改革はチェックし続けないと逆戻りする

 

こさいたろうの視点・論点 0122

2019/12/15

 

 

改革はチェックし続けないと逆戻りする

 

 

先日、港区議会議員をしている友人のSNSが目に留まりました。

 

「ただいま、神奈川県の指定管理者制度につき、魅力的な発表を聞いています。神奈川県議会の常任委員会では、指定管理者の募集に際して、募集条件案や選定基準の考え方が、事前に担当委員会に報告されています!港区もぜひ!」と書いてありました。

 

「あれ、昔はやっていたはずだけどなぁ」、と僕は思いました。僕が港区議だったころ、4期目の任期では「指定管理者制度」の適正な運用、健全な発展をテーマにしていましたから、気になったのです。

 

この港区議は、石渡幸子さんという方です。私と同じ歳、大学も一緒、僕が25歳の初出馬の際にも港区に住んでいて、応援してくれました。その後も、港稲門会という同窓会組織の立ち上げをご一緒したり、縁の深い方。その後、司法試験を受けて弁護士になられました。ただ、去年、港区議選に出ると連絡がきたときは、さすがに驚きました。

 

全国的に話題となった「青山に児童相談所を作る」という計画に賛成の立場で、それはメインの公約として立候補を決意したそうです。僕は今や、田舎のおっさんなので何の手伝いもできませんでしたが、石渡さんを応援してくれそうな何人かの方に手紙を書く位はしました。そして、その結果、なんと当落線上、一票の差で最下位当選を果たしたのです。

 

どこに行っても、「自分の一票で石渡さんは当選した」と言われるそうです。何かを「持っている」と思います。

 

話が脱線してしまいましたが、僕は石渡さんに伝えました。「昔はやってましたよ。総務委員会に。そして、指定の議案審議の際には、どっさり資料要求して、審議してたけどなぁ。すっかり緩んじゃったんだなぁ。」

 

すると、石渡さんからは、「保健福祉では審議に際して、第三者評価や経理関係の元資料について、請求したら出してくる、式ではなくて、最初から委員会資料で寄越して欲しいと行政に伝えています。総務ですか、、、聞いてみようっと。」と返事がきて、

 

「あ、所管の委員会だったかも、です。いずれにしても、要求しなくても出してくれだと、都合のいい奴しか出てこないので、最後は要求した方がいいと思います。募集前の報告ももちろんですし、選考の過程、議事録や採点結果なども「原則すべて公開」が当然だと思います。頑張ってください (^^)/」、と返しました。

 

「うん、確かに所管の常任委員会に丁寧に報告されていたはず」。やり取りをしながら、記憶がよみがえってきました。

 

そこで、港区議会議事録検索システムをあたりました。検索画面の発言者欄に「小斉太郎」を、キーワード欄に「指定管理者」を入力し、「検索実行」をクリック。やはり、昔は丁寧に報告されていましたよ。時間がなくて全部は調べられませんでしたが。

 

H21.10.26 建設委員会(閉会中審査):ここで、指定管理者を公募する報告が行われています。

H18.4.28 保健福祉委員会(閉会中審査):指定管理者を公募するという報告

H18.7.28 同委員会(閉会中審査):公募を経て運営事業者が決定したことの報告

 

石渡さんには、「制度が始まったころには、丁寧に所管の常任委員会に報告されていたものと推察されます。調べてみて下さい。」と、伝えました。さらに、僕が水面下で情報収集して、委員会で取り上げている事例も見つかったので(H20.5.21 総務委員会)、以下のようなアドバイスもしました。

 

「・ 常にアンテナを張って、その都度報告を求める ・ 正副委員長を通じて毎回報告するよう役所に求める ・ 本会議で区長答弁をとる、など、必ずその都度報告させるために、いろいろな方法が考えられるかと思います。僕は現場にいないので、議会の雰囲気や情勢を見ていろいろやってみて下さい。」

 

「これを書きながら思ったのは、最も高い壁は、実はこういうことにほとんど関心がない「議会の議員」かもしれません。また面倒なことを言いやがって、というような感じで。さらに、報告なんかしたくない役人がいわゆる「与党議員」に取り入って、潰しにかかるとか。ホント、バカらしいんですが。」

 

指定管理者制度は公の仕事を民間が担える画期的な制度なので、疑念を持たれる事業者の決定や運営内容を徹底的に排すべきと、当時の僕は考えていました。それには、徹底的な情報公開を行い、説明を尽くすことが不可欠だと考え、議会での質疑に相当のエネルギーを注ぎました。役所にもひそかに理解者や賛同者がいました。たった10年ほど前の話です。

 

それが、たった10年の間に、時計の針は逆回転し、議会への報告もなされなくなってしまったようです。もちろん、チェック役を託せる議員を残せなかったことを反省していますが、それにしても、残念ですし、悔しくもあります。

 

政治風土を変えなければなりません。国民主権の国の政治にしなければなりません。なのに、今は国政も時計の針・逆回転の様相です。国民の意志がどこにあるのか、それともないのか、あらためて問われていると思います。

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

 

 

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