南青山4丁目、軍艦のようなマンション建設計画

 

地元・青山、外苑西通り沿いに、9階建てのマンション建設計画がある。近隣住民の方々は、異議を唱えて運動を起こしている。

いくつかのポイントがあるが、一つは高さ。周辺に比べ高すぎるという点。計画地の背後は低層の住宅地であり、心情的には理解できる。ただし、幹線道路沿いで、沿道の他の建物に比べて特に突出した高さでもない。通常のルールに則った高さであり、ご批判を承知の上で、高さについては止むを得ないものと考えている。

私が問題にしたいのは、著しい横長の形態である。外苑西通りに沿って9階建てのマンションが126メートルにわたって軍艦のように建つ。さらに、その一方の端には立体駐車場が配置され、辛うじてそのもう一方の端に、申し訳程度に空地ができる。つまり、裏の路地から表通りには、巨大な壁が塞がり出られない様相となる。道路を挟んだマンションの向かい側は青山墓地で、マンション背後の住民の広域避難場所だ。126メートルの壁ができて通り抜けできないのは問題で、少なくとも、建物の真ん中くらいで自由に通り抜けできるようにすべきと思っている。

この建物の場合、裏の路地の関係で(詳しくは長くなるので略す)港区の開発許可を必要とした。つまり、港区は開発許可権者として、強い指導ができる立場にあった。しかし、「通り抜け」については何ら変更なく許可が下された。役所の担当セクションが、通り抜け機能について検討するよう指導していたことも私は知っている。ただ、「法律上問題ないのだから早く許可すべき」という建築主側の主張になすすべなく、止むなく許可したと聞く。

確かに、任意で避難通路を確保すべきという理由で許可を下ろさないとなると、最悪、訴訟も起こされかねないリスクが区役所にはある。しかし、それを承知の上で、港区長が政治家として、区民から預かった権限を背景にして、建築主に変更を求めていくことはできるはずだ。個人の利益を確保するためではない。区民の安心や安全を確保するという社会的責務を果たすためである。区長は行政の長(区役所という会社の社長)という立場以上に、区民から選ばれた政治の長である。自らの判断と決断で、与えられた権限を行使すべきだ。現在の区政に最も足りない姿勢である。これは、区役所出身区長が破らなくてはいけない殻なのではないだろうか。極めて本質論である。

なお、計画に反対する地域住民の方々は納得せず、東京都の開発審査会に異議を申し立てている。10月以降に出るという審査会の結論に注目している。地域の環境を保全しようという思いに基づき行動されていることに敬意を表している。願わくば、この動きを、そもそもこのような計画が立てられないようにするための「まちのルールづくり」、すなわち、都市計画法上の地区計画策定へとつなげて頂ければと思っている。


1件のコメントがあります


  1. 秋本 穣 より:

    企業も個人も法規できめられた規則順守の義務に加え、社会的責任もあるとおもいます。 私たちの再開発計画も既存不適格の建物問題解消に加え、地域の道路拡張、景観改善、さらに高齢者終末期に備えた福祉施設の併設も検討します。

    区議各位のこのような地域住環境改善に積極的に参加、応援ねがいたいものです。 選挙時の票田にもつながります。 ところが、平常時には地区住民との接触に消極的、選挙時のみあいさつ回りに励む人達が現職におられるのが残念です。 名古屋市そのたで燃え上がりつつある地方自治体、地方議会改革の波が東京都にも波及することを念願しています。

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