大阪都構想・ダブル選挙?

 

こさいたろうの視点・論点 0086

2019/03/09

 

大阪都構想・ダブル選挙?

 

まだやっているのか、というのが正直な気持ち。まだ、橋下氏が第一線で活躍していた2015年、大阪都構想の賛否を問い住民投票が行われ、僅差ではあるが反対が上回った。この結果も受け、橋下氏は大阪市長の任期満了とともに政界から引退した。

 

確かに、この後の選挙でも、大阪市長・大阪府知事ともに、大阪都構想を掲げる大阪維新の会の公認候補者が当選はしている。しているが、だからといって、うまく進まないから市長と知事が同時に辞めて、それぞれ入れ替わって選挙に出る、なんていうことをしてもいいのだろうか。

 

以前、橋下氏と松井氏が同じことをやっている。市長と知事が同時に辞めて、市長が知事選に、知事が市長選に出れば、当選したものは4年の任期が与えられるが、知事が知事選に、市長が市長選に出るということになると、前任の残任期しか与えられない。したがって、このような奇策に出るのだろう。しかも、あの成功体験をもう一度、ということなのだろう。しかし、こんな政治的ごり押しが常に行われるのであれば、有権者はたまらない。

 

私も、その昔、現役で政治の一戦に身を置いている時、大阪都構想の方向性を支持していた。それは、究極の地方分権を目指す観点から「道州制」を志向していたからである。内政の多くの権限を地方に移し、より有権者に近い政府が政治を運営するという構想の一環として大阪都構想があったと記憶している。道州制を実現するための先駆け的な意味合いが多分にあったはずだ。

 

しかし、徐々に大阪ローカルの政策に収斂していき、私が東京の地方議員時代に自治権の制限の根源と批判していた「東京・特別区」をお手本に制度がつくられると聞き、なし崩し的に中身が変わってしまったものと捉えていた。そして、住民投票で反対の意思表示がなされ、先頭で旗を振っていた橋下氏は、いわば政治的責任を取る形で、政界を引退したのである。

 

この時点で一旦、政治的決着を見ているといえるのではないか。大阪市・大阪府の首長は引き続き維新の会の政治家が担っているものの、大阪都構想の復活のみが支持されて当選したわけでもあるまい。再度チャレンジするにしても、相当の冷却期間を置いて、政策をブラッシュアップして有権者に提示すべきだと考える。

 

国政の「維新の会」を見ると、片山虎之助氏や下地幹郎氏といったもともと自民党だった老獪な政治家の顔しか見えず、安倍自民党政権の補完勢力としか見受けられない状態だ。こういう政党が、賞味期限切れの政策を掲げて選挙を私物化するような光景は見たくはない。

 

政治的目標を見失った政治勢力は、潔く一旦退場すべきだと私は思う。

 

農夫 こさいたろう

(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

     

 

 

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二階幹事長と小池都知事

 

こさいたろうの視点・論点 0085

2019/03/08

 

 

二階幹事長と小池都知事

 

 

このお二人がいまだに政治ニュースの上位を飾る世の中。もちろん政治的手腕に長けておられるのが第一の理由でしょうが、実は日本社会が変革を遂げていないことを証明しているような気がします。変わらない、古い政治風土の中で生き残ってきた二人の政治家、と私には見えます。

 

二階さんはもともとは自民党・田中派。小沢一郎さんと行動を共にして離党するものの、その後は小沢氏と袂を分かち、保守党という小政党をつくり自民党との連立を経て、とうとう自民党に復党します。そして伊吹派を継承し、ついに派閥の領袖となり、党ナンバー2の幹事長まで上り詰めます。

 

小池さんはもともと細川元首相が立ち上げた日本新党の参院議員となり、その後衆院鞍替え。その後は二階さんと同じ歩みを経て、自民党入り。当時の小泉首相に登用され、環境大臣、防衛大臣を歴任。その後、不遇の身となるが、舛添氏失脚後の東京都知事選挙に出馬。自民党・東京都連を敵と見立てる選挙戦略を駆使し当選。翌年の都議選では自ら代表の政治団体・都民ファーストが圧勝。飛ぶ鳥を落とす勢いだったものの、国政進出を図るも大失敗し、今に至ります。

 

この二人、一人の政治家としては長年をかけて階段をのぼり、栄達を極めたといえるのですが、いったい何がやりたかったのか、今も何を目指しているのかが見えないという点で共通していると思います。小池氏に関して言えば、東京都知事を目指す際の公約やその後の都議選での取り組みなどを見ると、この時のために、政治を大きく変革させるために政治家としての力を蓄えてきたのかとも思ったものですが、国政に打って出ようとした際に馬脚を現し、すべてを失ってしまったような気がします。その時に期待した私、騙されたような気がしています。私ごときはともかくも、深く関わりかけた小沢一郎さんも、原発ゼロ政策に期待をかけた小泉純一郎さんも、かつてのボス細川護熙元首相も、まんまと騙されていたように見えました。失礼ながら。

 

そんな小池さんは今窮地に立たされています。築地市場跡地の再開発、選挙時の公約から大きく方針が転換されているではないかと、特に都議会自民党から攻め立てられています。長年にわたり同じような道を歩んできた小池氏の窮地を見て、二階氏が助け舟を出したのだと私は思います。まあ、盟友関係、あるいは師弟関係なのかもしれません。

 

ただ、二階さんがもっと若く、政治的余命もまだまだある時期であれば、このような発言を軽率にはしなかったような気がします。もっと全体を俯瞰することができたのではないかと。仲間である東京自民党が小池さんと戦っているさなかに「次の都知事は小池しかいない」なんて言うでしょうか。二階さんの大幹事長たる傲りとともに、老いも関係しているように私は思いました。

 

     

 

「驕れる者は久しからず、盛者必衰の理をあらわす」、有名な平家物語の一節です。自民党一強、安倍一強の政治体制がすでに6年続き、傲り、弛み、腐敗、綻び、至るところに見えるような気がします。いうまでもなく、権力は永遠に継続はしません。

 

評論をする者は、そういった現権力の批判を怠ってはならないし、追及し続けるべきであります。ただ、政治を担う者は今や批判に時間を割くべき時ではなく、現権力に変わり何を目指し、何を為そうとしているのか、主権者に訴えかける時だと思うのです。

 

受け皿を作るから、安倍政権を倒しましょう!といっても、その先がどうなるのか全く見えないのであれば、危なっかしくて任せるわけにはいかないではないですか。これをわかっている政治家が、今全く見当たらないのが残念でなりません。無名でもいいからそれを示せる人物がいれば、それに賛同できれば、一緒に行動したいです。

 

先日の二階幹事長発言を聞いて、こんなふうに思いが広がってしまいました。二階さん、小池さんの時代が去った後は、政治の大変革時代を作らねばならないと思うのです。

 

 

 

農夫 こさいたろう

(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

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韓国の日本攻撃は、度を越している

 

こさいたろうの視点・論点 0084

2019/02/17

 

 

韓国の日本攻撃は、度を越している

 

     

 

韓国による日本攻撃、とどまるところを知らない、といった状況になっている。調べてみると、昨秋の自衛艦への旭日旗掲揚自粛要請から始まり、日本企業に元徴用工への賠償を命じる韓国最高裁判決、竹島への韓国国会議員団の集団上陸、日韓慰安婦合意で設立された財団の解散、自衛隊機への火器管制レーダー照射事件、と続いている。そして、先日は、韓国国会議長が「天皇が元慰安婦に謝罪すれば問題は収束する」といった発言がなされるに至っている。

 

私は、政治的立場として、先の戦争で日本は朝鮮半島はじめアジア近隣諸国に大きな苦痛を与えたことを認めねばならないと思っている。虐殺や強制連行が日本人によって少なからず行われていたものと考えている。したがって、歴史を受け止め、過去に起きてしまったことへの謝罪と反省は、その末裔として常に胸に抱き続ける必要はあるものと思っている。

 

日本政府も、戦前・戦中の行いを反省する立場に立ち、1965年に日韓請求権協定を締結し、当時の韓国国家予算の1.5倍ほどにあたる5億ドルの戦後賠償を実行。両国は戦後補償について「完全かつ最終的に解決」と合意した。ちなみに、この賠償金をもとに韓国は「漢江の奇跡」といわれる劇的な経済発展を遂げた。

 

しかし、その後、1990年代に「慰安婦問題は未解決」と韓国が言い始め、日本政府は改めて「お詫びと反省」を表明。戦後賠償とは別途の償い金を支払うことも行った。しかし、納得はなされず時は経ったものの、2015年、慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決」とした日韓合意が結ばれ、日本政府は元慰安婦を支援する財団に10億円を拠出した。

 

