たちでなく、「今ある既得権を守る」方向の人たちに見えてしまいます。

 

候補者選定という意味では、以前から僕には、自民党と野党との間に違いがない印象がありました。有名人や組織の代表者にとどまらず、地方議員上がりや秘書上がり、すべてがダメではないにせよ、「社会を変えなきゃ」というふうに心底から思っている人が極端に少ないような気がしていました。

 

山本太郎氏の政党の候補者は、重度の障害を持つ方々、巨大コンビニに切り捨てられた人、派遣社員を続けざるを得なかった人、所属する宗教団体と支援政党の変節を憂う人、東電で原子力業務に従事していた人、金融業界の最前線でその不条理を感じた人、等々。これまでの政界進出予備軍とはだいぶ違う印象を受けます。

 

ネットのニュースの情報を簡単に調べるくらいしか術はないのですが、れいわ新選組に対する寄付の申し出は3億円を超え、東京・品川駅前の街頭演説では数千人規模にまでなっているとのこと。ここまで民衆の期待を集め始めると、もはや無視できない存在になりつつあるのではないでしょうか。

 

山里には山本太郎ブームはありませんが、それでも、県道沿いの畑や、民家の軒先に山本太郎氏の顔が大写しされたポスターをたまに見かけます。これは、田舎ではなかなかないことのように思います。都市部だけでなく地方にも多少波及し始めているのではないでしょうか。

 

昔、細川護熙さんが日本新党を立ち上げ参院選に挑んだことがありました。細川家の末裔で熊本県知事をしていたので多少の知名度はありましたが、山本太郎氏ほどではなかったような気がします。結果は、現職ゼロから、全国比例区で4人当選。その後の大ブームにつながっていきました。

 

今回の山本太郎ムーブメント、山里にいるので実際には見ていませんが、あの時の日本新党ブームに似ているのではないか、と感じています。既存の政治、既成政党への不満、不安、憤り…。それらをため込んでいる人がかなり多くいるような気がします。

 

消費税廃止やデフレ脱却給付金、国債発行と財政出動、これらの政策、過去の言動を見ると本当は安倍首相もやりたいことなのではないでしょうか。対等な日米同盟と真の独立国家を目指す、これも健全な保守勢力が目指す方向なのではないでしょうか。社会的包摂を基本とした福祉政策は、真のリベラル勢力が目指すべきところなはず。既成政党や政治家がしがらみで言えないところをズバリ掲げている彼らが、この参院選でどこまで伸びるのか、僕は注視しています。

     

 

それでも、冒頭述べたとおり、積極的に応援しようと今は思えない自分もいます。昔、師匠の田中秀征さんがある政治勢力を指して、「いいことも言っているんだけど『イエロー』な感じがするんだよ」といったことがあります。「青空の下じゃなく、暗いところでうごめいている感じがする」とも。今の山本太郎さん、そんな感じがするんですよね。手放しで信用していいのか、っていう感じの。背後に、表に出られない人が控えているような感じの。日本新党と似ていると書いたけど、そこがかつての日本新党との違いかな。気品というか、風格というか、そういう感じが出てきたら、これは大化けすることになると思うんですが。取りまきなどを見ると、期待できないのかな…

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

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「年金2000万円不足」問題から考えたこと

 

こさいたろうの視点・論点 0103

2019/07/08

 

 

「年金2000万円不足」問題から考えたこと

 

 

不足するのは誰か。

 

今回問題になったのは、『金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」』。その資料によると、高齢夫婦無職世帯の平均的な姿とある。その姿は、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯、とある。夫婦の実収入は209,198円、実支出は263,718円と想定されている。したがって、毎月の不足額は約50,000円、30年続けると2000万円不足するということが記載されている。

 

ちなみに、収入はほぼすべてが夫婦の年金収入となっていて、支出の中には住居の家賃またはローン支払い等は入っていない。

 

     

素朴な感想。

 

この資料の前提である「高齢夫婦無職世帯」って、日本の高齢者全体のどのくらいの割合いるのだろうか。昔の統計の前提だった「夫婦と子ども二人のモデル世帯」って、もはやマジョリティーとは言えないはず。家を所有している人が当たり前の社会なのか。個人事業主や農業従事者など基礎年金のみ受給者は、これにならうともっと膨大に不足するはず。そういう人って、日本にはごく一部しかいないの。

 

