港区版ベンチャーキャピタル制度新設の提案!
産業振興政策のあり方について
(小斉太郎の質問)
地方自治における産業振興政策は、一定のエリア内において、地域経済の活性化や持続的な成長を目指して展開される。政策展開とはすなわち、さまざまな形による税金投入だ。税金を投下することで地域経済を下支えし、お金を循環させ、活性化や成長を目指す。ひいては地域住民もその恩恵を受け、地方自治体も税収増という形で福祉の向上を目指す。つまり、産業の振興で地域全体が恩恵を受ける。これが、一般論としての産業振興政策のサイクルだと思う。
しかし、東京23区、特に都心区である港区の場合、そのサイクルがそのまま当てはまらないのではないか。矛盾を感じ続けてきた。東京という巨大都市は、一定エリアで経済が循環していない。広域で、ヒト・モノ・カネが動いている。つまり、一定エリアで経済が完結していない。だから、地域に根ざす必要性が高くない。
45,000社もの企業があるが、地域に根ざしている、あるいは根ざすことを重視している企業はどれだけあるのか。営業地は港区でも、営業実態は港区内か。役員や従業員は港区民か。何らかの地域貢献はしているのか。
また、本来市町村民税である法人住民税も、東京23区の場合は調整三税の一つ。制度上配分されている建前だが、実質港区はもらっていない。つまり、行政としても産業振興政策の成果の物差しがなく、政策効果がはかれない。
つまり、都心区の産業振興政策において、税金投入の妥当性の検証が極めて難しい。
そこで、私は、港区の産業振興政策においては、「地域に根ざしてもらうこと」を第一の政策原則にすべきだと考える。
現在の政策展開は、事業所が港区にありさえすれば、さまざまな政策の恩恵を受けられる。例えば、地域社会と全く関与の実態がなくても、低利の融資制度の利用は可能だ。本当にそれでいいのだろうか。地元の商店会などで、一生懸命地域のために活動している人たちがいる。そういう人たちと一緒に活動していると、果たして、この人たちを支援するのとそうでない人と同じでいいのだろうか、と思ってしまう。
私は、次のような条件を付すことで、より高い政策効果を目指すべきと考える。経営者やその家族の港区への居住、一定規模の港区民雇用、地域商店会への加入、地域貢献実績や港区での営業継続年数など。「地域に根ざす」条件はさまざま附せる。これら条件をクリアすることによって、大きなインセンティブを付与する。そのことによって、真に地域の将来や持続性を担う中小企業者の後押しができる。そう考えるが、いかがか?
(産業振興課長の答弁)
地域にしっかり根を張って、港区の地域経済を支えていく産業として成長するために、強いインセンティブを与えるような施策のあり方について、検討を重ねる。
(小斉太郎質問)
その上で、具体的提案を一点申し上げたい。
ベンチャーキャピタル制度の新設。融資制度にとどまらない積極的産業振興を、という観点。税金投入を伴わない新しい産業振興のかたちという意味も込めている。
具体的には、港区内の中小企業、あるいは区内で新規設立を目論んでいる企業への投資事業。事業の成長性や地域における必要性等を精査し、金融機関をはじめ、一般の区民にも積極的に投資参加してもらい、地域の事業として育てていく。持続的な発展を目指す。
ちなみに、現在の区の融資制度は、審査は実質的に信用保証協会が担っている。実態としては事業の成長性の審査はできず、返済の可能性のみでしか判断できていない。地域金融機関も、結局はその保証が付かなければ、独自に事業の成長可能性を精査することなく却下されているような気がする。このままでは、やる気のある事業者のやる気をそぐ結果になりかねない。
本当にやる気もあり、客観的な成長可能性も高いと判断される事業を、地域全体で、区民が出資者という形で、一体となって応援する。地域の事業として育てていく。そんな提案。
客観審査はベンチャーキャピタルとのジョイント(あるいは委託)
希望企業や出資希望者の募集はPR力を持った区役所
出資を通じて、利益が出れば配当あり(ここは出資者の自己責任)
港区の地域経済振興政策にも関心が高まるはず
税収以外(つまり役所の財布でなく)新たな地域経済活性策が図れる
そして、初めに申し上げたような、厳しい条件を付ける。
経営者・家族の港区への居住、一定規模の港区民雇用、地域商店会への加入、地域貢献実績や港区での営業継続年数など。そして、真に地域の将来や持続性を担う中小企業者の強力な後押しをする。
この提案、実現可能性はあるか?
(産業振興課長の答弁)
近隣市の事例で、ビジネスアイデアのプレゼン大会がある。成長性や収益性などが見込めるアイデアを表彰する制度とのこと。ご提案の制度に通じる。十分な検討が必要な課題等もありそうなので、今後の調査検討課題としたい。