繰り返しになるが、私は日本人としてお詫びの気持ちは忘れてはならないと思うが、国として、日本国政府として、時の韓国政府と誠実に話し合い、両国合意の結論を得てきたと確信している。正直に言って、これ以上どうしろというのか、と憤りさえ感じてしまうことを抑えられない。

 

これは、韓国の国内問題ではないのか。

 

1965年、戦後補償について「完全かつ最終的に解決」したと合意した際の韓国は軍事独裁政権。国民に多くを知らせず、個別に国民に支給するはずの請求権資金を経済発展のための国内投資資金に回したのではないのか。

 

1990年代に入ると、韓国も民主化の道を歩み、非軍人の大統領が直接選挙でえらばれるようになった。それにより、過去の軍人政治家による不正蓄財や人権抑圧が次々と明るみに出た。そのような権力者との間で結ばれた約束ではあるが、それは韓国国内で総括すべきではないのか。

 

日本を敵視する教育を続け、ナショナリズムをあおり、時の権力者の失敗や無能から目を逸らせる、そんなふうに見えてならない。

 

しかし、その一方で、2018年1-7月期に日本を訪れた韓国人観光客は462万4300人で、前年同期比14.5%の増という。しかも、2016年以降、年代別に20代の観光客が最も多いそうだ。多くの韓国一般民衆の間では、敵対視などないのではないか。私たちは、隣人として友好関係を維持するべきだし、それが両国民の幸せにつながることは間違いない。

 

そのために、現下の情勢について、私たちはぐっと堪えることが必要な気がする。韓国の態度を真に受けて怒りを表したり、逆に謝罪を繰り返したりする必要はない。日本は淡々とこれまでの立場を堅持し、必要があれば国際社会に説明を続ければいいのだと思う。

 

一部の権力者群に振り回されず、民衆の思いや力を信じてよいと私は確信している。そのうえで、権力者たちのミスによって衝突などの事態が起きないことを監視することも必要だと思う。

 

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

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古い政治に逆戻りの様子

 

こさいたろうの視点・論点 0083

2019/02/16

 

 

古い政治に逆戻りの様子

 

     

 

私の住む山梨県では、明日から県知事交代、新しい知事が就任します。長崎幸太郎さん。「停滞から前進へ」をキャッチフレーズに選挙戦を展開。県民多数の支持を獲得し当選されました。

 

財務官僚から自民党衆院議員、知事選に出馬時は落選されていました。国とのパイプを強く強調。中央省庁や政権与党と連携した県政運営を図る、として、国からの補助金や交付金などの「カネ」を引き出すのだといいます。

 

そのため、知事就任後も与党・自民党を離党せず、自民党籍を維持するとのこと。「与党のインナーサークルに入っていることで国の協力が得やすい」のだといいます。違和感、感じませんでしょうか。私だけでしょうか。

 

私が政治の世界に足を踏み入れたころ、今から30年ほど前になりますが、そのころの知事選や市町村長選挙といえば、国とのパイプを強調した官僚出身候補者が公共事業で地域を潤す、などと主張し支持を得る形が主流でした。

 

しかし、中央集権社会による中央依存の政治で本当にいいのか、地元のリーダーが官僚の天下り先でいいのか、日本全国・金太郎飴のようなまちづくりでいいのか、永遠に右肩上がり経済を信じて公共事業を積み重ねていいのか。

 

そんな問題提起の声が大きくなっていました。「地域のことは地域で決める」、地方分権の必要性が声高に叫ばれ始めていました。当時、私もそのような主張に賛同し、住まいしている地方自治に参画しようと決めたものです。

 

地方自治の現場に議員として参画させてもらい、国・地方のピラミッド構造、それを所与のものと考える古い議員や役人もいましたが、地方分権の必要性を否定する人はいなかったように記憶しています。

 

その後、地方分権一括法も施行され、不十分ながらも地方分権は進展していきました。そして、私が国政選挙に挑戦したころは、道州制導入などの議論も高まりました。国から地方に財源や権限を移し、より高い地方自治権を与えるという構想でした。道州制についての賛否はあったものの、さらに地方分権を推進すべきというのが大方の流れでした。10年もたたぬ前の話です。

 

しかし、6年余り前、民主党政権の大失敗の結果、自民党・安倍政権が誕生し、政治の流れは大きく変わっていきました。「地方分権」などという言葉は全く聞かなくなった気がします。

 

その一方で、田舎にいて農業現場に携わっていると、国の制度やしくみに従って税金が湯水のように使われる様子が否応なく目に飛び込んできます。全部が無駄とは言いませんが、「カネを配る政治」そのものです。

 

安倍政権になり、大胆な金融政策などによって税収が大きく増えましたが、その一方で支出も大きく増えました。財政出動という名のバラマキ。金を配れば、そこに上下関係が生まれます。古い時代への逆戻り。こんな背景の下、山梨県の新知事が誕生したものと言えます。

 

でも、私はこれは日本の進むべき方向ではないと確信します。国が地方の優位に立ち、思うがままにコントロールできる社会は必ず弊害を引き起こすと思うのです。

 

現に、先日、自民執行部党が所属国会議員に対し、地元の自治体が自衛隊の隊員募集に協力するよう働きかけろ、という主旨の通達を発し、波紋を呼んでいます。身内の自民党議員からも懸念の声が上がっているといいます。上意下達でコントロールを強める一例とは言えないでしょうか。社会の末端まで戦争協力を強いた先の戦争をも想起してしまうのは私だけでしょうか。

 

こんな観点からも、私は自らの住む山梨県政を注視してみたいと思っています。

 

それにしても「与党のインナーサークルに入ることで国の協力が得やすい」とおっしゃる新知事、自民党が与党でなくなったら新たな与党に入るのでしょうか、それとも仕事ができなくなるからやめるというのでしょうか。きっと、自民党が未来永劫与党の立場であることが当たり前、と思っておられるのでしょう。

 

果たして日本はそんな国に成り下がるのか。これからの主権者の思い一つなのだと思います。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

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山梨県知事選挙の結果から考えること

 

こさいたろうの視点・論点 0082

2019/01/31

 

 

山梨県知事選挙の結果から考えること

 

 

先の日曜日、山梨県知事選挙の結果が出ました。自民党・公明党推薦の新人、長崎幸太郎氏が198,047票を獲得し、初当選を果たしました。投票率は57.93%と比較的高く、長崎氏の得票率は49.7%、現職の後藤斎氏に3万票以上の差をつける完勝でした。私の直感は、当たってしまいました。

 

今年は12年に一度の亥年。春に統一地方選挙、夏に参議院議員選挙が必ず行われる選挙イヤー。山梨県知事選挙は、その口火を切る選挙として、また、国政の与野党が対決する構図でもあり、全国的に注目の選挙でありました。そして、政権与党サイドが勝利をもぎ取っていきました。

 

地に根を張った自民党に盤石の組織票を持つ公明党が加わると、やはり強いです。しかも、今回の出口調査の結果を見ると、無党派層の約40%が長崎氏に投票しているとのこと。これでは、野党サイドの勝ち目はありません。つまり、自公が強いということとは別に、野党への期待は全く膨らんでいないと僕は読み取ります。

 

     

なぜか。「違いがない」あるいは「違いが見えない」からだと僕は思います。例えば、「人口減少対策」。長崎氏も後藤氏も重点政策です。でも、どこをどう見ても決定打となる具体策は見当たりません。日本全体の出生率を見れば明らかです。それでも、何とかすると公約するところにまやかしがあります。

 

減少の傾向をできる限り緩やかにする。つまり、当面の人口減少は受け入れざるを得ない、という立場に立って初めて、政治家の主張が説得力を持つのではないでしょうか。人口減少を緩やかにする具体策と数値目標を明示するとともに、長期的に人口減少を食い止める方策を示す。そういう姿勢が求められると思うのです。

 

リニア新幹線や中部横断自動車道の開通を経済活性化に結び付ける。こういった主張も、長崎氏、後藤氏共通です。それは、いくらかの効果はあるでしょう。でも、これだけをもってバラ色の未来が拓かれるでしょうか。そんなふうに思っている県民は少数だと思います。むしろ、そういったナショナルプロジェクトに頼らない目標設定が求められると思います。

 

つまり、国政の与野党が分かれて戦う構図であっても、訴えている内容や目指すべき方向はほとんど違いがない。勝ち馬を応援した方が、向こう四年間多少いい思いをする、そんな程度のもののような気がします。日々苦労して生きている庶民にとっては「そんな程度」も大事なことであることに違いないのですが。もっと大きい利権を手にする人たちもいると思います。

 

国政野党には、ここのところを深く考えてほしい。安倍自民党の不祥事を責め立てるのは結構ですが、その代わりに政権を担えるという姿をしっかりと見せてほしい。自民党がダメだから野党に。野党勢力が一本化すれば政権が転がり込んでくる。そんなふうに思っていたら、未来永劫、政権交代は起こりません。

