山本太郎氏が気になっている

 

こさいたろうの視点・論点 0104

2019/07/14

 

 

山本太郎氏が気になっている

 

 

正直にいうと、しゃべり方だとか、立ち振る舞いはどうしても好きになれません(はっきり言って生理的に受け付けにくいですが)が、この6年の言動や今回の参院選における挑戦、掲げている政策は無性に気になっています。山本太郎氏と、彼が創設した政党のことです。

 

政策について。既成政党、特に野党の面々が言いたくても言えないことを、しがらみを排し、逃げずに掲げている印象があります。あいまいでなく、具体的に示していると思います。意見の異なるところ、ツッコミどころもありますが、わかりやすいのです。

 

参院選立候補者の選定についても、目を見張っています。無名であっても、しっかりと議論ができる素地を持った人たちに感じます。いろいろな社会問題に当事者として関わっている人たち。解決すべき問題のありかを、普通の人たちよりもよく知っているはずです。

 

選挙公報で、立憲民主党の比例名簿を見れば、芸能人、有名人、労働組合などの組織代表の人たちが目に飛び込んできます。国民民主党の名簿にも労働組合の代表者が並びます。僕には、「不条理を感じて社会を変えなきゃ」という方向の人たちでなく、「今ある既得権を守る」方向の人たちに見えてしまいます。

 

候補者選定という意味では、以前から僕には、自民党と野党との間に違いがない印象がありました。有名人や組織の代表者にとどまらず、地方議員上がりや秘書上がり、すべてがダメではないにせよ、「社会を変えなきゃ」というふうに心底から思っている人が極端に少ないような気がしていました。

 

山本太郎氏の政党の候補者は、重度の障害を持つ方々、巨大コンビニに切り捨てられた人、派遣社員を続けざるを得なかった人、所属する宗教団体と支援政党の変節を憂う人、東電で原子力業務に従事していた人、金融業界の最前線でその不条理を感じた人、等々。これまでの政界進出予備軍とはだいぶ違う印象を受けます。

 

ネットのニュースの情報を簡単に調べるくらいしか術はないのですが、れいわ新選組に対する寄付の申し出は3億円を超え、東京・品川駅前の街頭演説では数千人規模にまでなっているとのこと。ここまで民衆の期待を集め始めると、もはや無視できない存在になりつつあるのではないでしょうか。

 

山里には山本太郎ブームはありませんが、それでも、県道沿いの畑や、民家の軒先に山本太郎氏の顔が大写しされたポスターをたまに見かけます。これは、田舎ではなかなかないことのように思います。都市部だけでなく地方にも多少波及し始めているのではないでしょうか。

 

昔、細川護熙さんが日本新党を立ち上げ参院選に挑んだことがありました。細川家の末裔で熊本県知事をしていたので多少の知名度はありましたが、山本太郎氏ほどではなかったような気がします。結果は、現職ゼロから、全国比例区で4人当選。その後の大ブームにつながっていきました。

 

今回の山本太郎ムーブメント、山里にいるので実際には見ていませんが、あの時の日本新党ブームに似ているのではないか、と感じています。既存の政治、既成政党への不満、不安、憤り…。それらをため込んでいる人がかなり多くいるような気がします。

 

消費税廃止やデフレ脱却給付金、国債発行と財政出動、これらの政策、過去の言動を見ると本当は安倍首相もやりたいことなのではないでしょうか。対等な日米同盟と真の独立国家を目指す、これも健全な保守勢力が目指す方向なのではないでしょうか。社会的包摂を基本とした福祉政策は、真のリベラル勢力が目指すべきところなはず。既成政党や政治家がしがらみで言えないところをズバリ掲げている彼らが、この参院選でどこまで伸びるのか、僕は注視しています。

     

 

それでも、冒頭述べたとおり、積極的に応援しようと今は思えない自分もいます。昔、師匠の田中秀征さんがある政治勢力を指して、「いいことも言っているんだけど『イエロー』な感じがするんだよ」といったことがあります。「青空の下じゃなく、暗いところでうごめいている感じがする」とも。今の山本太郎さん、そんな感じがするんですよね。手放しで信用していいのか、っていう感じの。背後に、表に出られない人が控えているような感じの。日本新党と似ていると書いたけど、そこがかつての日本新党との違いかな。気品というか、風格というか、そういう感じが出てきたら、これは大化けすることになると思うんですが。取りまきなどを見ると、期待できないのかな…

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

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