「民意による政策変更」

こさいたろうの視点・論点 0047

2018/04/25

 

「民意による政策変更」

 

ネットのニュースで「初当選の近江八幡市長、公約通り新庁舎工事契約を解除」という見出しが出てきた。滋賀県の近江八幡市で市長選挙が行われていたことは知らなかったが、見出しが気になってネット検索をかけてみた。

 

 

 

どうやら、近江八幡市役所の新庁舎建設は2月から始まっていたようで、すでに着工しているものを途中でストップさせるというのが、当選した新市長の看板公約だったようだ。

 

ネットの情報だけでは正直よくわからないところも多いのだが、三期12年務めた現職市長がほぼダブルスコアで完敗〈21,047票vs 11,647票〉しているところを見ると、相当ひどい市政が続いていたという背景もありそうだ。その象徴的プロジェクトが「90億円の新市庁舎建設」だったのだろう。

 

それにしても、工事契約解除に踏み切った新市長には拍手を送りたい。市民が選挙を通じて意志を表明する、当選者がその意志を即座に実行に移す。民主主義社会のあたりまえのルールともいえるが、現実にはそう簡単なものではない。二元代表の一翼、議会の承認を受けている工事であり、着工している案件でもあったわけだ。

 

新市長は、事業者に工事契約解除を通知した理由を、『民意による政策変更』と述べたそうだ。僕は「あっぱれ」と言いたい。選挙を通じて主権者がその意志を示し、選ばれた政治家がその意志に基づいて政策実現を図る。今回の近江市長選挙に関するニュースは、何だか僕を清々しい気持ちにさせてくれた。

 

翻って、今の国政はどうだろう。暗澹たる気持ちしか湧いてこないのは、僕だけだろうか。僕たちは未来を見据えて、現在の政権や政治と役所のありようについて、本気で意志表示すべきではないか。国政を担う政治家は、それを汲み取り具現化させる責務を有しているはずではないか。

 

役人任せの政治、かつ役人に責任を押し付ける政治からの脱却が、信頼できる政治の大前提となる。その昔、政治の現場に身を置く中で訴え続けたことであるが、今の政治を見て、はっきり言えば安倍政権の進める政治のなれの果てを見て、時代が逆行していることを強く感じる。

 

『民意による政策変更』は、必ずできる。

 

 

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

 

 

 

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