 

少子化、超高齢化。人口減少社会。増え続ける借金、危機的財政状況。経済成長の実感が得られない社会。中国の台頭。米中関係の悪化。成長するアジア諸国。自国第一主義に立つ米国。日本を取り巻く内外情勢を踏まえ、自民党に代わってどんな社会を目指すのか。そのための具体策は何か。それを示せない限り、多くの国民からの期待と信頼は獲得できません。示せないなら、政界から退場すべきだと思います。今、野党を構成している議員がいなくなっても、自民党から二つの潮流が生まれてくるであろうし、あるいは、しがらみのない人材が中心となる全く新しい政治勢力が必ずや誕生するのだと思います。

 

今のままの野党。今までの応援団を引きずっている野党。代り映えしない、政権交代時の失敗の責任も取らない国会議員が指導的役割を果たす野党。政権交代のみを目標として尖ったことの言えない、物分かりのよい野党。そして、夢と希望ある日本の方向性とその具体策を示さない野党。こんな野党が存在する限り、残念ながら当面日本は変わらないと失望せざるを得ません。山梨県知事選挙の結果から、改めて強く思います。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

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日本人の活躍

 

こさいたろうの視点・論点 0081

2019/01/27

 

 

日本人の活躍

 

 

昨夜は息子と、テニスの試合をテレビ観戦しました。大坂なおみ選手の全豪オープン決勝戦。大激戦の末、見事に優勝。感動しました。これまで、テニスにはほとんど興味がなかったのですが、このところの大坂なおみ選手や錦織圭選手の活躍に触発されてしまい。まあ、ミーハーですね(笑)

 

それと、今年から息子がテニスのスポーツ少年団に通い始めたこともあります。同じ集落の仲間が監督・コーチをしており、野球を卒団した息子を誘ってくれて。昨日で三回目の練習参加、続けることを決め、正式に入団申込書を提出しました。全くの初心者ですが、一から教えて下さっています。

 

そんなことで、にわかにテニスが身近になり、がっつりテレビ観戦となりました。実は、男子4回戦、錦織圭の5時間5分の死闘も見たんですよ。こちらは偶然やっていたのを見たのですが、手に汗握る展開。もうだめかというところからの、神がかり的な錦織のプレー。興奮しました。テニスってこんなに面白かったのかと。

 

     

 

失礼しました。今日書きたいことから脱線してしまいました。とにかく、大坂なおみさんはこの一年で大きく成長し、昨日の勝利で世界ランキング1位となったそうです。日本人初の快挙。そうです。我々は同じ日本人である大坂なおみさんの活躍を喜び、声援を送っているのに間違いありません。

 

時同じくして日本では、大相撲初場所が行われています。今場所は横綱・稀勢の里の去就に注目が集まりましたが、残念ながら往年の力が戻らず引退となってしまいました。長期休場に対する強い批判を受けてもなお稀勢の里が横綱としての復活を目指したのは、三代目若乃花以来19年ぶりの日本人横綱※としての人々の期待を強く感じていたからだと思います。※ 厳密には「日本出身」横綱

 

そして、稀勢の里の次に日本人横綱を目指すのは、大関・高安。少し伸び悩んでいてなれるかわかりませんが最も近い地位にいることは確かです。また、その次に控えるのは、今場所、ケガで途中休場しながら再出場して三横綱を撃破した小結・御嶽海。彼も、日本人大関に最も近い男の一人として大いに期待されています。

 

さらに、プロ野球の世界。24年前、野茂英雄が海をわたって門戸を開いて以来、数多くの日本人選手がメジャーリーグで活躍するようになりました。そんな中、現役の日本人メジャーリーガーの一人として、ダルビッシュ有投手が活躍を続けています。日本球界では、高い身体能力を持つ東北楽天イーグルスのオコエ瑠偉選手も活躍が期待されています。

 

ここまで名前を挙げたスポーツ選手、実は共通点があります。片方の親御さんが外国人です。大坂は父がハイチ系米国人。高安と御嶽海はともに母がフィリピン人。ダルビッシュは父がイラン人、オコエの父はナイジェリア人です。両親のうち他方が日本人で、みんな日本で生まれ育っています。

 

もちろん、僕は彼らを日本人として応援しています。なぜ日本人だから日本人を応援するのか、よく考えてみると明快な答えが見当たらないのですが、やはり同じ日本人の血が流れている、ということなのでしょうか。よく考えると不思議な気もします。ただ、いずれにしても、熱く応援してしまうことは否定できない事実です。

 

でも、一昔前までの日本社会は、片親が外国人の人たちを今のように、自分と同じ「日本人」として受け入れていたでしょうか。正直に言って、僕が小学生の頃(40年くらい前)は、今とはかなり違っていたように記憶しています。肌の色が違ったり、苗字(姓)が少し変わっているだけで、今とは比べ物にならないほど気にしていたように思います。自分たちとは違う、ということで。誤解を恐れずに言えば、差別的な意識で。子どもの世界だけでなく、もちろん大人も。

 

それが、たった数十年で、世の中は大きく変化しました。僕は極めて肯定的に捉えています。垣根のない世界に、少しずつ進化していけばいいと思っています。

 

昨年末、外国人労働者の受け入れ拡大が決まりました。安倍政権の意図ややり方には相当な問題があったにせよ、日本人と外国人の垣根を取り払っていく流れは止められないのではないかと思います。日本とは。日本人とは。その歴史と未来への道筋を、僕たちは真剣に考えるべき転換点に立っているものと強く思います。

 

大坂選手の快挙に大拍手を送りながら、思ったことを書き留めました。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

 

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「亥年」 12年に一度の選挙イヤー

 

こさいたろうの視点・論点 0079

2019/01/11

 

 

「亥年」 12年に一度の選挙イヤー

 

 

今年は亥年。12年に一度の「選挙イヤー」ともいわれます。4年に一度の統一地方選挙が春に、3年に一度の参議院議員選挙が夏に、それぞれ必ず行われるからです。私にとっても、人生の中で忘れることのできない「亥年」です。

 

二回り前の「亥年」。24年前。25歳。1995年、平成7年。4月に行われた港区議会議員選挙に初出馬。新党さきがけ公認候補として、第一位当選をさせて頂きました。この年から、政治家としての第一歩を踏み出しました。

 

一回り前の「亥年」。12年前。37歳。2007年、平成19年。4月に行われた港区議会議員選挙に無所属で4回目の出馬。港区長選挙に敗れ、3年間浪人した末に、再起を期して。第三位にて当選させて頂きました。

 

そして、今年。49歳。私は、山梨の最西北端、白州町の鳥原で新年を迎えています。細々と農産物の販売をしながら、半人前の農夫として生きています。人生、どこに行きつくかわかりません。

 

この12年は、息子とともに歩んだ12年。そして、身の丈を顧みず、区議を辞め、国政に挑んだ前半。国政に参画する思い叶わず、遅ればせながら実業に携わらねばならないと感じ、農業の世界に飛び込んだ後半。

 

人生をかけるにはちょっと年を取りすぎていたかもしれません。もう少し若ければ、子どもを育てるという大事業の前に挑戦ができていれば、成功にしろ失敗にしろ、もっといろいろな道があったような気もします。

 

そして、自分の人生とは何だったのか、人とあまり出会わない山里で、いつも思いを巡らせてしまっています。それなりの局面でそれなりの意味があったのだ、と自分を納得させることもあり、ほとんど役割を果たせなかったのではないかと悲観することもあり。常に一人で、勝手に揺れ動いております。

 

もう、夢を追うような人生を送れるのはこの一、二年かもしれません。これは、体力的な衰えではなく、気力の減退でもなく、ひとえに経済的環境によります。メシが食えなきゃ、何もできません。本当は若いころに、むしろ子どものうちに気づかなきゃならないこんな簡単なことを、今頃になって気付いているわけですから、目も当てられませんね。

 

零細事業と零細農業で、質素でも自由な生活を送れるように、もう少しだけ足搔いてみようと思う今年の正月。一方で、ダメならメシを食うためだけに働ける場所を探さなきゃと、求人サイトや求人情報誌で、シニアでスキルのない男ができそうな仕事を探す今年の正月。

 

それでも、生活するための仕事としての「議員」を続けるために、選挙に出続ける選択をしなかったこと。それだけは間違っていなかったと確信しています。区議としての追及の刃は、四期目にしてすでに鈍っていましたから。いくら苦しい生活になっても、それだけはやせ我慢して胸を張りたいと思います。

 

それよりもむしろ、寝る間も惜しんで議員報酬以外の収入を得るための仕事、生業を持つべきだったと今になって後悔しています。まったくの「後の祭り」なのですが(苦笑)