たしかに、金融庁の「高齢者の資産形成・管理」についての審議会の、さらにワーキンググループの報告書なので、資産を持たない、持てない高齢者のことはそもそも度外視されているのかもしれない。でも、地方行政も含めた日本の行政機関の本質は表していると思う。

 

役人の方々は、国民や住民を語る時、どうしても自分たちが基準になる。これは非難はできない部分もある。人間なので。でも、公務員は国民の中でも特に安定的であり、特に将来にわたっての生活保障が手厚いと言っていい。大企業のサラリーマンもほぼ同様のことが言えるかもしれない。私が地方自治体の中で仕事をしていた際、気になっていたことの一つで、そのような視点を正し、国民が多様であることを伝えていくのが政治の役割の一つなのだと思っていた。

 

なので、「高齢夫婦無職世帯」だけを切り取ってなされる報告書など、単に参考資料でしかないと私は思う。このワーキンググループの参加者の一部には「オールジャパンで作った」などという声もあるようだが、そんなことあるはずがない。厳しい生活をしている高齢者、自らの加齢に不安を抱える高齢者予備軍、どれだけいるのだろうか。政治は、そちらに目を向けるべきだ。誤解を恐れずに言えば、出典資料の表には「教養娯楽」と「その他の消費支出」8万円近く計上されており、そこを節約すれば十分やっていける。私が間違えているだろうか。

 

問題が表面化してから、野党は「政府はうそを言っていた」と攻め、与党は参院選を気にして「資料はなくなった」とか「受け取らない」とか。永田町は騒がしかった。でも、国民サイドは比較的冷静だったように見えた。そもそも年金だけでは老後を賄えない、っていうのは多くの人がうすうす感じていたし、制度としても持続させるために何とかしなきゃ、っていうのも実現可能性はともかく、多くの人が思っていたことがよく分かった。永田町の面々の自己保身ともいえる争いだけが浮き彫りになった、と私は見る。これで争いが起きることそのものが、政治の劣化ではないか。

 

自分自身で老後に備え、準備できる人は、資産運用も含めてやってもらえばいいのだと思います。でも、一方で、今の制度では、老後を迎えるのに極度の不安を抱える人たちが増えていく。政治は、そちらに目を向けるべきだ。

 

基礎年金制度、健康保険制度と介護保険制度、そして、どうしても立ち行かない場合の最後の砦・生活保護制度、これらの制度を根本的に見直し、制度の再編をすべき。その際、制度を複雑に絡み合わせて分かりにくくすることはあってはならない。役人の数も投入する税金も、たくさん要することになってしまうので。私は、国民みんながぎりぎり安心して生活できるようにするには、給付付き税額控除制度を入り口に、ベーシックインカムという全国民への最低限所得保障制度を導入すべきなのではないかと考えている。また改めて私見を論じたい。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

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新「日米新時代」を議論すべき時ではないだろうか

 

こさいたろうの視点・論点 0102

2019/07/05

 

 

新「日米新時代」を議論すべき時ではないだろうか

 

 

「日米新時代」。この言葉は、安倍晋三首相の祖父、岸信介氏が首相の時に用いたものだ。近年公開された外交文書によれば、日米安保条約の改定のみならず、沖縄などの返還合意→衆参の選挙で3分の2を獲得→5年後をめどに憲法9条を改正→安保再度改定、これにより「相互防衛」が可能な体制を構築するという壮大な構想を念頭に置いた言葉だったことが明らかになっている。

 

歴史は岸氏の思惑通り進まなかったが、孫の安倍晋三氏が首相となり、その遺志を引き継いでいるように見える。2013年成立の「特定秘密保護法」は、約60年前の安保改定前夜、岸・ダレス会談で、米国側から新兵器に関する情報交換を行うために必要だと法整備を促されていたことも、公開文書から明らかになっている。

 

安倍首相は、60年前に祖父が目指した「日米新時代」の構想実現を目指しているように見える。私は、安倍首相がもっと明確に、自身が目指している方向を国民に伝えるべきだと思っている。日本が世界の中でどのように生きていくべきか、決断をしなければならない時が迫っているような気がするからだ。

 

先日、トランプ米国大統領が日米安保条約廃棄を示唆する発言をしたという。

 

発端はブルームバーグ通信の「トランプ大統領が日米安保条約破棄する可能性についての考えを側近に漏らしていた」という6/25の報道。

 

