支所改革とは何か

説明不足と見切り発車

この四月から港区では、区役所・支所改革を実行するという。「より便利に、より身近に、より信頼される」をキャッチフレーズにしている。具体的には支所の機能・権限を強化し、より多くの区民サービスを距離的に身近な支所で行えるようにする事のようだ。

しかし如何せん、説明不足の感は否めない。地域の町会長クラスの住民にも、その全容はほとんど理解されていない。また、地域住民の集まる新年会などでも、区長が挨拶で支所改革に触れるのをほとんど聞かない。改革に対する本気度が問われる。

住民の身近な課題に迅速に対応することは当然だし、地域主体でさまざまな事業が行われることも大賛成だ。しかしそのために、支所に職員を割り振り、責任者たる部長ポストを増やす必要性が本当に高いのだろうか。仕事が増えれば当然、職員を増やせとの圧力が強まることも予想される。地域毎の要求や要望の調整も一層の困難が推測される。地域毎のバラマキ型区政運営に陥る懸念も拭えない。

港区の面積は二〇平方?、車なら三〇分もあれば隅から隅までいける。広い自治体ではない。先行して導入しているテレビ電話型相談機能やインターネットなどの技術を上手に活用すれば身近な行政の構築は可能だし、住民主体の街の運営を目指すなら役人の配置転換やポスト増などより先に、地域毎に住民による自治組織を立ち上げるべきではないだろうか。

議会や職員からも、計画策定段階において不安や懸念の声が上がっていたとも聞く。区民への説明も全くに不十分で、まさに見切り発車と指摘せざるを得ないが、今年この改革がどんな成果を生み出せるのか、ひとまずは注目したい。