 

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

     

 

 

 

※ 今の社会や政治に対して思うことを書き、発信する活動「こさいたろうの視点・論点」を始めています。

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「戦争しない日本」を継続したい

 

こさいたろうの視点・論点 0078

2019/01/10

 

 

「戦争しない日本」を継続したい

 

 

あけましておめでとうございます。

皆様におかれましてはつつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 

平素、「小斉太郎の視点・論点」をお読み頂き、誠にありがとうございます。年末年始は2週間お休みをさせて頂きました。申し訳ございませんでした。本年も原則、週に一回、たまに間に合わなくなってしまいますので、月に四回のペースを守り発行して参る所存です。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。ご意見やご感想もぜひお寄せ下さい。心よりお待ちしております。

 

さて、本年は「平成最後」の年。30年前の「昭和最後」の日を思い出します。つまり、昭和天皇が亡くなられた日。あの時は、秋から昭和天皇の容態が悪くなり、自粛ムードの正月を迎えていました。大学一年だった僕は、東京の小さなマンションで、一人で、テレビから流れる「昭和天皇崩御」のニュースを見ていました。なぜか事を重大だと勝手に思い、食い入るように見ていました。その後ほどなくして出版された昭和天皇の足跡に関する書籍をたくさん購入し、昭和天皇に焦点を当てた文庫本も古本を探してかなり読みました。昭和という時代はどんな時代だったのか、これから始まる新しい時代はどんな時代になるのか、18歳の若僧なりに興味津々だったのだと思います。ただし、当時は、後に政治の道に進むなど寸分も思っておりませんでした。本当です。

 

おそらく、父が年寄りだったことが関係しているのだと思っています。私は昭和45年生まれですが、父は大正7年生まれ。普通ならおじいさんでもおかしくない年齢です。父は戦前に成人になっており、兵役も経験し、太平洋戦争のころには通信社の記者として満州のハルビンにおりました。軍隊が民衆を置き去りにする様を目の当たりにし、終戦後も約二年現地に残り、身の危険を顧みず、日本人の帰国に奔走したそうです。僕は、そんな話を直接聞くことのできる環境で育ちました。だから、昭和20年を境に社会が激変した「昭和」という時代に、人一倍関心を持っていたように思います。

 

敗戦以降の「昭和」は、戦争の反省の上に進んできたものと思います。政治家も経済人も、一般庶民も、それぞれに「戦争」の悲惨さやバカらしさを体験的に実感しており、二度と戦争しない国として生きるべきという思いを共有していたように思います。その象徴的存在が昭和天皇だったのではないかと感じます。

 

そして、平成の御代となり、今上天皇も昭和天皇の思いを受け継いだのだと思います。今上天皇自身も、子どもではあったものの戦争経験者であったからだと思います。

 

そして今年、新たな天皇陛下が即位されることとなります。今のところ、天皇に即位する予定の皇太子殿下も、平和を志向する昭和天皇、今上陛下の思いを踏襲してくれるように見えます。

 

しかし、昭和から平成のころと異なり、世の中には戦争を経験した方が激減してしまいました。社会全体として、軍隊や戦争に対する抵抗感が大きく低減しているような気がします。さらには、中国の台頭、朝鮮半島情勢など、日本を取り巻く周辺環境が必ずしも安定しているとはいえず、軍事力の増強への許容の度合いが高まっているようにも感じます。

 

僕は、直接的な経験者、体験者がいなくなった後も、先の大戦を心から省みて、二度と戦争を起こさない国として日本が歩むべきだと強く思います。そのために、今を生きる私たちが力を尽くしていかねばならないと思います。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

     

 

 

 

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「たくさん集めてたくさん配る」を見直すべきだ

 

こさいたろうの視点・論点 0077

2018/12/25

 

 

「たくさん集めてたくさん配る」を見直すべきだ

 

 

この師走、東京ではタクシーがつかまらないそうですね。あのバブル頃と同じですね。今から30年前。僕は大学生でした。大学生ごときにも、バブルの恩恵は滴り落ちてきていました。今風に言えば、トリクルダウンでしょうか。

 

今田舎で生活する中で、その実感は全くありません。ただ、付加価値のある(と私は思っている)農産物を、多少割高で、しかも運送料もご負担頂き、一定数の方々にご購入頂いていることを考えると、間接的に恩恵を受けているといえるかもしれません。もっと稼げないのは単に自らの実力不足かもしれません。でも、格差の拡大や貧困層の増大といった様々な調査の数値を見ると、30年前とは明らかに異なっているのだろうし、僕の肌感覚がまんざら間違いではないような気がします。

 

そんな中、来年度予算案が閣議決定されるそうです。一般会計税収は過去最高の62兆円を見込んでいるようです。でも、いつまでも安倍金融緩和バブルによる税収増が続くとは思えないし、それだけの税収増があってなお借金返済額を超える赤字国債は発行され続け、社会保障費も増加の一途をたどっています。年間の総歳出額は減らず、ついに100兆円の大台を超えてしまいました。

 

どれだけ集めてどれだけ配るのか。稼いだ人にどれだけ負担してもらって、社会の下支えをするのか。根本的に考え直さねばならない。平成の世に入り、ずっと問われ続けてきたことです。それが、なんとなく「子どもにはお金出します」「困った人にも手を差し伸べます」「お年寄りにも優しく」「公共事業は減らさず国土強靭化」などと言いまくっているのをみると、それじゃあカネがいくらあっても足りないじゃないか、と言いたくなります。でも、カネに限りはありますから、見えないように国民からの負担を増やし、社会保障などを巧みに減らしていくんですよね。

 

たくさん集めてたくさん配る。この思想は国家社会主義。戦前の統制経済。国が差配する。まさに現首相・安倍晋三氏の祖父、岸信介氏が満州で実験して、日本で展開しようとした国家像だと僕は思っています。それを今、数十年たってやろうとしているのが「お孫さん」。そして、あえて僕の感じ方を言えば、立憲民主党も実はそれに似通っているのではないかとみています。国家権力が強大な権限を握る社会です。税金をたくさん集めてそれを配分する権限を持つわけですから。

 

僕はいまだに、それは違うと思うんですよね。みんなで助け合う範囲はそこまでか考えて、それに必要なお金を税金として負担しあう。これを国全体でやることと、各地方でやることに仕分ける。この作業が必要だと思うんですよね。多くの国民は、大金稼いで華美に、贅沢に暮らしたいと思ってはいないと思います。今よりもう少し楽に、心に余裕のある暮らしができればということなんだと思うんです。それには、余裕のある人たちにあと少しずつ負担してもらうことで、かなり大きく変革することができると思うんです。

 

「都会の一部でタクシーがつかまらない」という時代が再びやってきた今、社会のありようを変えることを真剣に考えなければならないと思います。そして、その期間はごく短いということも忘れてはなりません。

 

山里からは、小さな声を発することくらいしかできませんが、いま政治を担っている人たちの責任は極めて重いということは言っておきたいと思います。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

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平成最後のクリスマスに思うこと

 

こさいたろうの視点・論点 0076

2018/12/23

 

平成最後のクリスマスに思うこと

 

今年もクリスマスがやってきます。ただ、平成という代にやってくるクリスマスはこれが最後です。来年は天皇陛下が代わられて、新しい元号の下、クリスマスがやってくるのです。こういう表現、会えてしてみましたが、間違ってはいないと思います。が、なんだかしっくりきません。

 

5年前に山里での農作業をはじめ、昨年からは住まうようになり、昔から抱いていた違和感が大きくなってきています。どうして、日本でキリストの誕生を祝うことが国民的行事になっているのか。しかも、キリストの誕生を祝うなどと思っている人は、キリスト教の信者さん以外はほとんどいないはず。

 

サンタクロースになり代わって、親が子どもにプレゼントをあげる日。恋人同士がプレゼント交換をする日。そんなお楽しみイベント、それ以上でも以下でもない人がほとんどだと思います。このほかにも、バレンタインデーや、昨今ではハロウィンなどもありますが、僕は元来何の日なのか知りませんでした。これを書くのに調べてみますと、バレンタインデーは「殉教者・バレンタインの記念日」だそうで、ハロウィンは「秋の収穫を祝い悪霊を追い出す古代ケルト人の宗教的行事」だそうです。

 

その時期が来ると大騒ぎになる両行事も、クリスマスと同様にその起源に思いを致す人などどれだけいるのでしょうか。バレンタインの日は、思いを寄せた異性にチョコレートをあげる日。ハロウィンは僕が大人になってから盛んになった気がしますが、最近では仮装して夜中じゅう屋外で騒ぎまくる発散の日と化しているようです。戦後、あるいは明治維新以降、異文化の行事と商売を絡めて、その本来的意味を顧みることなく、日本社会に浸透しました。