その後、6/26にはトランプ大統領自らがFOXビジネスのニュース番組の中で、「もし日本が攻撃されれば、我々は第3次世界大戦を戦う。我々の生命と財産をかけて」としたうえで、「我々が攻撃されても、日本は我々を助ける必要が全くない」「(日本は)その攻撃を、ソニーのテレビで見るだけだ」と批判したという。

 

そして、6/28の日米首脳会談では、日米安保については両首脳が同盟を一層強化する認識で一致したものの、6/29の記者会見でトランプ大統領は、日米安全保障条約について「不公平な合意だ。もし日本が攻撃されれば、私たちは日本のために戦う。米国が攻撃されても日本は戦う必要がない」と不満を表明。その上で「変えないといけないと伝えた」と述べ、日本に見直しを求めていることを明らかにした。ただ、破棄は「全く考えていない」と否定したとのことだ(日本経済新聞紙面より)。

 

報道などによると、日本との貿易交渉を有利に進めるための牽制、取引材料と見る向きが強く、また、米国第一主義を掲げるトランプ氏の国内支持者向けのアピールと取る向きもある。いずれにしても、現状で急速に大幅な路線変更がなされていく可能性は低く、過度に反応すべきでないという専門家の指摘は正しいものと思う。

 

その上で、たとえ急速な展開はないにしても、米国大統領が「日米安保改定」に言及したことには間違いない。

 

これまで、「日米安全保障体制を中核とする日米同盟は日本外交の基軸」とされ、一部少数勢力を除き、多くの国民が共有してきた。しかし、トランプ大統領の真意はともあれ、日米同盟、日米安保体制を含め、日本が世界の中でどのように生きていくのかを改めて考える時期が到来しているということを、この度のトランプ発言は示唆しているのではないだろうか。

 

私が日米関係を考える時、後藤田正晴氏が晩年、繰り返し述べておられたことを思い返すようにしている。以下、後藤田語録(私の後藤田正晴・巻末より抜粋)を紹介し、今回の視点・論点を終えたい。ほぼすべて共感している。日米同盟深化という現政権の方針とは異なる。徹底的に議論すべき時が到来しつつあると感じている。

 

日本国憲法について:「将来は9条を改正し、自衛権を明記することになるのかもしれない。そのときのことで一つ注文をつけるなら、海外では武力行使をしないことを同時に明示すべきであるということだ。これだけは最後の一線として守るべきだ。自衛のためならいいではないか、という反論が出てくるかもしれないが、侵略のため軍隊を持つ、海外へ出て行くと言う国はどこにもない。だから私は当然、拡大解釈で集団的自衛権は合憲とする考えにも賛成できない」

 

日本は戦争できない国:「ぼくは前から、日本は戦争できない国だと見ている。戦争して生き残れますか? これだけの高密度工業社会ですよ。これだけ兵器が発達した時代ですよ。核兵器と生物兵器と化学兵器。サイバー攻撃まで考えると、もう逃げる余地がない。国土も狭い。滅亡戦です」

 

日米安保条約について:「日米安保条約は冷戦時代の発想だ。冷戦時代はもう終わった。だから、日米安保体制の拡大・強化には反対だ。むしろ、軍事同盟から平和友好条約へ転換すべき時期が近づきつつあると思う」

 

 

 

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投票先が見当たらない

 

こさいたろうの視点・論点 0101

2019/07/04

 

 

投票先が見当たらない

 

 

この原稿を書いている今日、7月4日は参議院議員選挙の公示日です。山梨県は改選数1議席。自民党現職に野党統一候補が挑む、事実上の一騎打ちです。

 

「自民党が政権を担い続けるのはどうかと思うけれど、社会党で本当にいいのか」、僕が子どもの頃の日本政界の姿、いわゆる「55年体制」が亡霊のようによみがえってきているように僕には見えます。

 

自民党の候補者は県議会議員出身のたたき上げ。野党統一候補は東京・杉並区議出身の落下傘で、もともと社民党に所属していた女性です。

 

野党統一候補の市来さんの公式サイトを見ると、忍野村で福島の子どもたちのキャンプをやったことがあり、その時に山梨の人の人情に触れた、という主旨の記載がありました。なぜこの人なのか、何をやってきたのか、公式サイトのみならず、いろいろググってみましたが、これというものは見当たりませんでした。ちなみに検索結果の多くは、「立憲民主党引き抜き、社民党激怒、結果無所属で」みたいなものばかりで。

 

批判を恐れず率直に言います。この方は、安倍自公政権を批判する以外、何ができるのでしょうか。批判するだけにも能力が求められますが、どうなのでしょうか。短い選挙戦を通じて、山梨県民に伝えてほしいと思います。

