こさいたろうの視点・論点 0045
2018/04/14
次の政権構想が必要だ〈問われる野党の役割〉
国会審議を見ていて思うこと。今、野党がやるべきことは何なのか。安部長期政権で溜まりに溜まった膿が次々と噴出し始めている。ここぞとばかりに野党は攻め立てる。攻め立てること自体は、やってほしい。真実を明らかにしてほしい。でも、果たしてそれだけでよいのか。
衆議院の予算委員会に、ことさら甲高い声で「委員長、時計を止めて下さい」と連呼する野党理事がいる。何党の誰か知らないが、顔を確認するといいおっさん。でも、声が極端に幼く小学生のようにも聞こえる。正直、気持ちが悪い。
同じ予算委員会に、汚いヤジを飛ばす野党委員もいる。これはたまに安倍首相から名指しの逆襲を食っているので知っているが、立憲民主党で復活した本多とかいう議員だ。テレビでも怒鳴り散らす声が聞こえるのだから、議場では大変な音量だと思う。正直、低能に見える。
失礼で不遜な言い方かもしれないが、現政権の私物化や隠蔽体質、その実態を明らかにしようという重要な局面なのだ。委員長の周りでわめき散らしたり、感情に任せて怒鳴り散らしたりしている場合ではない。追及の信頼を貶めていることに気づかないのか。
国民の多くは、見ればわかる。長々とした答弁で時間稼ぎをしたり、的を外すような答弁ではぐらかしたりしている姿を見れば、何か不都合なことがあるのだろうということを。それを非難してギャーギャー騒げば、騒ぐ人たちの方がおかしいような気持になってしまう。
もっと大人にやれば、もっと野党の言い分も理解されるというものだ。さらにいえば質問者も、核心に触れる質問をして、あとは答弁させておけばいい。おかしなことを言えば、重ねて質問を続ければいい。国民はその光景を目の当たりにして、十分に真実を知るに近づける。
政府が不必要に時間を費やす答弁を続ければ、改めて質疑の機会を求めればいい。拒否すれば、それもまた国民は受け止めて、判断する。小さなことのように見えるかもしれないが、冷静沈着に、興奮せず、ギャーギャー騒がず質疑に臨むということは、国民から信頼を得る入口だと強く思う。
それと、もう一つ野党に言いたい。ここまで疑惑が深まってなお、内閣支持率は30%以上ある。これは、積極的支持というよりも、自民党以外に政権を担える政治勢力はないじゃないか、という国民の意思表示にも見える。
追及の手を緩めてはいけないが、その後のことも真剣に考える時期が到来しているのではないだろうか。国民に対し、自民党政権が下野した場合、どんな国づくりを目指し、どんな政権を準備するのか。それがないために、疑惑追及に対する国民の後押しも強くならない気がしてならない。
野党が大合併して一つになる必要なんてない。基軸の政党を決めて、共通して目指すべき政策を掲げ、協力して進めばいい。安倍政権ではダメな部分、今疑惑を招いている権力のありようを正すために、どんな陣容で具体的に何をするのか、国民に示す時が来ている。
近い将来への展望を示すことで、疑惑の解明がさらに国民から支持され、真実が明らかになることにつながると、僕は思っている。
※ 先週の配信が本日になってしまいました。お詫び申し上げます。来週は2本配信する予定です。
農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)
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