 

子どものころや若い頃はあまり疑問も持たずに世の流れに身を任せていましたが、山里に住み、わが身が自然に包まれるがごとく環境で生活するようになり、自分たちは何者か、振り返ってみることが必要な気がしています。

 

日本には、その歴史や伝統に根ざした季節の行事があるはずです。お正月から節分、お花見やお月見、収穫を祝う秋祭りなど、地域によっても様々に行われているのだと思います。そこには決して、クリスマスもバレンタインもハロウィンも出てはきません。

 

来年から新しい天皇陛下が生まれ、新しい元号になります。日本の、日本人の原点は何かに改めて思いを致し、その上で、これからどんな日本の未来を志向していくのか、考える絶好の機会です。

 

働き手がいないから外国人をもっと簡単に呼べるようにとか、社会保障の金が足りないから消費税を上げればいいとか、景気が悪くなると困るから公共事業をバンバンやっちゃえとか、カジノ作って金集め使用とか、「目先の金」のことばかりで動いていく政治で本当にいいのでしょうか。

 

いずれにしても、バレンタインやハロウィンやクリスマスを国民的行事に仕立て上げて金儲けにつなげる。七五三や成人式も同じですよね。そんな華美なことを国民みんながやる必要が本当にあるのでしょうか。考え直す必要があります。

 

平成最後のクリスマスをもうすぐ迎えるにあたり、山里でそんなことを考えています。人間、金がなくなると、現状に否定的になりがちです(笑)年の瀬にすみません <m(__)m> メリークリスマス!

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

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議会が機能しない、今の日本政治

 

こさいたろうの視点・論点 0075

2018/12/16

 

議会が機能しない今の日本政治

 

入管法改正案、圧倒的多数を有する与党の賛成多数で可決成立した。でも、具体的な制度の中身はこれから決めることになる。役所が政令・省令を作り、ルールを定める。ここに議会は関与できない。

 

外国人労働者の受け入れを拡大するために、「特定技能1号」「特定技能2号」といった新たな在留資格を作ることになるが、その「技能」とはどんなものなのか、法律には書かれていない。議会の質疑を通じても明らかになっていない。ただ「受け入れる」ことだけを決めただけ。

 

これで、議会は機能を果たしていると言えるのか。昔のことを思い出す。私が関与した小さな自治体のことではあるが、同じようなことがしばしばあった。「制度の細かな部分は条例案が可決・成立した後に整備する」というようなこと。つまり、議会で条例だけ通して、あとは役所がいろいろと決めていくということ。

 

私は、制度の運用が役所のフリーハンドになってしまわぬよう、条例案審議の際にはできる限り、条例制定後の役所の運用を明らかにするように努めた。質疑を通じて、言質を取る。議会には首長の出してきた条例案を修正する権限もある。これは、賛同議員がなかなか作れず、実現させられなかったが。

 

行政が暴走しないように、権力の行使にタガをはめる役割が「議会」にはある。役人は試験によって選考・採用されるが、議員は選挙によって選ばれるのはそのためだ。それなのに、今回のような法案を課題解決もせずに通してしまうことは、議会の役割を放棄しているに等しい。

 

実質的に移民解禁となる「法案の中身」も極めて重要で深い議論が必要であることは確かだが、私が思うに、役割を果たさないことに何の疑問を感じなくなっている議会のありようが、より一層深刻なのではないかと感じている。

 

議会が機能しない、官尊民卑の社会は、安倍長期政権の間により一層進んでいるように感じる。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

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移民政策の解禁の前にやるべきこと

 

こさいたろうの視点・論点 0074

2018/12/03

 

 

移民政策の解禁の前にやるべきこと

 

 

農業の現場に身を置いて6年目になるが、「技能実習生」は農業現場にいるとしばしば耳にする単語だった。

 

以前、労務者として農業生産法人で働いているときには、友好関係にあった千葉の農家の皆さんの農場には、たくさんの「技能実習生」が働いていた。詳しく話を聞いたことはないが、主に東南アジア方面から来ている様子だった。

 

僕が見聞きした受け入れ先は、皆さんまじめな農業経営者で、今問題になっているような「最低賃金以下で働かせる」とか「労働環境が劣悪で失踪してしまう」といったこととは全くの無縁だったと確信している。

 

ただ、実態は「技能実習」ということでなく「労働」であることに間違いないと感じていた。働いてお金を稼いで、母国の貧しい家族の生活を支える。詳しい制度を知らない人でも、薄々わかっていることではないのか。

 

「移民政策はとらない」という建前を維持しつつ、単純労働の労働力としての外国人は確保したい、という大矛盾を正当化させるために「技能実習生」という制度を作り、「労働させているのではない」と偽ってきたこの数十年。この著しい矛盾と偽りの総括なくして、単純労働力が足りないという経済界の要請のみをもって、なし崩し的に移民政策を解禁してしまってよいのだろうか。

 

 

私は、農業に関わるようになったこの数年の間に、以下のような経験もした。

 

ある時、ある外国人を紹介された。農業現場に労働力不足はないか。必要に応じて外国人を「技能実習生」として送り込むことができる。そんな話だった。

 

かの国にはエージェントがあり、日本で働きたい希望者を集め、かなり多額の手数料等を支払い、日本語などの研修を受けた上で日本に来るのだという。日本でも日本のエージェントの下で一定の研修をして、働き先に引き渡されることになる。

 

「外国人技能実習生」は、給料から生活費を引いたお金が手元に残ることになる。それでも貨幣価値に差があるので、3年も働けばまあまあの金額が手元に残るらしい。しかし、最初に支払う多額のお金は、ほとんどの場合ほうぼうから借金して捻出しているようで、そのお金も返さなければならない。だから、どんなに苦しくても、時には人権が踏みにじられるような労働環境でも、簡単にやめたり逃げ出したりすることはできないのだ。

 

私が知らないだけで、制度の本旨に基づいた「技能実習」が行われている事例もあるのかもしれないが、果たして実態はどうなのか。私は、私が見聞きした事例がほとんどではないかと思ってしまう。

 

実習生を集めるエージェント、受け入れ先を探すエージェント、これらが金儲けを目的として存在していて、その儲けのほとんどは貧しい外国人研修生の懐から出ているお金という仕組み。

 

もう「技能実習」などという被り物は面倒だから脱いでしまえ。実態通りに「単純労働者」として受け入れられるようにしよう。エージェントも大手を振って金儲けしよう。そういうことではないのだろうか。

 

この度の入管法改正は、制限付きとはいえ「移民政策」の実質的解禁で、単純労働に外国人を充てることができるようにするものだ。国会審議でも幾多の問題点が指摘されているが、とにかく法律を通した後、政省令で対応するの一点張り。

 

これまでの国策を大きく変える制度改変であるのだから、じっくり時間をかけ、基本的ルールを法律に記載し、国権の最高機関たる国会にきちんと責任を果たさせる必要がある。

 

私は、外国人の人々が日本に働きに来ることに反対ではないが、きちんと受け入れるための準備は、じっくり時間をかけて行うべきだと思っている。単純労働を安い賃金で外国人にやらせる、というような差別的意識を醸成させるような社会を、まずは変えねばいけないのではないか。そう思っている。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

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原さんの監督復帰と巨人の病気再発

 

こさいたろうの視点・論点 0073

2018/12/02

 

 

原さんの監督復帰と巨人の病気再発

 

 

巨人ファンの方、ごめんなさい。まず謝っておきますね。でも、どうしても黙ってはいられないです。

 

 

巨人の監督に原氏が戻り、昔の巨人に逆戻り。金さえ出せば何でもありなのか。日本の野球界で巨人は特別、常に優勝争いをしなければならない、故に、欲しいものは何でも手に入れていいと。

 

広島三連覇の大功労者、この数年は年を追うごとに進化し続けた丸選手が、巨人にFA移籍することが決まった。FAは選手の権利でもあるので一概に否定はできないし、丸選手を批判することもあたらないかもしれない。しかし、それにしても、原・巨人のやり方はどうなのだろうか。

 

丸が守っているセンターには、今年大きく成長した生え抜きの重信がいる。さらには、数年前日ハムから獲った陽岱鋼もいる。外野手という枠で言えば、昨年中日から主砲ゲレーロを獲った。思うように働かなかったが、その代わり亀井、長野というベテランもそ外野手が気を吐いた。そんな中での、巨額を投じての丸獲得である。

 

丸以外にも、西武から捕手・炭谷をFAでとった。巨人には強肩の小林、長距離砲の大城、それに宇佐美という三人の捕手がいて、さらには阿部も来期は捕手復帰と言っている。そのような環境で捕手の補強は必要なのか。

 