 

そこで、立候補者のホームページを比較するとむしろ、自民党候補者の方に任せる気持ちになってしまうのは皮肉です。山梨県都留市の生まれ育ちで、幼児教育の専門家であり、県議会議員として地元に精通。さらには、同じ自民党でも安倍晋三さんとは流れの違う宏池会の所属。宏池会はリベラルに寛容でハト派的政策を志向しており、これら情報だけを見れば、若干の安心感すら覚えます。少なくとも、昔を引きずる旧来の左翼陣営よりは。

 

でも、安倍自公政権の政治を継続させていいかと言えば、それは違うとも思います。

 

安倍晋三さんが首相になってからすでに6年以上が経ちますが、目も当てられなかった民主党政権に代わり、金融政策や労働政策を通じて経済をある程度立て直した成果は率直に認めねばならない部分があるかとは思います。しかし、一方で、それ以上に看過できない問題点を積み重ねてきたと僕は捉えています。例えば、「モリカケ問題」への向き合い方は、政治家が責任を取ろうとしない姿を露呈してしまいました。そのなれの果ては、財務省の公文書改ざん・廃棄という民主主義の根幹を揺るがす問題の発覚となりました。これだけでも、大変な問題です。統計不正問題も同じ流れだと思います。また、政策的にも、特定秘密保護法に始まり、安全保障関連法、出入国管理法の改正など、これからの日本の針路を決定づけるような法律を、国民に十分な説明をせずに成立させてきました。こういう政権に「これからも白紙委任します」とは、僕には言えないです。

 

かといって、「アベ政治を許さない」以外に結合の旗印のない野党共闘も、共闘の上、勝利した場合どんな政治を形づくるのかの説明が十分でない限りは、簡単に「お任せします」とは言えません。

 

なので、そういう意志を選挙で示したいのですが、公示日当日、「投票先が見当たらない」というタイトルの通りの心境です。よほどのことがない限り、投票日まで環境が変わることはないのかな。投票するっていうのは、本当に難しく、責任が重いものだと改めて痛感しています。さて、どうしましょうか。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

     

 

 

 

 

 

 

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前を向いて生きていくということ

 

こさいたろうの視点・論点 0100

2019/06/13

 

前を向いて生きていくということ

 

想像すらできない悲惨な事件が後を絶ちません。50年近く生きてきた過去を思い返すと、時折、人の所業とは思えないような殺人事件が起きてしまいます。51歳の男が引き起こした川崎の無差別殺傷事件では、何の罪もない少女と保護者の方が犠牲になりました。

 

そして、この事件も遠因となり、今度は練馬で、父が44歳の息子を殺すという事件が起きました。川崎の事件を見て、同じように何の罪もない子どもを息子が殺してしまうかもしれないと、メッタ刺しにしたそうです。

 

この二つの事件に共通するのは、引きこもり状態にある中年男性が関わる事件だということです。そして、自分と同じような年代の男性ということになります。

 

殺人を犯した51歳の男を許すことはもちろんできませんし、父に殺された44歳の男も親に暴力をふるい続けていたようで、もし事実ならそれも許されることではありません。ただ、誤解を恐れず言えば、この男たちの心情の一端、少しだけわかってしまうような気がするのです。

 

思い通りいかない人生、いろいろやっては来たけれど、年齢を重ねてしまい、体力低下も肌で感じるようになり、老化も始まり、再挑戦への意欲も減退していく…。これはまさに、今の私自身が時折感じてしまう、偽らざる心境。彼らの心の中にも、私と同じような心境があったのではないか、と思ってしまうのです。

 

くり返しになりますが、やったことは絶対にダメです、許されません。引きこもりを続けることだって、私はいいとは思えません。ただ、どうしようもない思い、そういうものはあったんじゃないか、そう思うのです。

 

うまくいかぬ原因や理由を、自らの生まれ素性や親の育て方など、自分以外の何かに押し付けてしまう。恥ずかしいことですが、時にそんなことを考えてしまう自分がいます。言い訳をすれば、僕の場合は、「いやすべては自らの行いの結果である」と思い返してはいますが。今回の事件の二人の報道に接し、残念ながら似たような部分を持っているのではないかと考えています。もちろん、人を殺そうとか自分が死のうとかは決して思いませんが。

 

