七月五日衆議院本会議、郵政法案採決、僅か五票差の可決に正直驚いた。
採決前、自民党内の民営化反対派の気勢は上がっていたが、戦後多年にわたり政権を維持してきた自民党の体質から考えると、小泉首相が常日頃言うように「最後はまとまる」という結果を予測していたのだが。
解散、公認外し、公明党の支援打切り、ポスト密約…、国会議員の生死にかかわるありとあらゆる揺さぶりをかけられながら、五十一名もの議員を造反させた理由は何か。
これは、法案への純粋な反対表明にとどまらず、小泉首相の政治手法、政治姿勢、そして政策の方向性という、政権の根幹部分への反発が噴出したものと考えざるを得ない。
法案提出時、修正時の党内手続きの強引さに対する批判が直接の引き金だったが、中国・韓国・北朝鮮をはじめとする対アジア外交への疑念・懸念や「官から民へ」構造改革の急速な展開への不満などが複雑に絡み合った中で、「五票差」となった。
最も恐い「選挙の脅し」に屈しなかった自民党代議士は、肚をくくっているように見える。八月一三日の会期末に向けて参議院での審議が行われるが、簡単には可決とはならない情勢だ。
仮に否決されるなら、小泉首相は直ちに衆議院を解散し、自らのすべてについて国民に信を問うべきだ。一部で、憲政の常道を逸するというような声もあるようだが、憲法七条に基づく衆議院解散は、事実上の首相の専権事項だ。総選挙で国民の意志を明確にさせるために解散を決断することは、首相の大きな役割の一つでもあるはずだ。内閣が総辞職して改めて首班指名という選択肢もあるが、コップの中での頭のすげ替えを国民は求めてはいない。
政治課題が山積する今だからこそ、国民自身が「政権選択」すべきである。
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