そして、さらにはオリックスからベテラン中島をFA補強。今の巨人にどうしても必要な選手のようには、僕には見えない。原辰徳のやりたい放題。あれもこれも欲しい病。かつての長嶋監督にも似ているが、長嶋監督は落合、清原など一点豪華主義だったような気がする。なので、原は長嶋以上に強欲に映る。

 

すでに、巨人はプロ野球界の盟主ではなくなっている。球団がホーム球場のある地域にしっかり根を張るようになってきた。それによりパリーグも大いに盛り上がってきている。ネット社会の進展とともに、好きな球団の試合を自由にみられるようになった。もはや、地上波・日テレ系列で巨人戦しか見られない時代は終わっているのだ。

 

巨人に原監督。平成も終わろうとしている今、時代遅れの昭和を背負って再び登場したように僕には見える。

 

もはや巨人がなくてもプロ野球は成り立つ。プロ野球の関係者やファンはそのことを原さんに教えてあげるべきだ。カネに糸目もつけずに補強しても無意味なことを。そのためには来期、11球団は総力を挙げて巨人をつぶしにかかるべきではないだろうか。それによって本当に新しいプロ野球の幕が、新たな元号とともに始まるような気がする。

 

ついでに、巨人にそんなにカネをつぎ込める読売新聞社を含め、第四の権力といわれるマスコミ業界についても、僕たち日本人はしっかりとチェックし、改革を促していくことが必要なのではないだろうか。

 

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

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消費税増税。一部軽減も、商品券配布も、すべておかしい。

 

こさいたろうの視点・論点 0072

2018/11/18

 

消費税増税。一部軽減も、商品券配布も、すべておかしい。

 

安倍首相が来年10月の消費税率上げを明言し、導入予定の軽減税率は、テレビのワイドショーの格好のネタになっている。

 

コンビニの買い物の際、持ち帰れば8%だが店内で食べれば10%だとか、回転すしやで店内で食べようと思っていたものを持ち帰りに変えたらどうなるか、とか。正直、こういうことで導入が既定路線になっていくのだなぁ、と感じた。安倍首相に近い政治評論家も、国民は時間がたてば慣れてくる、というようなことを言っていた。悔しいが、同じような予感がしている。

 

そもそも軽減税率、一部のものの税率だけ下げるなんて言う制度はわかりにくすぎるし、どう考えてもあらゆる事務が複雑で煩雑になっていく。日本人はそれをこなすだろうが、その無駄は計り知れないものになるはずだ。現に私のような零細個人事業主にも、わかりにくい案内書面の第一陣が送達されている。正直、どのようになっていくのかいまだ理解できない。

 

そもそも消費税増税の前に歳出構造を見直す改革が必要であったというのが僕の持論だった。足りないから負担せよ、だけではどうしても納得がいかない。さらには、軽減税率という分かりにくい仕組みを入れて、国民に配慮している的なポーズをとる。またぞろ出てきた「商品券を配る」発想も、国民が慣れるまでの目くらましと言わざるを得ない。

 

低所得者対策であれば、給付付き税額控除という妙案もあったはずだが、検討すらされた形跡がない。これなら、将来のベーシックインカム的政策につながる可能性もあったのに。

 

私たちは今だからこそ、何が軽減税率の対象になるのか、商品券が配られるのか、などという些末な議論に巻き込まれることなく、本当に必要な行政サービスは何で、そのためにはどれだけの税負担が必要なのか、という骨太の議論をすべきではないだろうか。権力サイドが「軽減する」とか「配布する」というようなことを言うときは、その裏側には大きな負担が待っているということが多いように思う。

 

いずれにしても、今のところインボイスも出せない零細個人事業主、零細農家はこれからどうすればよいのか。売上1000万円を超えなければ心配は無用なのか。途方に暮れる今日この頃である。

 

 

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

盾の役を果たす桜田大臣・片山大臣

 

こさいたろうの視点・論点 0071

2018/11/18

 

盾の役を果たす桜田大臣・片山大臣

 

桜田大臣について

 

・ サイバー担当だけど自分でパソコンは打たない

大した問題じゃない。追及している今井何某というやつの方がうさんくさい。一体いくつ政党を代わっているのか。そういうところが野党が信頼されない理由。気のいいおっちゃんをいじめている感じがなんとも胸糞悪い。言うまでもなく桜田さんはダメなんだけど、鉄砲を撃つ方向が違うと思う。まあ、いずれにしても、こういう人を任命した安倍首相の責任は、いかにしても免れないが。

 

・ 東京五輪の基本コンセプトをこたえられない。

担当大臣だから、大臣を引き受けた時点で頭に入れておいてはほしい。ほしいが、これも実はたいしたことじゃないと僕は思っている。コンセプト知らなくても、役人が事務的にはよしなに進めてくれるはずだ。むしろ、桜田さんのいうところの国民目線で、どんどん膨らむ税金投入額、終了後どれだけの負担が国民にのしかかるのか、などを明らかにしてほしいものだ。野党も、コンセプト知らないからって攻め立てるのではなく、やるべきことをやれとお尻をたたき、やらなければそれを徹底的に叩けばいいと思う。

 

もう一人、片山さつき大臣について。

 

こちらは、疑惑が本当ならば、ちょっと看過できない。大臣ということでなく、議員バッジにもかかわると僕は思う。国税庁に口をきく見返りにカネをもらうという案件。本人は否定しているが、文春砲が次々に炸裂。これに端を発し、政治資金収支報告書にもらったカネの記載が漏れていて、事後訂正に次ぐ事後訂正。これで辻褄が合わせられるのだろうか。このほかにも、カレンダーの無償配布、顔写真入りの特大看板、波の政治家では考えもつかない疑惑のオンパレード。

 

いずれにしても、重大案件から些末な案件まであるわけだが、役所に口をきいて金をもらうというのは完全アウトだし、多額の寄付金の受け取りが政治資金収支報告書に記載されていないのも完全にアウトだ、僕に言わせれば。そのカネどこに行ったの?と。この騒動がなければどこにあったの?ということになる。自分の懐、と言われても言い訳できない。いくら訂正しても、その疑念は永遠に拭えないのである。

 

そういった意味で、桜田さんもしょーもないが、片山さんの方が大問題だと思っている。

 

ただ、この二人のことを書きながら、僕も何か大きな罠にハマっているのかもしれないと感じ始めている。この二人が出てきたことで、メディアは桜田、片山たたきに夢中。でも、実は二人とも小者ではないのか。もう少しやばくなったら、引導を渡して辞めてもらえばいいのではないか。次の人が彼らより有能であれば、潮が引くように騒動も収まってしまうような気がしてならない。

 

むしろ、この二人が矢面に立つことで、安倍首相本人が当事者のモリカケ疑惑、それを忖度して行われた様子の公文書改ざん問題、実行者である財務省の大ボス麻生財務大臣の責任問題、これらは今やうやむやになってしまっている。

 

実は、この二人の大臣が盾となり安倍首相以下実力者たちを守り、国民にとって深い議論が必要な重要課題から目を逸らさせるためのしたたかな戦略が背景にあるのではないか、と勘繰ってしまっている。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

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100億円の児童相談所

 

こさいたろうの視点・論点 0070

2018/11/01

 

100億円の児童相談所

 

南青山5丁目、青山表参道の路地裏に児童相談所を作るという。土地代72億円。僕が区政報告会でよく使っていた農水省関連の会館跡地、いつの間にか港区が購入していた。この土地代も含め、100億円プロジェクトだという。

 

近隣住民が猛反対と報道されている。が、本当に住民だろうか。一部はそうかもしれないが、ネットの情報を見ると、あおっているのは新興の不動産屋のようだ。よく知っている。町会・商店会といった地域社会とは一線を画しているような人たちだ。名前はよく知っている。

 

だいたい、子どもの声が騒音だとか、街を台無しにするとか、田町の方でいいじゃないかとか、どうかしている。常軌を逸している。僕が知っている青山表参道を守ってきた地域住民の方々はこんな口汚いことは言わない。青山に住む人がこんなに差別的だと思われるのは、元住民として本当にさみしく、つらい。

 

ただ、同じ青山で似たようなことが数年前に起きていた。場所は、青山墓地に近い南青山二丁目。財務省の用地を港区が購入し、障害者グループホームを作ろうとしていた。そこで反対運動が起きた。

 

反対した住民の中心メンバーは、先生と呼ばれていた地域の有力者。僕も区議選初挑戦の時から応援してもらっていた。土地の価値が下がる、障害者は街にそぐわない、海沿いの方に作ればいいじゃないか、今回の反対理由とほぼ同じような言葉を次々と浴びせられた。

 

当時、僕は港区議会議員。あまり人には言わなかったが、政治家を辞めたくなるほどの衝撃を受けていた。なぜそんなに嫌悪感を抱くのか、障害者はそんなに汚いもので、まちの価値を下げてしまう存在なのか。そんなことあるわけがないじゃないか。