一方で、この二人と私の大きな違いは、私は引きこもることができないということだと思っています。これも正直に心情を吐露すると、引きこもっちゃいたいなー、と思うことはあります。でも、それでは生きていけないし、何より息子を育てることができません。明日の飯が食えなくなるまで、何とか考えて、何とか働き続けねばならないのです。それは当たり前のことなんだということ、本当に分かったのは本当に苦しくなった最近のような気がします。

 

私は25歳で港区議会議員に当選させてもらいました。もちろん自分でも頑張りました。ただ、実家で生活して家賃も飯の心配もなし、資金のも多くも父親が工面してくれ、知己の多い父親の力を相当借りての当選でした。その後の政治活動も、妻の両親である義父母に物心両面で多大な後援をもらうことで続けることができました。今もその遺産を食い潰して生きているとも言えます。引きこもってはいませんが、もたれ掛かって生きてきてしまいました。そういう意味では、中年になっても親にもたれかかっていると思われる引きこもりの人々と同根のところがあるのではないか、今、そんなふうに感じています。

 

私は今、息子が私のそばにいてくれることに感謝しています。とにかく、自分の歩んできた道を後悔したり、苦悩を続けたりしている暇はなく、何とか息子が育ち、自立し、社会に巣立っていくまで頑張るしかない、という環境を与えてくれています。彼が、自分の足で生きていけるように送りだしてやりたい、というのが唯一最大の望みです。私が親にしてもらったようなことは、私は彼にしてやれないから。そして、今思うのはむしろ、私がしてもらったようにしてはならないと思うに至っているのです。自分で道を切り拓ける人になってほしい。そう思っています。

 

本年3月の内閣府の調査によると、40-64歳の引きこもりは、推定61.3万人だということです。そのうちの70%が男性だそうです。私と同世代と言えます。これから人生の後半を迎える人たちです。考えねばならない日本社会の課題の一つであることに間違いありません。これからの日本は、このような人たちをどのように社会で包摂すべきか、という方向で解決策を模索する社会を目指すべきではないかと思っています。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

 

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衆院選を避ける野党って… なんなんだ…

 

こさいたろうの視点・論点 0099

2019/06/12

 

衆院選を避ける野党って… なんなんだ…

 

昨日今日の報道を見ますと、安倍首相は衆院解散を見送る方向だとの報道が一部流れていますが、どうでしょうか。僕はリアルタイムには記憶していませんが、1986年の中曽根首相による「死んだふり解散」の事例もあります。通常国会を閉じた直後に臨時国会を召集、野党の反発で本会議は開けないものの解散を強行しました。今年もまだ、日程的には十分に可能なシナリオです。一寸先は闇です。

 

七条解散とは。

 

日本国憲法第七条に基づき、内閣の助言と承認により天皇の国事行為として行われる衆議院の解散。ただしこれは通称であり、法令に明記された用語ではない。天皇の国事行為として行われるが、天皇は国政に関する権能を有しない(憲法第4条)ため解散権は内閣にあり、事実上、内閣の長である内閣総理大臣が解散権を握っている。つまり七条解散は、内閣総理大臣が国民に信を問う必要があると主体的に判断して解散するものと解釈されている。このため解散権は「内閣総理大臣の専権事項」「首相の伝家の宝刀」などといわれる。(日本大百科全書〈ニッポニカ〉より)

 

七条解散は違憲との意見もありますが、その論争は別の機会に譲るものとして、現実的には、解散するかしないかは、内閣を代表する首相の掌中にあると言えます。

 

今回問題にしたいのは、GW明け、衆議院解散の空気が沸き上がった際の野党の面々の言動。政権与党側が露骨に解散ムードをあおるのもえげつなく、品がないとは思いますが、さはさりながら、「待ってました」「受けて立つ」「政権交代のチャンス」というのが、本来の野党の姿ではないでしょうか。

 

政党というのは、自らの理念・政策に基づく政治が必要だと日々訴えているわけです。選挙は、それを国民に問う最大のチャンスです。選挙を通じて国民に問い、議席数を増やさなければ実現できないのです。だから、首相が解散権を行使することは、「望むところ」のはずではないのでしょうか。

 

ダブル選挙はおかしいとか今さら七条解散は違憲だとか批判するのは、「今やりたくないから」にしか見えません。内閣不信任決議案が提出は衆院解散の根拠たりえる」という菅官房長官の発言。ここまでの挑発もいかがかとは思いますが、浮足立つ野党幹部は見ていられません。こんなことでバタバタする姿を見せる面々に一国の舵取りを任せるわけにはいかない、となってしまうのはやむを得ないです。

