北朝鮮・金王朝そのものを終わらせるべき時ではないか

 

こさいたろうの視点・論点 0015

2017/09/09

 

「北朝鮮・金王朝そのものを終わらせるべき時ではないか」

 

この文章を書いている今日、9月9日は、北朝鮮の建国記念日だそうだ。今年になって弾道ミサイルの発射を繰り返し、果ては6回目の核実験を強行した北朝鮮の動向は不気味で、今日も何か行動を起こすのではないかという懸念が拭えない。

 

北朝鮮の唯我独尊は深まるばかりだ。社会主義国を標榜はしているが、実態は金王朝の独裁国家。金日成、金正日、金正恩、三代続く世襲国家だ。この独裁権力体制を維持・継続するという目的が、理解し難いあらゆる行動の根底にあることは間違いない。

 

弾道ミサイル開発も、核開発も、拉致事件も、四の五の理由付けはしているが、要は金王朝体制を続けたいということでしかない。イラクやリビアの独裁者の末路を見て、自分たちだけはそんな目に遭いたくないとの思いが、核開発に駆り立てているのだと思う。

 

体制を批判する者、不平不満を言う者は粛正する。つまり、殺す。あるいは、終生隔離施設に送り、強制労働させる。権力に近い者だけでなく、一般の国民でさえ容赦なく。恐怖を背景に金一族への崇拝を強要する。ベールに包まれた暗黒国家の実態はすでに明らかではないのか。

 

第二次世界大戦後、朝鮮半島は解放されるが、時の冷戦に翻弄される。朝鮮半島は、ヤルタ協定に基づき、南北に分断される。1948年、南には米国の意向を受けて李承晩が大韓民国を樹立するのを受け、北には旧ソ連が金日成を首班に朝鮮民主主義人民共和国を作った。

 

南北ともに独裁政治が続いたが、南は数度のクーデターを経て、その後民主化の道を歩む。一方で北は、金日成がスターリン型の政治手法で政治的ライバルを次々と粛清、独裁体制を確固たるものとし、その恐怖政治を背景に個人崇拝国家を作り上げ、今に至っている。

 

僕は若い頃、ほとんど情報のない北朝鮮の実情に興味を抱き、さまざまな本を読んだ。親族が帰国した在日朝鮮人の人や脱北者などの証言からは、北朝鮮という国の実態は到底信じがたいものだった。今では沢山の情報がもたらされるようになったが、変わりがないと思う。

 

一般の民衆に自由というものは全くなく、常に行動が監視されている社会。満足に食べることもできないにも関わらず、軍事費に国家の財産が湯水のように使われる社会。すべては独裁者の権力維持が目的化している社会。

 

今、北朝鮮の核開発が確実に進んでいることを受けて、体制維持と引き換えに核開発を辞めさせるというような論調を目にする。しかし、僕は、人権意識のかけらもないこの体制そのものを国際社会は問題にしなければならないと思う。

 

恐怖から批判の声も上げられない人々がいるということ、この信じがたい現実こそ直視すべきだと思う。もちろん戦争を望むものではない。だが、こんな体制が維持され続けることを国際社会は許してもいいのか。

 

今、北朝鮮は核開発の成功を喧伝することで、ほとんどすべての国々を敵に回したと言ってよい。常識的に考えれば対話、外交がまず必要だということは論を待たないが、この国にもはや「対話」や「外交」は通用するのだろうか。

 

極めて特異で恐ろしいこの北朝鮮という国にいる人々を救い出すために、独裁体制を終わらせる手だてを国際社会は考えるべきではないだろうか。米国任せにせず、国際社会全体で。隣国であり、脅威をもろに受ける日本にできることはないのだろうか。

 

僕は、平和主義者を自認している。憲法9条も尊重する立場だ。日本は核武装すべきではないと考えている。だからこそ、北朝鮮の脅威の根源を除去するために国際社会に積極的に、まさに真剣に働きかける必要があると思っている。

 

北朝鮮国民の人としての尊厳を、長期にわたりことごとく踏みにじっている世襲独裁国家には、いや、その権力を我がものにしている金正恩には、国際社会の常識は全く通用しない。極めて特異な国家に対して、今こそ常識を超えた対応が必要だ。

 

誤解を恐れず、端的に言えば、巷間言われるところの斬首作戦の検討が必要な時期に来ている、と僕は思う。

 

農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)

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