 

でも、現実に、その「先生」のまわりには反対メンバーが集まっていた。逆に、僕のことをおかしいと、なぜわかってくれないのか、と詰め寄られた。結局、皆さんの主張に賛同することはできないとはっきりと伝えざるを得なくなった。その後、同じまちで一緒に活動しづらくなってしまった。

 

僕は、もっと大きく社会を変えねばならないのではないか、と思うようになった。同じ人間なのに邪魔者のように扱われることがあってはならない。政治は、社会のありようそのものを変える努力をすべきではないか、と思うようになった。そのためには、日本全体の風土にメスを入れなければならない。

 

これが当時、僕が国政を志向するに至ったいくつかの理由のうちの一つでもある。

 

 

 

当時、本当はそもそも、多額の税金を投入して財務省の土地を購入する必要があるのか、ということを区議会で追及していた。障害者グループホームがその場所に必要だからその土地を買ったわけではなく、とにかく確保しておこうということで買った土地に、さて何を作ろうかと考えたのが実情だった。税金がうなるように集まり、貯金が使い切れないほど貯まっている特異な地方自治体だからこそできること。今回の「100億円の児童相談所」も、買った後にこれで行こうと決まったものなんじゃないかと、推察している。

 

税金で仕事をする以上、いくら富裕自治体だからと言って何をやってもいいということにはならない。例えば、障害者グループホームや児童相談所が本当に必要でも、多額の税金を投入し土地を買い、建物を建てて設置しなければならないのだろうか。民間の建物の床を確保したり、再開発の中に必要な公的施設を入れ込みまちづくりする、といった発想が必要ではないだろうか。

 

苦労せず巨額の税金が毎年集まり、使うことにすら汲々とする自治体には、残念ながら知恵もアイデアも出てこない。だから僕は、必要な分を計り、必要な分だけ税金を預かる政治を実現したかったが、断念するに至った。自らの生活を継続させるという、基本的生活力に欠けていたのだから、致し方なかった。

 

いずれにしても、港区が100億円かけて青山に児童相談所を作るべきかどうか、税金投入という観点から十分な精査が必要である。ただ同時に、子どもや障害者が集まり、暮らす施設が迷惑だ、などという差別的社会を許容するわけには絶対にいかない。

 

悲しすぎる、今の日本。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

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増税の前にやるべきことがあるだろう!

 

こさいたろうの視点・論点 0069

2018/10/20

 

 

増税の前にやるべきことがあるだろう!

 

 

五、六年前まで、私は街頭で、会合で、毎日のように叫んでいたフレーズだ。高すぎる公務員人件費を削る、特別会計に眠る資産を切り崩す、借金が前提の国家予算の構造を変える、規制改革を通じて経済を活性化させ税収を上げる…。などなど、国民にさらなる負担を求める前にやるべきことがある、という主張だった。

 

しかし、私は戦いに負け、政治の一線から退場した。当時、自民党と民主党の二大勢力が手を結び、国会議員の定数削減と早期解散の検討いう極めて矮小化された取引条件で、消費税増税を約束した。行政改革、歳出構造改革、規制改革による経済活性化、本当に必要な処方箋は隅に追いやられた。

 

その後、自民党・民主党は同じ約束をしたものの、失政のみを積み重ねた民主党は下野し、安倍自民党が与党に返り咲いた。各種の経済指標は好転し、アベノミクスと称した経済関連政策は功を奏した、ように見える。が、実態は、即効性の高い安易な金融緩和と巨大な財政出動の一時的な成果でしかない。

 

税収は上がったが、予算の歳出規模は拡大し続けており、借金は増え続けている。借金を返し、福祉や社会保障の水準を維持するためには、増税せざるを得ないのか。私は今でも、増税の前にやらなきゃならないことがある、と確信している。そして、それは、民主党政権でも、安倍自民党の長期政権ではなおさら、やられていないのだ。

 

一言で言えば、徹底的な行政改革。政府資産の整理から天下りの全面禁止。財源・権限を合わせて移譲する徹底的な地方分権。公務員総人件費の抑制。税収に見合った予算編成。不要不急の事業の廃止、中止。予算規模の大幅縮小。こういったことをやらずして増税をすれば、カネはまた必ず足りなくなる。

 

手元にあれば使ってしまう。簡単に貸してくれる人があれば借りてしまう。一度味わったレベルから生活水準を落とすのは極めて困難。自分たちに当てはめても、人間そんなものだ。そうでない意志の強い御仁もいらっしゃるとは思うが、僕はそう強くない。政治や行政も同じだと、私は経験から思う。

 

現に、日本国の財政法4条では「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない」と、国債発行を原則禁止している。しかし、時の政府与党は1965年に初めて、1975年からほぼ毎年、特例法を作り、赤字国債を発行し続けている。

 

大本のルールを都合よく変えて、借金をすることで国家財政を成り立たせている。さらに現状では、その国債の多くは、日銀がお札を刷って引き受けている。一時的な政策としてはありうべきとは思うものの、歯止めも出口もないのが非常に危うい。先述のとおり人は、心地のいいところから抜け出すのは容易ではない。

 

増税の前に、借金体質にどっぷり漬かった行政のありようを正す必要があるはずだ。役人や政治家、それを取り巻く人たちだけが心地いいと感じるところこそに、まずメスを入れるべきではないのか。それをまったくやらないで、増税をやらせてはいけない。

 

 

 

10月15日、安倍首相は臨時閣議で、来年10月からの消費税の10%への増税を表明した。当初の目的としては、財政再建のため、だったものが、医療や介護・年金など社会保障制度の維持のためとも言われ、しまいには幼児教育無償化なども加わり、本当に増税2%分でそんなことができるのか。

 

いや、増税すればできるかどうかという議論に嵌ってはならない。そもそも、国家財政の現状、簡素で効率的な運営がなされているのか。メスを入れるべき部分はないのか。国会議員が何百人もいて、なぜ誰もこのことを言わなくなってしまったのだろう?

 

2%の増税分、ポイントで還元とか、いや現金でとか、はたまた商品券で還元せよ、などと議論されているようだ。こんな報道を聞くと、怒りがこみ上げてくる。国民を馬鹿にしている。真に増税が必要なら、多くの国民は還元とか軽減という言葉に惑わされることなどないはずだ。粛々と受け入れるはずだ。

 

そんなことよりも、「増税の前にやるべきこと」をもう一度思い返さねばならない。

 

徹底した行政改革なくして、増税の効果、成果は水泡に帰すだろう。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

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角界と政界の相似点

 

こさいたろうの視点・論点 0068

2018/10/12

 

 

角界と政界の相似点

 

 

貴乃花親方が相撲界を去るということが大きなニュースになっている。これまでの顛末を見ていると、貴乃花の挙動もおかしなところがたくさんあるし、相撲協会執行部の側も思い通りに動かない貴乃花を陰湿にいじめているようにも見える。つまり、相撲という狭小な世界の中でのいわば「幼いいざこざ」に過ぎないと僕は思う。

 

こういういざこざ、権力争いのようなことはどんな組織にもあるとは思うし、これまでの大相撲界でもあったに違いない。これだけの問題として取り上げられるのは、日本相撲協会が公益財団法人となったことも理由であろう。日本相撲協会は公益法人に相応しいのか、公益法人でなければならないのか、と常々疑問を抱いている。

 

 

 

江戸時代以前の相撲の歴史には詳しくないが、少なくとも明治以降、相撲部屋が力士を抱え、親方衆が一問を作り、合議制的な組織として運営してきたのが大相撲だと思う。各地に勧進元がいて、全国で興行する。力士や部屋にはタニマチがついて下支えをした。

 

そもそも興行だったから、時には八百長もあったはずだ。私が子どもの頃、千秋楽に七勝七敗同士の力士が対戦することはほとんどなかったと記憶している。相撲界に近しかった私の父は、テレビを見ながら「これはごっちゃん相撲だよ」なんて子ども相手に物知り顔で語っていた。でも、おそらく、それは本当にあることだったのだと私は思う。

 

それが大相撲、と多くの人が思っていればそれでいいのではないだろうか。無理に、五輪競技のような「スポーツ」と同じに考える必要があるのだろうか。むしろ、同じになんて考えられないはずだ。神事と深く結びつき、文化や伝統を継承している特別な存在だという向きもあるが、歌舞伎はどうなのか。松竹という民間企業が運営しているではないか。

 

貴乃花問題だけでなく、お粗末ともいえる不祥事が次々と明るみに出る日本相撲協会。公益法人化による権力の集中が問題の根源にあるように思えてならない。つまり、一国一城の主であった親方が実質的に協会に雇われるような形になり、いわばサラリーマン化してしまったことが問題だと感じるのだ。