 

安倍首相が「悪夢のような民主党政権に戻すな」とことあるごとに叫び続けるのは、正直に言って「とても気分の悪い」ものですが、こんな野党の姿を見せつけられると、さらにそんな姿を露呈させているのが民主党政権の中枢にいた人たちということが映像で流れると、絶望的な気分に陥ってしまうのは私だけではないと思うのですが、いかがでしょうか。

 

野党統一候補、潰しあわない、まずは安倍政権打倒、こんなことばかり言っているから、停滞する局面を打開することができないのだと思います。小選挙区的思考の弊害であり、限界です。自民党がダメだから、その時はもう一方の受け皿に、という考え方。これでは、受け皿が何者かが厳しく問われないのです。現状で考えると、

 

例えば、野党統一候補。立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党などが共同して候補者を立てるわけです。仮に当選したとして、この人はどんな政治をするのか、どこを向いて政治に携わるのか、これらの政党はどんな国づくりを目指すのか、僕には全く見えませんし、希望をもって、安心して任せることはどうしてもできませんね。

 

ただ、それでも選挙はやるべきだと思います。現時点での国民の意志表示、できる限りすべきだと思います。

 

近頃、小沢一郎氏は「(今夏に衆参同日選挙が行われた場合)立憲民主党も壊滅的になる。このままの状況なら野党が立ち直れないくらいの壊滅的敗北になる」と言いました。その通りだと思います。でも、今の野党がその責務を果たすには、ズタボロに惨敗し、壊滅的打撃を受けることだと僕は考えています。そして、「昔の名前で出ています」的な責任を取らない野党幹部の総退陣、総取り替えを断行することで、新しい政治が芽吹くと思うのです。

 

晩秋に草木が枯れ、翌春に新たな芽吹きが生まれるが如く…

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

 

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親離れ・子離れ

 

こさいたろうの視点・論点 0098

2019/05/24

 

親離れ・子離れ

 

どちらかというと子離れができていません。息子が離れ、一人になるその日がこわくなったりします。偽らざる本音です。一方、息子は着実に親離れをしつつあります。まだ中一、甘えてくる瞬間もありますが、それは着実に減ってきています。同時に、反発する瞬間が増えてきています。健全だと感じています。

 

先日の土曜日、僕は朝から農業研修に出かけました。息子は午前中は家で過ごし、午後からテニスの練習に一人自転車で出かけました。それがどうしたの、と言われそうですが、田舎で暮らす我が家では、おそらく初めての出来事でした。説明が難しいのですが、これまでは、息子の予定があれば父が同行、父の予定があれば息子が同行、ほとんどの場面において一緒に行動していました。これまでは一人で留守番を嫌う息子もそれを求めたし、まだ息子を一人で置いておくには幼いと思う父もいました。都会の人から見れば過保護に見えるかもしれませんが、うら寂しい田舎の偽らざる実情です。だから、父子がそれぞれで動くということは、生活環境の大転換でした。

 

そんな大転換を受けて、これからは息子の自主・自立により任せていこうと思った矢先、翌朝は自分で起きることができず起こされる羽目に。息子、「起こされなきゃ自分で起きたんだ」、なんて生意気を言うので、父はブチ切れる。夕方、仲直りする。そんな一進一退の日々なんです。

 

東京の先輩に言われましたが、親の都合で田舎に連れていかれ、親の都合で父子生活となり、親の都合で貧乏暮らし、息子はかわいそうだよ、と。その通りなんですよね。そんな中で、実は息子、よく頑張ってるんです。ダラダラするところもあるし、片付けも、手伝いもなかなかしないけれど、楽しい毎日を送ろうと、日々過ごしています。優しく接しなきゃダメですね。

 

実は、僕は父親と生活した経験がありません。だから、脳みそに参考にすべき、あるいは反面教師にすべき父親像がインプットされていません。すべて手探りです。さらに、母親役もだましだましやっているようなありさまで。子どもにとって何が幸せなのか、大人になっていくために、これからの中高時代、どんな家庭が必要なのか、まさに暗中模索です。そのような中で、これも多くの人生の先輩たちに言われる言葉ですが、「とにかく働け」と。この言葉を忘れてはならない、と思っています。

 

