ああ、消費税10%

 

こさいたろうの視点・論点 0113

2019/10/03

 

ああ、消費税10%

 

9月30日、消費税が10%に上がる前日、スーパーに食材を買いに出かけてしまいました。いつもより余計に買ってしまいました。食料品は軽減税率適用で、翌日からも8%据え置きなのに。すっかり忘れて「今日のうちに」なんて、バカでした(笑)

 

軽減税率。私の商う品物は野菜やたまごなどの農産物なので、ほぼすべて軽減税率の対象です。でも、私の個人事業は売上1,000万円に満たないため、消費税の免税事業者です。商品価格も内税表示でやっています。なので、今回はこれといった対策はしませんでした。

 

ただ、ヤマト運輸の運賃をはじめ、梱包資材などの各種経費や決済手数料などは増税ということになるので、来年は商品価格の改定、若干の値上げをお願いしなければならない、と頭を悩ませているところです。そして、さらに気になるのが、数年後に導入が決まっているインボイス方式です。

 

今回の増税では、「区分記載請求書保存方式」というのが始まっているそうです。どの商品が消費税10%なのか、軽減税率の対象で8%なのか、明記することになっているそうです。「そうです」というのは、私は免税事業者なので、今のところ切り替える必要がないわけです。

 

ただ、この方式を土台にして、4年後に導入されるのが「適格請求書等保存方式〈インボイス方式〉」という仕組み。これは、消費税課税事業者にならないと発行できず、これを発行しないとお取引先は仕入税額控除ができなくなるそうです。つまり、課税事業者にならないと他人に迷惑をかけてしまうことになる訳です。

 

迷惑をお掛けするにとどまらず、インボイス方式の請求者を発行できない事業者とはお取引をしてもらえなくなる可能性が極めて高いですよね。私にも少数ですが、法人・事業者様向けの販売もあります。このお取引がなくなったらかなり厳しいので、考えざるを得ません。

 

軽減税率導入の裏側には、こんな仕掛けが仕込んでありました。言葉は悪いですが、「損して得取れ」っていうことでしょうか。たぶん、かしこいお役所のことですから、軽減する分がいくらで、インボイス導入によって増収分はいくら、って計算してあるのだと思います。

 

キャッシュレス利用によるポイント還元、低所得者や子育て世帯向けのプレミアム付き商品券の発行、レジシステムなどへの補助等、期間限定の補助事業に多額の税金を投入しています。私も、ポイント還元事業などは事業者としても消費者としてもその恩恵にあずかります。

 

ただ、これも、増税による社会変動を最小限に抑えるソフトランディング対策。いわば、さまざまな特典のある移行期間が終われば、増税という現実が残るのみ、ということになります。そこで、改めて思うのです。いったい何のために増税が必要だったのかということを。

 

私も漠然とは答えられます。高齢化による福祉や介護の費用が増えるから。子育て環境の整備、充実が必要だから、などなど。でも、今のままの福祉政策でよいのか、保育・教育政策でよいのか、今の政治からはその方向性がはっきりと見えてきません。何となく、惰性で「今よりも手厚く」っていう感じが伝わってくるくらい。

 

例えば、「教育費をすべて無償にする、そのためにはこれだけのお金が必要、ゆえにこれだけの増税が必要」、みたいな明快な提案と説明が全くなされていないのが、日本の政治の現状ではないでしょうか。何となく、増税。なぜ、消費税は10%なのか、真剣に説明してほしい、説得してほしい、一庶民として切実に思います。

 

そもそも、「国の財布にお金が必要ならば、まず支出を見直すべき」、これは大方の政治勢力の共通認識ではなかったでしょうか。ぞうきんを絞りに絞ってカラカラになって初めて、増税の検討をすべきだったはず。私は、今でもこの原点は忘れてはならないと思っています。

 

さらに、昨今は国民の格差が拡大し続けています。逆進性の強い消費税のあり方そのものも議論の対象とすべきだと、これは政治の現場を離れてから強く思うようになっています。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

     

 

 

 

 

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