 

昔は、百八しかない親方株を引退後に取得するには多額のカネが必要だったと聞く。そのころの親方は、その金を工面し、タニマチを集め、弟子を探し、部屋を運営しなければならなかったわけだ。その親方たちが集まって協会を作り、興行を打っていた。まさに、立派な事業主の集まりである。

 

しかし、今は、人も金も情報もあらゆるものが協会中枢に集まるようになり、相撲取りは現役を終えた後には、新たな出世競争をするようになる。事業主が集まる業界団体の出世競争と、サラリーマンの会社内の出世競争では、競争の内容や性格は全く違うはずだ。角界は、後者に変質してしまったように見える。

 

数十億円とも言われるNHKからの放映権料収入を中心に、巨大な利権がそこにはある。そんな中、公益法人として運営するのであれば、理事会の構成メンバーのほとんどが親方衆という旧態依然の形ではダメだと思う。逆にそうしたいのであれば、公益法人など返上し、昔のように親方衆が寄り合い運営していくべきだ。税金もきちんと払う形で。

 

そういえば、この20年ほどの間に、相撲の世界と同じような変化をした世界があることに気付いた。永田町だ。昔は政治家自らが活動するための金集めをしていたものが、政党助成金制度ができて税金が各政党に配られることとなり、それを政党幹部の差配で政治家末端に配られるようになった。

 

これによって、一国一城の主であった政治家・議員は、政党という名の会社に所属する社員のようになってしまった。幹部・役員の顔色をうかがい、社内での出世が何より大事になってしまった。本来は主権者に顔を向けて政治に携わることが当然だが、それが大きく変貌してしまっている。社会のダイナミズムが損なわれている大きな理由だと思う。

 

角界にも政界にも、保身や利権を打ち破り、日本社会のための真の改革を目指す人材が出てくることを望む。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

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内閣改造をみての感想

 

こさいたろうの視点・論点 0067

2018/10/08

 

内閣改造をみての感想

 

>  新内閣、ご感想は…?

 

というメールを頂きましたので、感想を記し、ご返信しました。今回の「視点・論点」は、そのお返事をそのまま掲載致します。皆様はどのような感想をお持ちでしょうか。気になるところです。よろしければぜひ、皆様のご感想もお聞かせ下さい。お待ちしています。

 

Iさん

 

おはようございます。

枝豆の収穫・出荷、月曜日の稲刈りも控え、何となく余裕がなくてすみません。

 

以下、内閣改造の感想です。

 

 

あれだけ世間を騒がせた財務省・公文書改竄、政治サイドが全く責任を取らないなんて言うことがあっていいのでしょうか。麻生留任は許せないことです。悪しき前例を作ってしまいました。

 

甘利、党四役入り。これも、不起訴だったとはいえ、都市公団・口利き疑惑は全く晴れていません。これも、あの程度のことは許される、というメッセージを発してしまいました。

 

稲田、党要職で復帰。防衛大臣としてあれだけの無能ぶりを見せつけられた国民としては、役職に戻すのは早すぎませんか。リベンジに値する功績はあったでしょうか。ないですよね。

 

下村氏も同様ですね。疑惑が晴れず、うやむやですから。ただ、一部情報では、息子への禅譲のため地元で動き出したとも聞こえてきます。どうなんでしょうか?

 

初入閣の面々は、ほとんどが在庫一掃なんでしょうね。ほとんど存じない人たちです。役人が作ってくれた作文を読んでいればいい、余計なことは言うな、との官邸からの厳しい指示があった人もあると聞きます。推して知るべしです。

 

唯一、少しだけ注目しているのが、石破派から法務大臣になった人。なかなかの能力があるようですね。安倍一強の中、石破支援を貫いたところも見どころありますよね。今後、安倍首相サイドに取り込まれないかどうか、が見ものです。

 

いずれにしても、Iさんご指摘の通り、小選挙区制度下の強すぎる与党、強すぎる執行部がなせる業だと思います。国会議員がサラリーマン化していることが大いなる問題だと憂慮・懸念しています。

 

以上、雑感まで。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

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沖縄の選択を重く受け止めなければ

 

こさいたろうの視点・論点 0066

2018/10/02

 

 

沖縄の選択を重く受け止めなければ

 

 

9月30日、日本列島を台風が縦断する中、沖縄県知事選挙の投開票が行われた。翁長前知事の死去に伴い行われたこの選挙は、米軍普天間飛行場を名護市辺野古に移設することの是非が最大の争点だった。激戦の末、辺野古移設に反対の姿勢を明確に示した玉城デニー氏が当選した。

 

辺野古移設を強力に進める自民公明の政権与党が推薦した佐喜真敦氏、316,458票。これに対し、反対の玉木デニー氏、396,632票。大接戦という予測に反し、8万票以上の大差がついた。また、選挙終盤から投票日にかけて台風が直撃したが、投票率は過去3回の知事選とほぼ同じ63.24%だった。

 

これは、極めて明確に、はっきりと沖縄県民の意志表示がなされたものと見るべきだ。現状のままで基地を新しくつくることに沖縄県民はNOという意志を示したと捉えなければならない。もうこれ以上の基地はいらない、という沖縄県民の思いを重く受け止めねばならない結果だと私は思う。

 

かつて、私が国政に挑戦していた頃、普天間基地の極めて高い危険性を除去するためには辺野古への移設もやむを得ないという立場だった。橋本内閣の大臣だった田中秀征氏や総理秘書官だった江田憲司氏から、橋本首相が普天間返還のために苦渋の決断をし、沖縄と粘り強く対話していたことを聞いていたからだ。

 

前知事の翁長氏は自民党時代、辺野古移設に賛成していたという。しかし、時を経て、辺野古移設に絶対反対の立場に変わり、県知事となった。盟友の稲嶺元知事はあるインタビューでこう述べている。

 

「自民党時代の翁長君は確かに辺野古移設に賛成していました。その後の議論の中で、彼はおかしさを感じたんじゃないかと思うんです。沖縄では議論を重ねているのに、いつまでたっても日本全体は、外交や国防という問題は自分たちには蚊帳の外、関係ない問題だ、という意識で沖縄に多くの基地負担を押し付けている。それについて、改善の努力もしない。そんな状況にしびれを切らしたんでしょう。」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57723 より引用)

 

太平洋戦争末期には、本土の盾となるべく軍民問わず玉砕を命じられた沖縄。戦後、長年にわたり米国に占領され続けた沖縄。復帰後も多くの基地が残り、不条理な事件や事故が後を絶たない沖縄。平和憲法を持つ日本の安全保障の負の側面を一手に引き受けている沖縄。私たちが本当の意味でその悲哀を理解することは難しい。

 

ただ、思いを寄せ、思いを致し、共に考え、共に問題を解決するために努力することはできるはずだ。私は、戦争を経験した前世代の政治家は、保守・革新の別なくそれができていた、本心からそうすべきだと思っていたのだと思う。だからこそ、沖縄の旧保守勢力は辺野古移設という結果を条件付きで認めてきたのではないだろうか。

 

しかし、時は移ろってしまった。まずは、無責任な民主党政権。鳩山氏の「最低でも県外」発言。根拠や見通しがあるのなら大歓迎されるべき方針だが、何もなかった。全くなかった。その後、やっぱり辺野古移転で、となりこの問題は大きく迷走を始めることとなった。

 

その後の安倍自民党政権。辺野古移設を強力に進め始めるが、沖縄県知事選挙で反対派の翁長氏が当選すると、のっけからその就任あいさつを拒否。以降、決定的な対立の構図の中で、安倍政権は決定事項を粛々と進めようと動き、今に至っている。そこには、沖縄に負担を強いているという負い目のようなものは全く感じられない。

 

この選挙でも、佐喜真候補の応援に乗り込んだ菅官房長官は、辺野古問題には一切触れず、携帯電話の料金を4割下げるといった演説をとうとうと続けたと批判を受けている。多くの沖縄の人々の心を理解しない現政権の姿勢を如実に表しているように感じる。

 

たしかに、玉城新知事となっても、すでに工事が始まっている辺野古を止めるのは難しいのかもしれない。普天間の危険を除去することがこれ以上先送りになることもあってはならない。ただそれでも、沖縄の人々は、もうこれ以上の基地はいらないとする玉城氏に自らの期待を重ね合わせたのだと思う。

 

沖縄県知事選の直前、安倍首相は自民党総裁選で三選を果たし、あと三年間の総裁任期を得た。これまでの振る舞いを見れば、多くを期待することはできない。ただそれでも、沖縄の選挙結果を重く受け止め、対話のテーブルについてほしいものだと願わずにはいられない。

 

日本はそろそろ、沖縄ありきの日米安全保障体制を変えていく準備を始めるべきではないだろうか。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

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