「小斉太郎の視点・論点」的に〆させて頂きますと、離婚の割合も高まり、ひとり親での子育ても珍しくなくなってきている今、日本の将来を託す子どもを育てるために必要な家庭環境・生活環境・地域環境はどんなものか、最低限何が必要なのか、社会全体で考えていく必要があるのだと思います。

 

母子二人で暮らしていた僕は、実はサザエさんのような家庭に憧れがあったように思います。地域に根差さぬ家で育った僕は、地域社会への憧れもあったように思います。でも、結局は父子二人で縁なき土地で暮らすことになり、今に至っています。今から「サザエさんの家」は無理ですが、多少は地域に根ざして生きていこうとは思っています。子どもクラブ、後継者会、ソフトボール…、あ、結構やってるか(笑)

 

この先どうなることなのか、道なき道を歩んでみます。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

     

 

 

 

 

 

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政治家は本音で議論せよ

 

こさいたろうの視点・論点 0097

2019/05/23

 

政治家は本音で議論せよ

 

丸山議員は、戦争を知らない世代。僕も同じだ。全く体験・経験がない。かたや、丸山議員に「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」と強い口調で問われた大塚団長は、御年89歳とのこと。戦争を体験し、戦争によって故郷を奪われた人である。このことに思いを致せない者が国会議員であっていいはずがないのは当然だが、彼の発言内容に違和感を感じない人々が、実はかなりいるのではないか、と思っている。

 

丸山議員が所属していた日本維新の会は、事の重大さを察知し、素早く除名処分とし、与野党に辞職勧告決議案の提出を呼び掛けた。でも、これは、統一地方選挙で息を吹き返した党勢を失速させないようにするため、にも見える。僕の過去の経験からみると、大阪維新系に集まる人々は、程度の差はあれど、丸山議員と同じように右傾の人々が多い。発言の内容を真に問題視しているのか、極めて疑問だ。安倍首相を支持する一部右寄りの人々とも重なる。

 

丸山議員は、酔っ払っていつも思っていることを言ったのだと思うが、思っているけど言わない、というのも相当罪深い。こういう問題を受けて僕がいつも思うのは、日本の政治家と言われる人たちは、選挙を恐れず、そろそろ本音でものをいうべきではないか、ということ。自らが思う日本の針路を明確に示すべきだ。国会議員に憲法擁護義務はあるものの、それをもって本音を隠されてはかなわない。本音を聞いて、判断は、主権者たる国民がする。変に隠したり、調子を合わせたりするから、訳が分からなくなる。丸山氏は、酒を飲まないで言えばよかったのだ。

 

僕はこう思う。議員であり続けるために、権力者の一角に居残るために、多くの政治家は本音を隠していると。この傾向、与党自民党の中にも横行しているような気がする。これは、小選挙区制度の弊害でもある。

 

日本が進むべき道、それぞれが本音を語り、大いに議論し、たたかわせる時が来ていると思う。

 

多数の方の意見とは異なるかもしれないが、丸山穂高氏に議員の立場を与え続けるかどうかは、主権者が判断すべきと考えている。誤解を恐れずに言えば、発言の内容をもって多数で辞職を促すことは、民主主義の観点から適切ではない。その上で、丸山議員が真に謝罪するのであれば、自ら身を処すべき、議員を辞めるべきとも思う。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

     

 

 

 

 

 

 

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「上級国民」糾弾の世情を見過ごしてはならない

 

こさいたろうの視点・論点 0096

2019/05/22

 

「上級国民」糾弾の世情を見過ごしてはならない

 

池袋の高齢者ドライバーによる交通事故を受けて、加害者とみられる飯塚幸三氏が逮捕されないのは「上級国民」だからだと、ネット上で流布、拡散していて、収束しない。実際のところ、「上級国民だから逮捕されない」ということはないのだとは思うが、今生きている社会について「もしかするとそういうことがありうるかもしれない」と、多くの国民が感じていることをさらけ出したともいえる。この反応、僕には意外には感じない。社会が閉塞に向かっていることが大きく影響していると感じる。

 

例えば、社会のかじを取る政治の世界。権力を持つ者、それに近い者、そのほとんどが二世、三世、さらには四世もいるような世襲政治家だ。安倍晋三総理、麻生太郎副総理をはじめ、ポスト安倍と呼ばれる岸田氏、河野氏、石破氏もみんな世襲議員。生まれ素性によって将来が決定づけられるのは、中世への回帰ともいえる。

 

さらに、その政治の世界では、権力に近いものが優遇されているのではないかという疑念を払拭できずにいる。というより、払拭する気もない、という方が正しいかもしれない。森友・加計問題も真相は藪の中でうやむやになっているし、小渕優子経産相(当時)の政治資金収支報告書をめぐる疑惑や、甘利明経済再生担当相(当時)のあっせん利得疑惑も、真相は解明されずに終わった。そういえば小渕さんも二世だ。僕は懐疑的だが、このような事件ももしかして「シロ」なのかもしれない。ただ、こんな時代だからこそ時の権力者は、自ら率先して疑念を晴らす努力をすべきであるが、現実の対応は逆に見える。権力を行使して、あるいはそれを忖度して、うやむやにしている印象を与えているのである。

 

かなり脱線してしまったが、このような時代背景の中で、エリート官僚から天下り、渡り、そして叙勲まで受けた人物は死亡事故を起こしても不問に付されるのか、という怒りが爆発しても無理はないように感じるのである。実際は、制度の運用上逮捕に至っていないものと思われるが、「上級国民だから忖度されている」との疑念を与えないような、厳格な対処が必要だ。

 

そして、どうしてこのような閉塞に向かう社会になってしまったのか、いま一度しっかり考える必要がある。これからは、社会を改めて見直し、生まれ素性や学歴ではなく、能力が重視される社会をより志向すべきだし、努力したものが報われる仕組みをしっかり作る必要がある。さらには、社会の多様性を可能な限り許容する社会を目指すべきだと考える。残念ながら、今の自民党政権はこのような考え方と逆ベクトルと言わざるを得ない。

 

元エリート官僚の交通事故に端を発した「上級国民」糾弾の世論、口汚い言動には賛同できないものの、そのような機運が生まれる社会の現状から目を背けてはならない。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

     

 

 

 

 

 

 

 

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「車を運転しなくても生活に支障がない社会」は作れるのだろうか

 

こさいたろうの視点・論点 0095

2019/05/21

 

「車を運転しなくても生活に支障がない社会」は作れるのだろうか

 

高齢者ドライバーによる痛ましい交通事故が後を絶たない。池袋で起きた母子死亡の交通事故の後、高齢者の運転免許証自主返納数が増加しているようだ。車を運転しなくても生活に支障がない高齢者の方々には、ぜひ車の運転を卒業してもらうべきだと思う。これだけ高齢者ドライバーによる事故が頻発している現状を考えると、やむを得ない。高齢者の方々自身にとっても、人生の晩年に人殺しとなってしまうリスクを負うべきではないはずだ。

 

ただ、「車を運転しなくても生活に支障がない」というところが問題となる。僕のように田舎に住んでいると、平日の昼間、車を運転している人のほとんどが高齢者と言っても言い過ぎではない。

 

運転している高齢者は二種類に大別できる気がする。一つは、もともと地元の人で、農作業やら通勤やら、仕事に車を使っている人たち。もう一つは、定年後に移住してきたような方々で買い物などの生活の足に浸かっている感じの人たち。それぞれ生活に欠かせない「足」ということになる。

 

さらに、運転スタイルも二つに大別できる気がする。一つは、ものすごく安全運転、実際はゆっくり過ぎて逆に危険か、というような人たち。もう一つは、自信満々、スピードも結構だして傍若無人といった運転の人たち。正直、どちらのパターンであっても、「大丈夫だろうか」と思わされることが少なからずある。それでも、生活の「足」なのだ。

 

「明日は我が身」とまではいかないが、遠くない将来、僕もこのように言われる年齢に必ずなる。現在の居住地に住み続け、田畑の世話も続けるということになれば、車の運転をやめるわけにはいかなくなる。やめろと言われれば、買い物に行くのもままならず、仕事も大方終わりにしなさいと宣告されるに等しい。

 

この田舎で、今の高齢者に、こんな宣告ができるだろうか。かなり厳しいものがある。でも、私が高齢者の仲間になるころまでには、解決しなければならない問題であることは間違いない。限界集落、家族のあり方の変化、人口減少、超高齢化、さらには生活の格差の広がりすらも、深く関わってくるはずだ。

 

日本が目指すべき社会の姿を、政治家は掲げ、議論し、主権者たる国民が決定しなければならない時が、まさに近づいているのではないだろうか。高齢者の自動車の運転をどうすべきかは、こういう大きな社会ビジョンの中に位置づけられるべきだと思う。

 

現時点で、僕が考えるビジョンの柱の一つは「助け合うこと」ではないかと思っている。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

     

 

 

 

 

 

 

 

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